あらすじ
『IT』『シャイニング』で知られるモダン・ホラーの巨匠キングが、小説への愛をこめた渾身のミステリー!
キング初のミステリー『ミスター・メルセデス』の続編登場。
少年ピートが川岸で掘り出したのは札束と大量のノートの入ったトランクだった。父が暴走車によって障害を負ったピートの家では、毎晩のように両親がお金をめぐって喧嘩をしていた。このお金があれば家族は幸せになれるに違いない……。
だが、その金は冷酷な犯罪者モリスが、隠遁の大作家ロススティーンの家を襲って奪ったものだった。モリスはロススティーンの小説に執着を抱いていた。だから大事なのはノートの方――そこには巨匠の未発表の文章が大量に記されていたのだ。しかし別件で逮捕されたモリスは獄中に。ついに出所したモリスは、隠しておいた「宝」を取り戻しに川へ向かったが……。
少年に迫る犯罪者の魔手。そこに助けの手をのばしたのは、探偵事務所をたちあげた退職刑事ホッジズと仲間たちだった。
※この電子書籍は2017年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「ミスター・メルセデス」から続く2作目ではありますが、犯人を追い詰めていく探偵のシーンは少なく、物語そのものが面白い。キングにしてはやや短い小説ですが、濃厚なストーリーでした。
Posted by ブクログ
キングの上巻といえばやや冗長で退屈すれすれなことも多いですが、本作は文句なしの面白さ。
続編ものというだけでも珍しいのに、比較的短期間で出版したのはよほど書きたかった本なのでしょうか。
前作の主人公がまったく出てこなくてやきもきする読者にニヤリとするキングの顔が浮かぶようです。
そしてそんなことはあっという間に気にならなくなるほど魅力的な今回の主人公。
なぜキングは毎回10代の少年をこんなにもいきいきとえがけるのでしょうね。
下巻への期待が高まります。
Posted by ブクログ
とにかく面白かった。前作、ミスターメルセデスは
中だるみがあって、中々読み進められなかったが
今作はどう展開していくのかが知りたくてドンドン
読み進められた。ホリーやジェロームも大活躍。
そこも嬉しい。前作の殺人犯もちょっと登場。それもかなり意味深な感じ。これが次回作へと繋がっていく。最後「その後」はゾクゾクさせられた。
これは次回作も読まずにはいられない。ドラマ化もされてるそうで是非とも3作まとめて見てみたい。
前作ミスターメルセデスでのブレイディ、そしてブレイディとホッジスの対決があまりに強烈すぎたせいで、最初はモリスの個性が薄く感じましたが、小説と小説家を愛する異常な世界、ピート少年と、刑務所生活のモリスの世界の緊迫感に圧倒されました。
すごい、スティーブン キング。小説を書き、小説に苦しみ、すべてを注ぎ込み、永久に小説を愛する作家の、これでもかという存在感。
この醍醐味、これは他では読めません。後半が楽しみです。
Posted by ブクログ
「ミスターメルセデス」の続編。
とはいえ、まず、有名作家が強盗に襲われて、それから30年後犯人が埋めたものを見つけた少年がいて…。
犯人が出所してきて、少年に迫っていくのだけど、まぁ、こいつが完全にいかれている。だもんで、少年には残酷が運命しか思えなくて、読むのが全く進まなかったよ。
って、それほどいかれている人物を描けるキングはやっぱりすごい。
いかれてるのだけど、へんに知的で、妙な純粋さもある。
が、めちゃくちゃいかれている。
生い立ちも語られているのだけど…。
両親が哀れだよ。
少年も色々大変で…。
って、通奏低音のように「ミスターメルセデス」の事件があるのが地味に怖い。
で、こう解決しますかって感じなのだけど、最後の最後で怖かった。
ホラーの帝王はぱない。
Posted by ブクログ
事件の発端は30年前。文学好きの青年の犯行。家庭環境にも恵まれず、貧しい暮らしの少年が見つけた物は……
私も、幸せでなければ… 現金は使うかもしれない。緊張感を持ち続ける生活と共に
Posted by ブクログ
ビルホッジスシリーズの第二弾。とある強盗殺人犯が隠したまま別件て刑務所に入れられ、その時隠した現金と著名な小説家の未発表の新作をとある少年が発見し、出所後それらを取り返そうとする。
上下巻だが物語が本当に動くのは下巻からで上巻は強盗犯や少年の家庭事情や隠した小説にどれだけ思い入れがあるかなどが
延々と書かれており正直退屈だった。下巻でホッジスが異常に感づいてからは面白いがページ数が少なくあっというまに終わった