最果タヒのレビュー一覧

  • きみの言い訳は最高の芸術
    人のスタンスとか思考の向きに興味があるので、こういうスタンスつらつらのエッセイやブログけっこう好きです。
    年齢も近いし、あんまり人と行動しないタイプなので共感できるところも多かった。「優しさの天才ではないわたし」で「途方もない優しさの天才を人間の基準と信じて生きてしまうと、自己嫌悪と他者への軽蔑が止...続きを読む
  • 星か獣になる季節
    静かな作品だった、後半に差し掛かってからの乱雑な散文も、なぜかひどく冷めて見えた。しかし、あとがきを読んで胸をガッと掴まれる思いをして、暫く放心状態になってしまった。
  • 星か獣になる季節
    あとがきにあることが全てかな。
    17歳は、青春は軽蔑の季節。
    そして、そうではなかった森下。
    平等である。それは、誰かにとっては冷たいことかもしれない。

    アイドルオタク=暗い、キモいの偏見。
    山城や岡山はそのレッテル通りかな。
    でも森下は違う。やりたいようにやる。話したい人と話す。違うと思うことは...続きを読む
  • 十代に共感する奴はみんな嘘つき
    なーんか読めなさそうだなと思いながら読んでみたらやっぱり……って感じ。ざっくり読んでしまったこともあるだろうけど、言葉が次から次から出てきてめまぐるしい。自分の関心のないジャンルの音楽……たとえばパンクとか?、ラウドロック?とか?、聞いているみたいなもんかな。
    主人公のカズハがへ理屈こね回していて自...続きを読む
  • 天国と、とてつもない暇
    詩はやっぱりよくわからないのだけれど、よくわからないまま強く惹かれる、きれい。
    「かるたの詩」「神隠し」「二十歳」「夏の深呼吸」がすき。
    「夏の深呼吸」は特に好き。
  • 渦森今日子は宇宙に期待しない。(新潮文庫nex)
    詩人であり小説家であり、最近はAlexandrosの「ハナウタ」に参加したりの最果タヒが、女子高生であり宇宙人の渦森今日子の日常を描いた作品。
    宇宙人である事も女子高生である事も、どちらも特別な事だしそれ程特別な事では無い。
    覚悟を持って何かを決断する事って、何にせよ大事だよね。
  • 渦森今日子は宇宙に期待しない。(新潮文庫nex)
    ストーリーはそれなりだが、間々に短い簡易なフレーズで核心を突いてくる最果節が散りばめられていて読んでいて飽きない。
    最後のあとがきが著者の書きたかった主題なのだと思う。
  • 星か獣になる季節
    勢いがすべて。読みにくいので、とにかくペラペラとめくる。まったく共感できず、若さの狭軌が狂気を醸してゾワっとする。でもそれだけ。また、それだけなのも味わいなのかも、と思う。説明が面倒になる感じも、これまた17歳らしさか。
  • 渦森今日子は宇宙に期待しない。(新潮文庫nex)
    十七歳の女子高生として友達と過ごす宇宙人の呑気な日常が、つらつらと喋るみたいな独特のポップさのとても個性的な文章で彩られていて、はじめは構えたけれどすぐに馴染んだ。秘密を知りながら気にせず受け入れている友達と、オカルトに憧れる部長、体育祭に夏合宿。良い意味で普通に過ごす独特の瑞々しさ。楽しかった。
  • 渦森今日子は宇宙に期待しない。(新潮文庫nex)
    彼女たちは地球人だけど女子高生だから理屈が欠損していて、そうしてそれがかわいらしさになるギリギリの年齢だった。ああ、このまま大人になるとかわいいどころか痛々しいばばあになるだなんて、こうあうのって現代社会の闇よね。どうしてそんなにかわいさの定義が主語によって変わっていくの。罠っぽい。

    今の自分にで...続きを読む
  • かけがえのないマグマ 大森靖子激白
    P83の文章が印象的。
    以下、引用。
    傷つけられても、誤解されても、私は私の信じる美しさを貫く。
    この一文が、彼女の生き方を表していると思う。
  • 星か獣になる季節
     とある地下アイドルが殺人を犯してしまい、しれを知った主人公とクラスメイトがアイドルをかばおうとする。でもその方法が「似た犯罪を々犯人が他にいると思わせて、彼女を無罪にする」というなかなかぶっ飛んだもの。

     小説という媒体は便利なもので、そうしたