あらすじ
鬼才スタンリー・キューブリック監督による映画化作品でも有名な、世界最高の「恐怖の物語」
雪に閉ざされたホテルに棲む悪霊が、管理人一家を襲う。天才キングが圧倒的筆力で描き出す恐怖! これこそ幽霊屋敷もの、そして20世紀ホラー小説の金字塔
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Posted by ブクログ
大学生時代に映画版は観てるけど、原作は初めて。ってかキング作品を読むの自体、これがはじめてかも。ちなみに”百年の誤読”から。ただ映画版で印象に残っているのは、もはやジャックニコルソンの圧倒的演技くらいで、内容は殆ど覚えてなかった。上巻では、父の内に秘められた狂気性とか、あちこちに不穏な雰囲気を纏うホテルの描写とか、これから起こる悲劇の予兆があちこちに… 登場人物が少ないせいもあろうけど、リーダビリティの高さも特筆もの。
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上巻ではまだ本格的な怪異は起きていないのに、たった三人の家族の内面を順番に読んでいくだけでまったく飽きない。人間の心を深くとらえた描写が素晴らしい。ひとりひとり抱えているものが少しずつ違っていて、簡単には割り切れないところをしっかりと書き切っている。こんなに読み応えのある作品だったとは知らなかった。
ホテルの歴史や地下室の不気味な記録や忘れ物が、嫌な空気を醸し出していて、今後起きることへの期待が膨らむ。謎の「レドラム」とやらも、トニーの警告も気になることばかりだ。トニーがあらかじめ未来を見せてくれているので、そこに向かっていくという恐怖もある。
この家族に関してはきっと誰も悪くないのだと思った。一番医者にかかるべきはジャックだし、「癇癪」とアルコール依存症さえ治療できればこの家族は十分愛し合っていて、三人でやっていけると思った。それが下巻でどういう展開を見せるのかすごく楽しみ。
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スタンリー・キューブリック監督の名作映画の原作。
映画化にあたって、色々変更されたことで、原作者のスティーブン・キングを怒らせ、キングは原作通りのTVドラマを作らせた。
私はのこの2夜連続の原作通りのドラマも見たが、映画の足元にも及ばないと思った。
こう書くと原作がつまらないように聞こえるが、原作もとても面白いから、不思議だ。
映像化ってほんと難しい…。
想像以上に面白い
キングが映画版を猛烈に批判していたというのを知って、原作を読んでみたら、なるほど、全くの別物でした。
原作はホラー以前に人間描写が凄い。
心理的な幼少期のトラウマや家族環境がその後の人生に与える影響、思考パターン、不幸の連鎖等など、読み応え十分。
むしろそういう現実の不幸がホラーすぎて、気持ちが滅入りました。
しかし面白い。さすが。キャラに感情移入させる力が凄いです。
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2020/1/4
映画見て、ドクタースリープまで読み切っての感想だけど
とりあえず上巻なのでラストの終わりはここで終わられたらドキドキしちゃうじゃん!読んでると家鳴りすごくて怖いし!って思った
Posted by ブクログ
2020.5.16
420Pあるけど、読みやすいしあっという間に読み終わった。
上巻では、この家族の過去〜ホテルでの生活、217号室へ。
映画よりも各々の心情がハッキリ分かる。
ジャックの自己嫌悪な気持ちも理解できるし、ウェンディの離婚しようかどうしようかって気持ちも理解できるし切ない。
ダニーが映画よりもずっとずっと大人な印象。
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再読。Sキューブリック氏の映画とはまた違うし、ジャックニコルソンのジャックトランスとはまた違う。
小説版の方が家族愛を感じさせられる。そんなところが憎めないところ
後半へ
映画を先に観ています。上巻を読んだ時点での印象ですが、ジャック、ウェンディ、ダニーそれぞれの内面描写に紙幅が割かれていて、テンポよく進むというよりはじっくりと読み進める感じがしました。特にジャックは映画版のようなエキセントリックな人物でなく、彼の背景も丁寧に描かれています。
