スティーヴン・キングのレビュー一覧

  • 1922

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    久しぶりのキング。
    原題「FULL DARK,NO STARS」の通り、全く救いようの無い話が2編。でも読むのを止められない。救いようの無い状況を作り出しているのは人間の何なのだろう。愛するが故、逃れたい故、恐怖故・・・少し歯車が狂ってしまうと全ての歯車ががたがたと外れていく恐怖を描く中編集。

    最近のキングまた面白くなってきた。

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    2013年09月01日
  • ミザリー

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    すごいホラー小説!
    ほぼ全編で一方的に主人公がアニーに監禁され、虐待を受けるだけの話だが虐待方法がだんだん狂っていくのがすごい。読んでいる方もぐいぐい物語の中にひきこまれていってハラハラしながら読むことができた。

    解説にもあったがほぼ同じ舞台なのに全く飽きることがなかった見せ方はとてもうまいし、主人公が作中で物語を作っていくという手法もよくできてるなあと思う。

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    2013年07月26日
  • ビッグ・ドライバー

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    前に読んだ『1922』の分冊。「ビッグ・ドライバー」と「素晴らしき結婚生活」の2編収録。
    「ビッグ・ドライバー」は講演の帰りに大男に拉致され暴行を受けた作家が復讐を決意するという話。「素晴らしき結婚生活」は30年近く連れ添った夫が連続殺人鬼であると知った妻の行動の描く話。
    どちらも普通の生活を送っていた女性が突如異様で狂気に満ちた状況に身を落とすという点で共通している。そしてどちらの女性も自分ひとりで決断し、きっちり行動に移す。
    超常現象はないしホラー要素にしてもさほど強いわけでもない。その分、異様な状況におかれた人間の姿が濃密に描かれていて圧倒される。良い具合にキレのあるキングだった。

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    2013年06月20日
  • ビッグ・ドライバー

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    「怪物」を書き続けるキングが、怪物と人の間を揺れ動く、普通の人たちを描く。
    穏やかな日常がある日理不尽に打ち崩される、そこまでは普段のキングですが、ささやかな幸せを維持しようと足掻くその前に、彼女達が嫌でも見据えねばならない正義とは、倫理とは。
    この二篇は、今までのキングとはまた違う味わいを見せてくれる逸品です。

    本編とは関係ありませんが、作者の後書きにある言葉に感銘を受けました。

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    2013年05月18日
  • ビッグ・ドライバー

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    久しぶりに,一日で読み終えなかった本。キングは昔から好きだが、これはキングが精神がかなり上にいったのでは?と思うくらい。私の歳くらいだとバンバン出てくる映画やらなにやらは、すっと出てくるが、あまり見ない人は比較が?になりそう。でも多分誰でも知っている範囲とは思うが…
    一編一日ずつ読んだ。なかなかえぐさもあるのだが、多分現実からはそう遠くない感情だろう。映画やドラマじゃきれいごとになりそうな。しかし、ヒントを得たところがそれぞれあるとはいえ、これはフィクションだし。私が特に感心するのは、キングが男なのにここまで女性心理を書けること。わかったつもりで書く作家は多いがその域を出ない人がほとんどの中、

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    2013年05月03日
  • ビッグ・ドライバー

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    「高潔さは事を上首尾に終わらせることにあるのではなく正しい行いをすることにある」。分冊2冊4編中、3編は「いい」けど、最後の1編『素晴らしき結婚生活』は「すごい」。久々に興奮したー!

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    2013年04月22日
  • 1922

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     「1922」と「公平な取引」の2編。

     「1922」は、妻を殺した男の独白なんだけど…。
     「ドロレス・クレイボーン」を思わせるシュチエーションでありながら、全く同情の余地も哀れもない。とにかく醜悪なのだ。男も、殺される妻も、その近隣の人間も、普通に醜悪なのだ。そう、特別な悪意ではなく、特殊な憎悪でもなく、多分普通の範囲を出ないものなのだろう。が、結局、そういうものが自己の営利という方向のみに向かうとここまで醜悪になれるということなのだろう。
     いわばまきこまれる形になる息子には、ちょっとだけ同情する。が、彼も若さゆえの、愛ゆえの暴走、というには自己的なのだ。
     もっとも、あの男と妻との子

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    2013年04月19日
  • ビッグ・ドライバー

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    「ビッグドライバー」と「素晴らしき結婚生活」の2編からなる一冊。
    中編でしたが、どちらも読みごたえたっぷり。

    読む人をあんなに葛藤の渦に巻き込みながらも救いのある結末。
    倫理的、人道的にはいかがなものかと。
    感情移入しながらページをめくる手が止まらず一気読み。

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    2013年04月13日
  • 夜がはじまるとき

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    強迫から逃れられない嫌悪感で具合が悪くなりそうな作品から始まり、吐きそうになりながら読み終える短編集。「幻想というバーベルを持ち上げるだけの想像力(解説より)」が備わってきたのか、一回目に読んだ時よりも楽しめた。

