今年、作家生活50年を迎えた帝王の文庫オリジナル作品。とはいえ、税別1,500円と単行本並の値段なので、あまり有り難みはないが……。
主人公のジェイミーは死者を視ることができる“能力者”だ。彼らと話すこともでき、死者が「嘘をつけない」ことを知っている。この2つをキーにして組み立てられたゴーストストーリーだ。
本人は(一人称なので)「ホラーだ」と言っているが、別段怖くはない。キングらしい、よくできた話ではある。
ただ、やはり小粒感は否めないし、よくわからないねで逃げてしまう無責任さも感じる。まあ、それが御大の持ち味でもあるのだが。