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有名な「映画」の原作。映像が「怖かった」映画だったが、原作は子供のダニ-の超能力(他人の考えていることが、心でわかる。)(心の中にトニ-という人物が出てきて話ができる。)(レドラムがでてくる)(シャイニングと呼ぶテレパシー能力がある)(過去にホテルであった映像がみえる)と父親の狂気が混ざった「気狂い」になったお話と見える。読んでいてだんだん狂気が心に入ってきて読者自身も「狂気」になってきます。怖いですよ!。
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映画版が大好きなので、かなり物語が違うと聞いて楽しめるか不安だったのだけど、さすがスティーブン・キング。
文章だけで不気味さが伝わる。
特に動物の植木が動くシーンが好きだった。
ジャックがおかしくなっていく後半も楽しみ。
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ジャック、ウェンディ、ダニーの親子は、冬の間オーバールック・ホテルで管理人として過ごすことになった。かつてアルコールに溺れ、癇癪を抑え切れないことで教職を失ったジャックは、今は酒を断ち戯曲を書くことで再起しようとする。ウェンディは一度は離婚を決意したものの、ジャックを支えることを選ぶ。そして未来や他人が考えていることを読み取る能力のあるダニーは、オーバールックホテルの禍々しさを感じながらも、両親への気遣いから反対できなかった。
冬を迎えようとするホテルへ向かった三人を待ち受けていたのは、逃げ場のない恐怖だった。
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彼がそれらのことをしたのではない。それらのことが彼の身に起こったのだ。
スタンリー・キューブリックの映画で見たことはありますが、原作が未読だったので読んでみました。
「かがやき」と呼ばれる読心術と千里眼、予知能力が合わさった能力を持つ子どもダニーと、アルコール依存症に苦しむ父ジャック、実の母との関係に葛藤を抱えた母ウェンディの3人が、呪われたホテル「オーバールック・ホテル」で客が来ない冬の間、管理人として生活を始めていくまでが上巻では描かれます。
「悪いことが起こるかもしれない」という予感の描写が素晴らしい。ダニーの能力はかなり万能なのですが、彼自身がまだ5歳なので、事態の打開を図ることができません。「危険があることは分かっているが、それを防げない」というわけで、飲酒欲求に苦しむ父、それにより不安定になる両親の関係、雪のせいで外界と接触が絶たれるホテルなど、少しずつ危うくなっていく様子がキングらしく丁寧に描写され、読み進むにつれ不安感が増していきます。
「ペット・セマタリー」で少し感じたエピソード過剰もありません。明確な幽霊描写も最後以外はなく、心理サスペンスといっても通用しそうです。「児童遊園で」の生垣のシーンなど、口で説明すると馬鹿げて聞こえるでしょうが、読むと本当にハラハラします。
凄く気になるところで終わるため、下巻が楽しみです。
Posted by ブクログ
上巻はまだホテルは眠っている。
これだけで、エピローグのようなものである。
ジャック、ウェンディというのはどういった人間かを詳細に描かれている。ホテルに行くまでがとにかく長い。長いが後々これがよくきいてくる。
上巻だけで400ページあり、読みごたえはかなりなある。読むのに時間が相当かかるし、1回だけではいまいち理解できないとこも多いかもしれない。
話に入り込めないとまどろっこしいかもしれない。だが、話はとても興味深く引き込まれていく。
時間があればすぐにでも読み返したくなった
Posted by ブクログ
スティーブンキング原作の映画「it」「スタンディングバイミー」の2作を見て、スティーブンキングの小説に興味を持ち、読みはじめた。
なんとなく「it」に近いような、人間的な怖さをじわじわと感じるような作品だった。
ジャック達が感じる恐れの描写があまりにも長くて、少し冗長に感じてしまった。 下巻が楽しみ。
Posted by ブクログ