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    2013年03月31日
  • 1922

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    ちょっ……!酷くないか、「公正な取引」のラスト。いやいやいや。こんなあっさり終わるなんて酷いぜ。いや、この後まだ何かしら大逆転が起きるのかもしれない。いやはや、もう。他人の不幸の上に成り立つ幸せって……普通か。結局、ずっと幸福な人もいれば、絶えず不幸な人もいるもんなぁ、実際。「1922」の主人公は自業自得なんだろう。土地を守るため妻を殺害したものの……。因果応報話だけど、転落していく男の人生をリアルに描写していて怖い。「1922」と「公正な取引」はある意味、好対象です。

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    2013年02月22日
  • ペット・セマタリー(下)

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    人間というものは何と愚かで、悲しい生き物なんでしょうね。主人公の選択を私は責めることは出来ません・・・・

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    2013年01月23日
  • ペット・セマタリー(上)

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    アメリカの田舎町に越してきた医者一家。優しいお隣さんとの出会い。職場環境も順調そう。子供たちは元気で可愛く、妻は聡明で美しい。読む方もホッとさせられるような出だしですが、それだからこそ合間合間に垣間見える不穏な予感が恐ろしい。その昔この上巻のみを旅先に持込み、下巻を持ってこなかったことを激しく後悔しました。

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    2013年01月23日
  • ペット・セマタリー(下)

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    悲しい話でした。
    結局最後には間違ったことを繰り返しちゃったってことなのかな??
    ラストのそのあとが気になります(´・ω・`)

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    2012年11月07日
  • ミザリー

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    高校のときに読んだのですが、そのときはホラー要素よりも、書かされるうちに傑作ができていく過程が大変おもしろく感じました。

    プロットは単純だけど、人間や人間関係の複雑さを見事にあらわした傑作だと思う。

    ジョジョの荒木さんがこの本を影響を受けた本にあげていて、嬉しくなりました。

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    2012年11月05日
  • IT(1)

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    自分が本格的にスティーヴン・キングにハマったきっかけとなった一冊。

    少年時代、各々コンプレックスを抱えた「はみだしクラブ」の7人。
    次々と子供が行方不明になる事件が、姿を持たない化け物「IT」の仕業であると気づいた彼らは、子供だけがもつ「信じる力」を使ってそれを撃退する。
    しかし27年の月日が経ち、再び同じ怪事件が起き、彼らはあの日の約束のもと、一同に会するが・・・。

    キングの作品のほとんどに言えることだけど、長いです。
    クッソ長いです。

    でも、本当に面白いから読み始めるとどんどん読み進めてしまって、必ず、寝不足になる。

    「友情×ホラー×子供の夢」。そんな感じ。

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    2012年08月10日
  • ペット・セマタリー(上)

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    引き込まれる感じでおもしろかった!
    続きが気になって結構スイスイ読めました。

    上巻の最後でゲージの事が書いてあったのはびっくりしました。
    なんか静かな怖さがあると思います><

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    2012年11月07日
  • 夜がはじまるとき

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    短編集2
    ていうか、英語として同じタイトルなのに「夕暮れをすぎて」と「夜がはじまるとき」っていうタイトルにしちゃうところとか、作者後書きが「サンセット・ノート」てタイトルなところとか、全部好き。どれも面白かったです。

    「N」…という患者が強迫神経症で精神が壊れて行く過程を記述した医療記録、医師の手記、妹の手紙、新聞記事。小説と言う体裁をとらずに、何か不可思議なものによる世界の浸食とそれによって精神が壊れて行く人々の様子。怖い。でも面白い。

    「魔性の猫」…とにかく怖くてヤバイ猫の話。殺し屋に猫は殺せるか。
    「ニューヨーク・タイムズを特別割引価格で」…飛行機事故で死んだはずの夫からの電話。悲し

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    2012年05月29日
  • IT(4)

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    it(ピエロ)まじ怖い。
    話はさすがスティーヴンキングといった感じ。
    読んだことないひとは一読の価値あり。

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    2011年09月22日
  • 夜がはじまるとき

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    アーサー・マッケンの『パンの大神』に影響を受けたという「N」から、これぞキングのお下劣な最高傑作ともいうべき「どんづまりの窮地」まで珠玉の全6篇です。

    30年前にキャバリエ誌に発表された作品「魔性の猫」のシンプルなお話が好きかな。想像力で色々背筋が凍る「聾唖者」もうなった。
    でもまあやっぱ、トップを飾る「N」の怪奇譚っぷりが一番イカスね。キングが「脅迫観念の重みで自壊していく人間精神の物語でもある」とサンセットノートで語っているが、これいには激しく同意したい。




    僕がこの日記であの場所へ行くと書き記して去ったなら。
    どうかあなたは絶対に近づいてはいけない。あの場所に!!!!!!!!

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    2011年04月13日
  • IT(1)

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    少年時代に見たものに対して、おとなになった4人が恐怖の象徴と言える「もの」に対峙する。スティーブン・キングなのでかなり長いですが、その分すごく読んでる間幸せです。映画はなかった事に。

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    2011年02月12日