スティーヴン・キングのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ下巻なのでどうしても感想にはネタバレが含まれてしまう。
男がいなくてもアチラの世界できちんと生活を営んでしまえている女たち。
水道管を修理し、電気を引き、カートを修理し、家を修繕し、畑を作り、学校を始めて 恋人も得て。
子供ができないという難点はあるが、妊娠している女が男を産めば女の世界で育まれた男が誕生し、決して争いでなんでも解決したりはしない。
とはいえ時間の問題であってある程度男が増えれば同じような道を辿りはするのだろうけれど。
でも結局・・・。
男たちが少しは変わるのかしら。
女たちも自分たちが何かを成せることを知って強くなれるのかしら。
SFホラーファンタジーって感じ?
違う世 -
Posted by ブクログ
ネタバレエディの骨折の章を読むのが精神的につらかった。エディと母親との関係が最も深刻に感じる。自分の居場所を息子に求め、そのためなら息子の自由を奪うことも厭わない姿は醜悪だった。彼女がこうなった理由は夫を失ったことがきっかけだった。
ヘンリーは父親の影響で差別心と暴力が絡み合って暴走し、なぜ父親がこういう人物なのかといえば戦争に行ってから変わったのだという。
こういった人物描写が素晴らしい。何を考えているか、どんな過去があるのか、ひとりひとり掘り下げていくことで物語に厚みが増していく。
クラブハウスで儀式を行った際に見たITは意外だったが、最終巻で更に明らかになるのだろうか。ほかの登場人物像は詳しく明 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ第2巻、どんどん面白くなってきた。
ついに、やっと仲間たちが再会するシーンは感慨深かった。ここに集結するまで、いい大人であるみんなが現在どんな生活をしているかを知った上で、全員の子ども時代を振り返っている。そのために自分も仲間の一員になったかのような感覚で、まるで一緒に立ち向かっているように感じられる。
感情移入や共感とは違っていて、これは共有かもしれない。その土地や時代を共有した者たちにだけわかる何かを、無関係の読者である私がなぜか感じている。こんな小説は初めてだ。
少年少女の思い出には懐かしく楽しいだけではない、紛れもない恐怖も混ざっているが、みんなが親友になった連帯感の中で聞く体験談はい -
Posted by ブクログ
上巻のほうが面白かった。
下巻もいつも通り上質なキング本でこちらの期待には十分応えてくれてるんだけど、きれいにまとまりすぎた印象。
もっとむちゃくちゃやって欲しかったというか、全貌が見えてきた時の驚きや意外性はほぼない。
それと途中から登場したある女性が主役級の扱いを受けている点もサプライズ的な嬉しさよりも残念な気持ちのほうが大きかった。
キングがこの人物を気に入っているのはよくわかる。私も彼女が大好きだ。だけどあくまでもキングワールドのお遊びの範囲に留めておいて欲しかったな。本作の独立性のようなものが損なわれて、本来の主役まわりの人々の魅力が削がれているように感じる。身も蓋もない言い方をすれ -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み終わるまで本当に時間がかかりました。(物理です、つまり積ん読の中に入ってしまい行方不明だった)
幽霊が見えて、話をすることができるジェイミー少年が青年になって子どもの頃を回想するというキングお得意のスタイルのホラー小説です。
その能力でいろいろ大変な目にもあっているのですが、ある出来事に巻き込まれてしまって、そこから、どうしてこうなってしまった! というジョットコースターの乗せられてしまったように物語が動いていきます。
私はキング大好きですし、今回も面白かった! と満足ですがラストの不穏な空気が気になりますかねぇ、くふふ。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ心配していたグロ要素は、思っていたほどではなかった。
グロよりも、ジャックの抱えるアルコール依存や癇癪がとにかく重くてしんどかった。
過去に何があったのか、なぜ彼がそうなってしまったのかという背景も丁寧に描かれていて、単なる狂った父親ではないのがわかってくる。それでもやっぱり共感はできないけど。
壊れてしまった父親だけど、息子ダニーへの深い愛情は確かにある。
その愛情が、少しでもダニーの心の救いになっていますように…。
ホラーとしての怖さよりも、人間の弱さや苦しさがじわじわ効いてきて辛い。
私は人の辛い話を読むと、自分まで引きずられてしまうタイプなので、ずっと「早くこの物語から解放された