昔、小さい頃に観た映画「シャイニング」は衝撃だった。
エレベーターホールに流れ込む大量の血液、ぶち破ったドアから覗き込むジャック・ニコルソンのニヤリと笑う狂気あふれる顔、などなど。
映画史にもわたしの記憶にも刻みこまれる一作だった。
小さかったわたしは「シャイニング」というタイトルは、呪いとか恐怖といったようなものだと思っていた。
今ならわかるこのタイトルは“輝き”。
でも映画にはそのような要素は無かった。
何故あの映画が“輝き”なのだろう。
キングは映画を気に入っていなかったということも知ったため、もしかしたら映画と原作は内容に違いがあるのかもしれないと思った。それでも暫くは原作を読んでみようとは思わなかったけれど、先日「キャリー」を読んでみて、そういえば「シャイニング」ってどんな物語なんだろうと気になりはじめた。
ということで今回ようやく原作を読んでみようとなった。
読みはじめてすぐに、ただの恐ろしいホテルに取り憑かれて狂気に走った父親によって家族が恐怖に陥るという物語ではないと気づいた。
映画では主人公は父親だが、原作では息子であるダニー。
このダニーの持つ不思議な力、それこそが“輝き”。
家族三人が冬の間閉鎖されるホテルの管理として住み込む。
家族以外は誰もいない雪に閉ざされたホテルで、父親はだんだん精神を病んでいく。
ホテルの霊に取り憑かれ父親が変わっていくのを見てダニーは、自分と同じ“輝き”を持つホテルのコックであるハローランに救いを求めて思いを飛ばす。
ダニーと家族はどうなってしまうのか。
下巻へ。
Posted by ブクログ
映画未視聴。
それぞれに悩みと葛藤を抱える家族が冬の間ホテルの管理人になるところから始まる。
ホテルに不吉な影を感じるものの、外界とつながりがあるのでまだそんなに怖くないです。
雪でホテルが外界と完全に遮断される中、この家族をどんな恐怖が襲うのかハラハラしてしまうところで以下次巻。
Posted by ブクログ
怖い、怖い、まだ何も起きてないけど絶えず不穏な空気が漂っているよぉ。
冬の間雪に閉ざされたホテルで管理人?として家族3人で住む話し。
この旦那が今はお酒を断っているけど、飲むと凶暴になり息子ダニーの腕を骨折させた過去がある。
妻のウェンディは心配性で実母との確執があり息子の予知能力(かがやき)を感じてこのホテルから去りたがっている。
まだ5歳に息子ダニーがある意味この小説の主人公。
聡明で常人には見えないものが見える。
パパを愛していて、離婚しないで欲しいとおもっている。
で、いよいよ下巻。
とうとうジャックがお酒に手をだして凶悪犯になってしまうのか!
Posted by ブクログ
1・2部はまだ登場人物の背景説明のような感じで、そこで2回挫折していた。
今回は一気に読んだので、最後の方のワクワクドキドキな展開を楽しむことができた。
クローズドサークルっぽいホラーで、下巻はこのまま疾走感のある展開だといいと思う(●^o^●)
Posted by ブクログ
スティーブンキングの名作。一般には映画の方が有名でしょうね。でも、小説も面白いです。いわゆるクローズドサークルで、雪に閉ざされたホテルに一家三人が管理人としてやってきたら、実はそのホテルには・・・というストーリーです。この本の良いところは、やはりジャックトランス(主人公の父親)の描写でしょう。苦悩に満ち溢れたキャラクターとして描かれており、一緒にいたくない人です(笑。あと、どこかの漫画で見たREDRUMという言葉は、こっちで先に見たかったなと思いました(苦笑。
Posted by ブクログ
スティーヴン・キングの映画は、ホラー以外の作品はほぼ観たけど、小説を読むのは初めて。
杉江松恋さんの『海外ミステリーマストリード100』に紹介されていたので、クローズド・サークルミステリー寄りの作品だと思い込んでしまった。
ホラー強めは苦手だけど、読んでみたら好きになるかもしれない。そんな期待も込めてチャレンジ。
家族それぞれの抱える悩みが重く、ホテル内には不穏な空気がじわじわと漂っている。
何やら怖いことが起こりそうな予感がビシビシ伝わってくるけど、グロ耐性ゼロの私は、はたして下巻に耐えられるんだろうか……。
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当たり前だけど映画より断然いい。
