スティーヴン・キングのレビュー一覧

  • IT(2)

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    えーと、どういう所が好きかはよく分からないんだけど・・・
    そういうのを確かめようと思って適当に開いたページから読むと、ついつい話に引き込まれて、いつの間にか全部読んでしまったということになりがちです。
    困ったものです。

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    2009年10月04日
  • 11/22/63(下)

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    上中下とあって、やっぱりキングの長編は長い。
    描かれている古き良きアメリカの空気感は肌で感じられるほどだったし、この規模のプロットを制御できるキングはやっぱり凄いと思った。
    個人的には『スタンド・バイ・ミー』や『リーシーの物語』のほうが登場人物の心情が練られていて好きだけど、最後のシーンでちゃんと感動させられたので好きな小説にはなった。

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    2025年12月15日
  • ランニング・マン

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    バトルランナーの改訂版。
    西暦2025年、アメリカは巨大な管理国家と化し、都市には失業者があふれていた。貧困にあえぐベン・リチャーズは人気を誇るゲーム番組『ランニング・マン』に出場することに。逃げ切れば大金、捕まれば即死。30日間逃げ切れるのか…。
    大好きなキングのリチャード・バックマン名義で発表していた初期の代表作とあって、復刊に歓喜です。
    リチャーズは逃げ切れるのか、ハラハラする展開も見所ですが、リチャーズの心境の変化が面白かった。
    最初は娘の病気の治療費を稼ぐためゲームに参加しましたが、ゲーム中に出会う人と接していくうちに、メディアに支配された社会に対する怒りが増長していく様を丁寧に描い

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    2025年12月14日
  • ビリー・サマーズ 下

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    上巻の素晴らしさが続くものの、個人的にはちょっと中だるみ感があり、残念だった。
    下巻は半分のボリュームだったら最高だった。

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    2025年12月09日
  • フェアリー・テイル 下

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    上下巻購入したら9500円、長年、キングファン、かつ年金でもリッチなクラスの方しか買わない、買えないであろうと・・思った読後。

    ファンタジーである。正直、若い頃からあまし好み出なかったテーマ、どうしても現実の生活が色々あった事もあり、短編なら手に取って、浸っても、こういう長編になるとモチベーションが幾度くじけたか・・でした。

    キング曰く、ラスト、32章にテーマを叫んだとあるし、分かります。
    でも、だから・っていうのは日本は無論世界各地で起こる現実が将来への急を告げる内容というせいでしょうか。
    レーア姫といや、あの映画を思い出すし、ジャーマンシェパードの姿もけなげで、僕チャーリーとの一身一体

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    2025年11月13日
  • フェアリー・テイル 上

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    『サイコハウス』と呼ばれる不気味な屋敷。そこに住む偏屈な老人と獰猛な犬。しかし悲しげな犬の鳴き声に気づいたチャーリーは、屋敷の老人が梯子から落ちて苦しんでいるのを見つける。老人を助けたことがきっかけで友達となり、老人と犬の世話をするようになった。そのうちに屋敷裏の小屋から聞こえる奇妙な音、金庫に隠された大量の黄金、これは一体…?老人は死の前にとんでもない秘密をチャーリーに教える。そこから異世界への冒険が始まる。

    人物描写、背景などが非常に細かい。それがリアルを生み出し、世界観が完結しているのだが、読んでる方は少し面倒だ。チャーリーの親父さんがアル中になり、そこから復活再生するストーリーは必要

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    2025年11月05日
  • 書くことについて ~ON WRITING~

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    村上春樹の「職業としての小説家」も読んだけれど、両者に通ずるところもあったのが興奮した。文章のリズムとか、シンプルな言葉の組み合わせでいかに表現するかとか、パートナーに読んでもらうとか。
    例として出てくる作品や文法についてなどピンとこないことが多く、名作と言われている海外の小説を読んで英語を勉強して生きてきたらもっと理解できるところが多かったのだろうな。

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    2025年10月29日
  • 1922

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    ネタバレ

    表題作はあることを契機に人生のタガが外れていく男の話。当時は社会インフラや医療技術などあらゆるものが現代とは異なっていて、今だったら同じ選択をしたとしても、もっとスマートな方法だったり、なんなら離婚訴訟とかになってたかもしれない。
    オチは(自分的には)キングらしくないかなと感じた。「痩せゆく男」や「ダーク・ハーフ」を本作と同じ結末にしたらたぶんあまり面白くないと思う。救いとかそういうものがなく、恐怖は恐怖のまま終わってくれたほうが好きだ。

    同時収録の「公正な取引」はグッドヒュー家が坂道を転がる石のように不幸になっていく部分の描写がいかにもキングらしい、リアルな手触りだった。こちらのオチは好き

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    2025年10月26日
  • 心霊電流 下

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    やっぱりキングは面白い。後半は少し冗長に過ぎると思ったが、全体的にとても面白かった。こんな風に過去と現在が交錯する話は好きで、大ハズレはないと、個人的にはおもっている。

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    2025年10月24日
  • ビリー・サマーズ 上

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    前半は単調ながらも後半にかけて面白くなります。
    上巻は読むのに時間がかかりましたが、下巻は一気に読み進められました。

