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Posted by ブクログ
シャイニングの惨劇から40年後。予後は非常に悪く、父親の喪失だけでなくシャイニングこと「かがやき」の能力に苦しんで父親と同じアル中になっているダンがとても切ない。オーバールックホテルでの悲劇は人生のわずか一部分でありながらもその影響は甚大で、物語が始まる前の語られていない重みを感じるのはさすが。上巻はどん底からの出会いとそこから10年かけての禁酒と再起。ダンと同じく強力なかがやきを持つ異能の少女アブラの成長劇という二本立てで物語は進んでいく。
背後で暗躍するかがやきを吸い取るジプシーの一族「真結族」が非常に不気味でありながら、頭目であるシルクハットの女性ローズ・ザ・ハットのキャラクターが素晴らしく、重力に反して傾き、コロコロと転がるシルクハットのイメージが強烈で、こうしたワンシーンによるイメージの喚起がキングは本当に上手い。シャイニングはクローズドサークルでの悪霊ホテルの物語だったが、その続編がまさか異能力者vs半不死の吸血鬼みたいなカルトの一族という話になると思わず、その意外性もあって面白かった。下巻も期待。
Posted by ブクログ
シャイニングの続編。あのダニーがどういう大人になったのか気になって読んだけど、最終的にシャイニングの時の苦しみや思いが救われるエンディングとなっていて、怖いだけでなく清々しく、あたたかい気持ちで読み終われた。もちろん、ページを繰るのが止まらない、何が起こるのかわからない、怖いけど読んでしまう...というストーリーとしての面白さもあるのだけど、それより何より友人、家族、同じかがやきを持つ少女アブラとの交流、折折心あたたまる言葉や場面があり。怖いよー怖いよーどうなるのーという展開から、あー読んでよかったなあ、大団円だな、と読んだ後もしばらく余韻が残るような本でした。
Posted by ブクログ
「シャイニング」の後の話。
惨劇から生き残ったダン少年だったが、その<かがやき>ゆえに、というか、事件のトラウマゆえというか、彼そのものの気質のせいか、苦難に満ちた人生を歩んでいく。
というのが、前半で、つらい。
もうどうしようもない感じで、坂道を転がっていく様が、淡々と描かれるのでさらに救いがない。というか、ダンが本気で救われようとしてないんだよね。でも、それをせめるということもなく、かといって憐れむでもなく、一定の距離をおいて書き進めていけるのは、キングの筆力なんだろう。
なので、小さな女の子の存在に結構癒されるのである。
とはいえ、彼女アブラも<かがやき>の持ち主で、色々トラブルにあうのだけど、彼女の場合両親とその周りがしっかりしていた。
アブラが成長していく過程を読んでいくたびに、ダンの父の弱さが浮かび上がってくる。
同時に、弱さを受け継ぎ、それに屈してしまいそうになりながら、あがくダンの姿も明瞭になってくる。
光を目指しているような二人の姿の陰に、<かがやき>を食べて生き続けている一族が近寄ってくる。
これはこれで始終暗い。
ようするに、色々な対比、というか対立の話なのだろう。
対立は、他者と自分であるのは当然だが、自分自身の中にあるものとの対立も常に存在する。自身の中のものはどちらがが勝つとか負けるとかではなく、バランスなのだ。バランスであるということを、受け入れることが重要なのだ。
後半の戦いは、一気読み必至です。
でもってキングも丸くなったねぇ、って感じ。
結論、キングは最高!! なのだ。
Posted by ブクログ
おもろかった!『シャイニング』の生き残りの男の子、ダン・トランスが主役で、シャイニングを持て余して身を持ち崩したりもするが、いい人たちに出会い更生している。シャイニングを”善”に使った仕事をしている。でまあ、上巻ではそこらへんの、トラウマティクなダンの過去の生活から立ち直るとこらへんの話と、非常に強いシャイニングを持つ少女エイブラの話、はしか流行で滅亡の危機にあるThe True Knot(ジプシーの生活をする異形のグループ)、この3つの話がバラバラに語られていく。上巻の最後でようやくエイブラとダンがユナイトして、他の友達の助けをかりて、エイブラを守る方向で動き出す。上巻の後半からものすごく面白くなってきた。
Posted by ブクログ
シャイニングに続編があると知って手に取った。ダニー少年のその後の話だ。
あの素直で可愛い少年が成長して、アルコール依存症になっていたのは読者としてショックだった。父親ジャックを思わせる荒々しさが宿っていて二重にショックだった。
あんなことがあったのに何故酒をと最初は思ったけれど、私が間違っていた。「自分が狂うかもしれない」という恐怖までは想像できていなかった。ダンにはアルコールに頼るか、狂うかのどちらかしか選択肢がなかったということだ。人が内側に何を抱えているかは、外からは分からないものなのだということを、改めて心に刻んだ。
赤ん坊のアブラがテロを予知したと分かったシーンは鳥肌が立った。情報が繋がっていくところが本当に面白い。同時に心配と不安もあって心臓に悪いけれど、下巻も楽しみ。
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