彩度が違う。
迫り来る描写が鮮明で、3人の感情と場面ごとの情景とが分かりやすい。
なので怖い。
本を読んでこんなにドキドキするとは思わなかった。
自分で読み進めているのに勝手に進んでいくような感覚で面白かった。
下も読もう。
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コロラド州の雪山にある架空のホテルオーバールックを舞台にした恐怖小説。
父、母、男の子という構成のトランス一家が、冬の間外界から閉ざされるホテルの管理人を任される。
オーバールックは歴史のあるホテルで100年近い歴史の中でオーナーが何度も代わり様々な人々に利用されてきた。その中で様々な事件が発生して亡霊の住まうホテルと化してしまう。トランス一家もここに至るまでに問題を抱えていて管理人の仕事を頼みの綱としてオーバールックにやってきている。
閉ざされた世界で亡霊の住まうホテルの管理人を任された一家が辿る運命はいかにというのが本筋のお話になっている。
20年前に読んだ小説で、読み返そうと何年も前から手をつけて序盤まで読んで積んでを繰り返していた。最近になってやっと再読が完了した。スティーブン・キングの小説の中で一番好きな作品なので楽しく読めた。
Posted by ブクログ
映画を見て映像に感銘を受けて、小説ではどう書いているのか気になって読んだ。
作家、アル中(禁酒中)、癇癪持ち、勤め先の学校で生徒への暴力事件でクビになった父親。その父親を大好きな5歳の男の子。なんとか家族を立て直したい母親。冬季間、外界から閉ざされる風光明媚なホテルに家族3人だけで管理人として暮らすことになる。どんどん危うくなる父親の精神、その心の声を読めてしまう息子。
設定だけでもう十分ヤバいが、その状況説明にじっくり上巻が費やされる。長いなーと思いつつも読み進められるのは、豊富(過剰?)な比喩、妄想か幻覚か錯覚か怪奇現象か一瞬分からなくなる描写のせいか。
映画の方は映像美ありきの全く別物で、小説の方は家族の物語、といったところ。
Posted by ブクログ
名作と言われているため、非常に評価しにくいのだが・・・。
物語自体は面白かった、特に前半は。じわじわと迫る恐怖と 少しずつ明かされていく 壊れていく人間関係。人間の怖さみたいなものを描いている。
しかし 私には長すぎた。
普段、まとめて読む時間が取れないので 読み終わるまで時間がかかり過ぎてしまい、いまいち入り込めず。
一気に読める方にはいいかも。
Posted by ブクログ
20年以上前に読んだ本だが、ドクター・スリープを読みたいので、その前に再読。相変わらずキングの本は描写が細部にわたり、情報量が多い。しかも、原文(英語)の言い回しに引っ掛けた箇所(hereとfearをかける等)もあり、ずっと読みやすい和書しか読んでなかった私には、前半読み始めるのに少し労力が要った。しかし、いよいよ、惨劇の予兆が出始めてくると、ぐいぐいと読めた。父親のアルコール依存や暴力衝動とそのことに対する自己嫌悪と葛藤する姿、感情移入できるほど描けていた。後半へ。
Posted by ブクログ
本作がホラーの傑作と呼ばれる理由は分からなくもない。特に物語の3分の2過ぎからクライマックスにかけての手に汗握る展開は大変素晴らしかったと思う。しかし、この最終局面に至るまでの展開が無駄に長すぎるとしか自分には思えず、読み進めるのがしんどかった。ここまで細部を描き込む必要があったのか甚だ疑問である。
ところで「レッドラム」の意味するところって割と有名な気がするけど、もしかして本作が起源なのだろうか?
Posted by ブクログ
キューブリック『シャイニング』を観てから。
感想はまだ上のみになるが、少々長いかなというのが第一印象。映画化するのであれば、多くを省略しなければ、話しがいったりきたりで飽きてしまうだろう。その点、キューブリックの恐怖一心さの省略は共感する。
主に長いのは、ジャックが狂人へと変わる、その環境作用。アルのくだりや、管理人とのやりとりなど、意のままにならないいらだちが次第に狂人へとジャックを変えていく。
ホラー小説ははじめてたが、映像の方がよりホラー感出るかな、そのもちろん見せかけではなく。
下によって映像にはない細かな心理描写があることを期待する。