最果タヒのレビュー一覧
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不安定な10代に凄く読んで欲しいエッセイ。
最果タヒさんの、決して、人を擁護しない姿勢が好き。 君の言い訳も私の言い訳も全部 芸術で、美しくて、そこに何も無くてもいいんだと思えた。Posted by ブクログ -
無意識に、世間で言う「いい子」だとか、「好まれる」人の行動を自分に課していて、それに苦しくなってしまうことがある私にとって、
どうでもいいことをずっと喋っていたり、剥き出しの嫌悪感で人や物事を罵ったりすること、そんな一般には「いいこと」とされていないことも、むしろそんな姿こそが「美しい」と肯定してく...続きを読むPosted by ブクログ -
率直でリズム感のある文章で単純に読みやすい。Twitterで分かる!と感じる文章を見つけた時のような軽い感動ではあるけれど、それがずっと続くような感じ。全篇にいいねを押したい。Posted by ブクログ
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最果タヒという名前がちょっと抵抗感あるじゃないですか、なんかね、手首切っちゃう系かなというかね。だから自分が読む感じの作家とも思ってなかったんだけど古本屋さんで見かけて、これが参考にしてるブックリストに載ってる作家の作品だったので買いました。タイトルがライトノベル風なんで抵抗もありつつ。最果タヒって...続きを読むPosted by ブクログ
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タヒ先生の使う言葉が大好きで表現力に圧倒されました。どうしてそんな比喩を思い付くのだろう、って、ひとつ文を読むたびにうわああ、ってなります。10代の鋭利で繊細で弱くて強くて愚かで不思議なところが詰まっていてえぐられる。言葉を手足のように自在に扱えるのがうらやましい。
詩も好きですが小説も大好きです。Posted by ブクログ -
これはすごい。
この最果タヒさんは詩人でもあるが、だからか、唐坂カズハという17歳の主人公の独白のような小説は、今まで読んだことがない形で鮮烈だった。
主人公はかつてのタヒさんを投影しているのだろう。
10代はともすれば、神経が皮膚から飛び出ているかのように鋭敏で、けれど言葉を見つけられない…この本...続きを読むPosted by ブクログ -
高校生をやっていたあの頃の、名前のない感覚を言語化されていて、追体験して懐かしい気持ちになった。
最果タヒの作品に触れたのはこれが最初だけど、ほかの作品も読みたくなった。Posted by ブクログ -
「青春を軽蔑の季節だと、季節だったと、気付けるのはいつだろうか。」
アイドルオタク、ストーカー、殺人。どこまでも物騒な話なのに、最果タヒの水晶のような文体が、そこに内包される思春期の自意識、自己嫌悪を透かしだす。共感なんてまったくできないストーリーに乗せられる、青春のいびつさがたまらない。Posted by ブクログ -
本がぴんくでかわいい。
靖子ちゃんの音楽が好きで、私の中で大森靖子は神化されていて、だけどそんな靖子ちゃんも人間で今まで生きてきた過去が、人生があるんだと知った。
大森靖子は奇跡なんかじゃない。才能があるから歌ってるんじゃない。努力の人だった。靖子ちゃんは特別だけど特別じゃない。
✩あた...続きを読むPosted by ブクログ -
この人は詩もすごい。
うまくつかみきれないけど、何かの本質はきちんと掴んでいる。
鮮烈な色を浴びせる詩集。これが10代で書いたそうなのでびっくりする。
最後の「過去には、今より未来より、強くて残酷であってほしい」という言葉が突き刺さる。
生きた証を過去を否定しないでというのは著者の自分への戒めのうよ...続きを読むPosted by ブクログ -
読み始めからかなり衝撃的だった。
17歳って時にすごく残酷な面を持っているように思う。
美しさだけじゃなく、衝動的で何か危うい感じ。
見事に抉り取っていると思う。
その残酷さに周りが気がつかないと一生「なんであいつが」といって過ぎた出来事に蓋をしてしまうのだが。
すごいとしかいいようがない。Posted by ブクログ -
タヒさんはお若い方だからその人がさらに遡って描く少女の世界は我らオッサンにとってそれこそ最果に縁遠い物で入手するには本と本の間に挟みカウンターに持って行くような苦労を強いられるw。
そんな秘匿の中身と言えば愛や恋やは忘れてしまったけどやはりその感性と言葉選びが素晴らしい。
「体育館の床で上履の塩基が...続きを読むPosted by ブクログ -
最果さんがあとがきで、「大森さんの人生に奇跡は一つもない」と書いていた。大森さんの人生に奇跡はない。どんな時も目の前のことを全部自分ごとにして、痛みを伴いながら進んできたのが少しずつ拡がっていって今に繋がっている。
読んでいて、文章が書きたくなった。音楽が聴きたくなった。音楽をしたくなった。色んな...続きを読むPosted by ブクログ -
ジャケ買いした。越谷オサム『いとみち』『陽だまりの彼女』北野勇作『きつねのつき』などで表紙を手掛ける西島大介氏の表紙。イラストが好きで買ってるんだけど、本人の著作は『世界の終わりの魔法使い』くらいしか読んだことないのでなんとなく後ろめたい。
著者は詩人さんということだけど、詩って買ったことないか...続きを読むPosted by ブクログ -
目の前の女の子が大切で一緒にいられることをうれしく思う、自分なんて必要ないと言い出したら「そんなことない」って怒る、それは当り前のことで、魔法少女だろうがアンドロイドだろうが天才ハッカーだろうがまったく関係がない.制服を着てしまえば『女子高生』という大枠で括られてしまう16歳から18歳の女の子たち、...続きを読むPosted by ブクログ