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    2025年10月21日
  • 夜がはじまるとき

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    再読。日常に潜む恐怖体験

    皆が感じた恐怖を描く天才。これほど臭いまでやってくる作品はあるだろうか。

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    2025年10月19日
  • 任務の終わり 上

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    ビルホッジスシリーズ第3弾。第1巻で脳に損傷を負った殺人鬼ブレイディが異能の力をもって悪意を振りまく話。
    第1と第2から転じてオカルト色が強く出ている。面白いが求めていたものと違うと感じる人もいるかもしれない

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    2025年10月16日
  • 死者は嘘をつかない

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    久しぶりに徹夜して一気読みしたいと思うキング作品だった。若い頃のような無茶はできないので一気読みはしなかったけど。
    やっぱりキングは中編がいいね。この頁数だと一般的には長編の部類に入るだろうけどキングだと中編の感覚。
    キング中編は過不足なく濃密な読み応えの作品であることが多く、ファンとしては横道にそれてくどい部分がないのが物足りなくもあるジレンマ。

    本作はいつもの翻訳者の方ではないので、言葉選びや文章の組み立てに少し違和感を覚える。違う作家、キングなのにちょっと別のキングのような。ジョイランドの時もそうだった。
    読み進めるうちにそれはほぼ解消される。
    おそらく原文そのまんまな翻訳は好みが分か

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    2025年10月15日
  • H・P・ラヴクラフト 世界と人生に抗って

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    ラブクラフト作品の精髄を鮮やかに構造化して示す手際はさすがである。一方で最終章の不穏なタイトルが示す通り、HPLの生涯からその恐怖譚の背後にある「思想」をえぐり出すところは激しく論争的で、これもやはりウエルベックの真骨頂というべきだろう。

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    2025年10月03日
  • ペット・セマタリー(下)

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    下巻の冒頭で起こった悲劇は非常に痛ましく、裏表紙で触れられていたため展開に驚きはなかったものの、それ自体には何の予兆もなかっただけに衝撃が強い。転じて、それ自体が幼児のいる家族のリアリティでもあり、その不幸の事故こそが恐怖の源泉でもある。

    蘇りの力を持つペット用の墓地という設定に留まらず、土地にまつわる忌まわしい呪いの物語という膨らませ方は上手い。加えて、指向性のない真の邪悪には人間の善意すらも容易く汲み取られてしまう。愛する者の死に対してできない納得を弱さと断じるには残酷ではあるのだが、そこから目を背けた結果としてより残酷なしっぺ返しが起こるというのは非常に忌まわしく、物悲しい。キング作品

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    2025年09月25日
  • ペット・セマタリー(上)

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    メイン州の田舎に越してきた一家と老人の交流。そして家の裏地にある古より伝わるペット専用の墓地を巡る物語。しかしながら、ペット専用の墓地という題材にしてはペットロスを取り扱ってるわけではなく、話もペット中心の物語ではない。

    ホラー作品の恐怖というのは必然的に結果としての死に直結してるが故の恐怖であり、死なないホラーで恐怖を演出することは難しい。それ故に結果としての死か、もしくは物語の導入としての死を語ることに偏りがちで、「死」そのものをテーマとしたホラーは案外珍しいものである。そんな中、本作はキング作品の中でもかなり直接的かつ広範に「死」というものをテーマとして取り扱った作品であり、そのせいか

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    2025年09月25日
  • フェアリー・テイル 上

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    ワクワク、キングの最新作!
    どんな感じかなと楽しく読んでいたら思った以上にミスターボウディッチが退場して、えー!となった。いよいよ不思議な世界で何が起こるか‥と思った矢先にあっという間に上巻終了。下巻楽しみ!

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    2025年09月22日
  • ミスター・メルセデス 上

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    引退した刑事に手紙が届く。それは担当したものの未解決で終わってしまった事件の犯人と思わしき者からの挑発的な手紙だった。元刑事のボッジズはそのことを警察に知らせず捜査を再開する。
    元刑事と犯人の視点が交互に変わるかたちで話は進む。アクシデントが余裕ぶった犯人にふりかかり犯人も追い詰められていく。もう少し頭脳戦があると良かった。

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    2025年09月18日
  • 呪われた町 上

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    初スティーブン・キング作品だった。情景描写が深く、読むのに苦労したが、闇の中に溶け込むように意識を集中すると繊細なイメージが浮かんできて、流石『ホラーの帝王』と呼ばれるだけあると感じた。ジェルーサレムズ・ロットに潜む闇が下巻でどう展開されるか非常に楽しみである。

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    2025年09月15日
  • フェアリー・テイル 下

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    冒頭で言ったラヴクラフトはどこ行った!と思いながら読んでたら後半ガッツリラヴクラフトみがあって大変良かったです。
    また主人公が異世界を去る際の後ろ髪引かれる気持ちの描写が非常に悲しかった。
    ただ上巻と比べわんこのレイダーの描写が少なくなってしまったのがやや残念に思えてしまった。

    タイトルに偽りのない素晴らしいキングのおとぎ話でしたが、同じ長尺の『IT』や『ザ・スタンド』ほどの波瀾万丈さが無かったので物足りないなーと思ってしまいました。

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    2025年09月15日