あらすじ
ミステリーとホラーを最高レベルで融合させた、巨匠渾身の三部作・完結編!
あいつの悪意がふたたび動き出す――。
相棒のホリーとともに探偵社を営むホッジスのもとに、現役時代にコンビを組んでいたハントリー刑事から
現場にきてほしいとの連絡が入った。事件は無理心中。6年前に起きた暴走車による大量殺傷事件で
重篤な後遺症を負った娘を、母親が殺害後に自殺したものとみられた。だがホッジスとホリーは
現場に違和感を抱き、少し前にも6年前の事件の生存者が心中していたことを突き止める。
一方、6年前の事件の犯人が入院する脳神経科クリニックでは、怪事が頻々と発生していた――。
エドガー賞受賞の傑作『ミスター・メルセデス』でホッジスと死闘を演じた「メルセデス・キラー」が静かに動き出す。
底知れぬ悪意が不気味な胎動をはじめる前半戦が、ここに開始される。
※この電子書籍は2018年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「ミスターメルセデス」の完結編。
まぁ、何をどう書いてもネタバレになりそうなので、難しいのだけど。
美しい物語だったと言えるのだろう。
確かに、残酷だったり醜悪だったり、目をふさぎたくなるようなシーンは多々あった。
けれど、だからこそ命は輝く。炎の中からフェニックスが再生するように、たとえその器が変わっていたとしても、命はきらめく。
大事なのは、そのことを信じられるか、ということなのだろう。
それが、主人公サイドと犯人サイドの違いなのだろう。
にしても、こんなに早く続きが読みたいと、読まなきゃって思うのと同時に、残りページが少なくなるのが切なかったことはないよ。
最高でした。
ホッジスとブレイディの闘い、ホッジスとブレイディの念力の闘いに、最初からいきなりグイグイ引き込まれました。
「ミスターメルセデス」が強烈すぎ、「ファインダーズ キーパーズ」で、ホリーの変貌ぶりに驚き、「メルセデス」の壮大に輝く残照のようなストーリーにわくわくしましたが、「任務の終わり」のキング流の展開、すごいです。
どうしたらブレイディのような存在を描けるのだろう。
ホリーのような女性だって、絶対どこかにいるはず。
ブレイディはホッジスを乗っ取る?
こういう事ってあるの? そう、あるかもしれない。
そう思いながら引き込まれ続け、時間の許す限りひたすら読み続けました。後半が楽しみです。
Posted by ブクログ
ビルホッジスシリーズ第3弾。第1巻で脳に損傷を負った殺人鬼ブレイディが異能の力をもって悪意を振りまく話。
第1と第2から転じてオカルト色が強く出ている。面白いが求めていたものと違うと感じる人もいるかもしれない
Posted by ブクログ
脳に損傷を受け身体は動かせず思考もできない状態になってしまった殺人鬼。しかし脳の持つ能力の不思議なことに思考が復活しそれ以上の能力に目覚め始める。
彼は一体どこまで行くのか
Posted by ブクログ
「ミスター・メルセデス」から続く完結編。ちょっと無理があるのではと思う設定がありましたが、そこはさすがのキングで、楽しく読むことができました。
Posted by ブクログ
※具体的な内容には触れていないのでネタバレにはなっていないと思います※
これまでのキングにしては異色だらけ。
探偵ミステリーというジャンル、しかも三部作。
人生の終わりに差し掛かってるとはとても思えない。紛うことなきバケモノ作家(褒めてます)。
三部作の最終作ということもあり、これまでの数々の仕掛けが意表を突く形で繋がってくる。
キングお得意のステルスフラグ立てから縦横無尽に張り巡らされる伏線、回収までが実に巧妙で楽しませてくれる。
ただ序盤はいわゆる「これまでのお話」の必要性に迫られるため、ややスマートさに欠ける。かなり苦労したんじゃないかと思われる箇所が複数。
三作目のみを読む人には意味深なだけでわかりにくい部分も多いだろうと推察される。
前二作既読組にとっても、細々したエピソードや人物を思い出す手助けにはなるけど、どうしてもエンジンのギアが上がりきらない。
それら一通りの準備段階を過ぎる中盤以降はグングンスピードが上がりあっという間にトップギアに。そこからはもう読者を掴んで離さないキングの面目躍如。
流れるように下巻に連れて行ってくれる。