あらすじ
邪悪との最終決戦。恐るべき惨劇がはじまる!
メルセデス・キラーが何かを画策している。だが病室を出ることもできない彼に、
いったい何ができるというのか? 主治医や病院職員らの奇怪な行動の目的は?
何の確証も得られぬまま、謎の連続自殺事件の調査を開始したホッジスとホリーだったが、
ついに彼らの愛する者の身にまで死の触手は伸びてくる。
唯一の手がかりは携帯ゲーム機<ザピット>。素朴な音楽とともに色とりどりの魚たちが泳ぐ
他愛ないゲームに、いったいどんな秘密が隠されているのか。
一歩一歩、惨劇を実行する計画を進めるメルセデス・キラー。一歩一歩、真相へ迫るホッジスと仲間たち。
ついに<恐怖の帝王>が封印を解き、ミステリーとホラーが渾然となったサスペンスが沸騰する!
キングにしか書けない最強のミステリー、完結。
※この電子書籍は2018年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
キングさんの珍しきミステリー三部作のラスト、読み終えました。
ホラーでも見られるキングさんの臨場感溢れるラストはそのままに、しっかりミステリーしていて楽しかった。ラストなんかもすっきり終わりながらも哀愁漂うitとかのような終わりでとても楽しかったです。サンキューだぜ、キング!
Posted by ブクログ
初キング作品良かった!!!
1部はちょっと物語の動き悪くて読むの辛くて時間かかったけど、2部は夢中になって読んじゃったし、この3部の伏線回収と締めくくりが良かった。
また数年後に読み直したい。
Posted by ブクログ
「ミスターメルセデス」の完結編。
まぁ、何をどう書いてもネタバレになりそうなので、難しいのだけど。
美しい物語だったと言えるのだろう。
確かに、残酷だったり醜悪だったり、目をふさぎたくなるようなシーンは多々あった。
けれど、だからこそ命は輝く。炎の中からフェニックスが再生するように、たとえその器が変わっていたとしても、命はきらめく。
大事なのは、そのことを信じられるか、ということなのだろう。
それが、主人公サイドと犯人サイドの違いなのだろう。
にしても、こんなに早く続きが読みたいと、読まなきゃって思うのと同時に、残りページが少なくなるのが切なかったことはないよ。
最高でした。
Posted by ブクログ
面白かった!
ラストも納得できる終わり方。
自殺という社会問題もテーマに扱われていて、
考えさせられた。
個人的には、ホリーの成長とホッジズとの関係性がとてもいいなと思った。
終わってしまうのは寂しいけど、
読んでよかったです。
Posted by ブクログ
「ミスター・メルセデス」
「ファインダーズ・キーパーズ」
に続く三部作、3作目です。
ああ〜〜〜‼︎ ラストはもう、泣けて泣けて…(これに関してはネタバレなし)
続けて読んでよかった。ものすごく面白かった‼︎
これのドラマのほうを先に観てはいたけど、実はシーズン途中で観られなくなって止まっていたんです。(我が家のTV事情で)でも、役者のイメージがハッキリあるので、もう読んでいて画像が浮かぶ浮かぶ…そういう面では、特にホリーの心身ともに強くなってきた変化と、ホッジスとの信頼関係が、感情移入たっぷりで、嬉しい気持ちで読んでいました。
それにしても、やっぱりキングの発想って凄いと思う。実は解説にもあったように、私も今作を読んでいて、映画「ヒドゥン」を思い出した。でも、それだけじゃない、1〜3作、それぞれの事件の特徴は違えど、全て繋がってるあたり、キングの筆力の凄みを感じるのでした。これは絶対シリーズを順番通りに読んだ方がよい作品ですね。
完結編ってことは、もう続きはないのかなあ…ちょっと寂しい。
シリーズ初めでは、傍目で見ていても心配だったホリーがものすごく感張ってここまできたので、どうにかして(ラストでちょっとその可能性もなきにしもあらずな感じだったし)また続きが出ないかなあ?とちょっと小さな期待をしつつ…涙ウルウルで読み終えたのでした。歳の差とか、男女差とかそういうものを超えた信頼や友情って良いよね、やっぱりそれも愛なのだわ。ビル・ホッジス、ありがとう!
Posted by ブクログ
物語のラスト。ハラハラしながら読み進めましたが、そうかぁ、そう繋がったかぁ。
キングの邪悪なものに対峙するこちら側の友情が大好きです。何度読んでも感動するし、たまらないし、また読みたくなりますね。
#任務の終わり #スティーブンキング
下巻、時間の許す限り一気読みしました。ブレイディがホッジスに入り込み、周囲を巻き込んでゆく最悪のシナリオも想定しました。
何か、昔見た「ツインピークス」の映像と重なるイメージもあり、キングお得意の心理ホラーではありましたが、摩訶不思議な、私には忘れられない強烈な作品でした。
三部作ともなると、登場人物にも親しみと愛着が湧いてきます。
控えめな表現ながらも、ホッジス、ホリーの深い情緒に感動しました。
ブレイディを通しても、人間存在の計り知れない深部を垣間見せてくれたと思います。ブレイディがどこに行ったのか、本当に謎。
できればもっともっとホッジスとホリーのコンビを楽しみたい。四部作でも五部作でも続けてほしかったですが、この結末も、キング流なのかもしれません。
ホッジス、ホリー、かっこよかった、ありがとうと言いたいです。
Posted by ブクログ
3部作、計6冊の締めくくり。
なぜかここに来てサイキック要素がふんだんに盛り込まれるので評価が別れるかも。
ただし、グイグイ読ませる力技は現在、というか益々磨きがかかって全く飽きさせない。
Posted by ブクログ
「任務」・・そうだったのか・・宿命の強敵ともいうべき悪魔ブレイデイとの闘い。
終えてみるとサスペンスというより、ホラー。しかも随所に現代の、文化発達?の終焉に姿を現す「人と死」について考えるキングの呟きがある。
キングならではの考えは正鵠を射ている。
ジェローム、ホーリーとのタッグの紐帯が徐々に強まって行き、ビリーが彼らを見る目、彼らがビリーを支える気持ちが愛すべき温度に高まって行くのを感じた。
Posted by ブクログ
んでこれは『氷』とは打って変わって、長く親しんできた著者による新たな挑戦「探偵小説」の第3部にして、本領発揮のスーパーナチュラルへ回帰した、実にリーダビリティが高くて、ストレートに心に響く物語。
最悪のシリアルキラーが、脳に損傷を受けて動きもままならないまま怒りや憎しみを募らせていく様も、また一転、自殺に対して決してしてはならないものだと強く訴えるテーマも、かつて交通事故で長く死線をさまよったご本人のうちに育ったものなのでしょう。心動かされます。
書いておく。
「ある人たちが魂を売ってでも手に入れたがっているものを…つまり、苦痛と無縁の健康な肉体を…あっさり無頓着に浪費してしまう人たちもいる、という思いだ。なぜそんなことをする? なぜなら、そういった人たちはめをふさいでいるか、怯えの感情があまりにも強いか、あるいは自分のことだけで精一杯であるせいで、地球がつくる暗いカーブの先にある次の夜明けを見通せずにいるからだ。次の夜明けは必ず訪れる…人が息を吸っているかぎり」
息をしつづけよう。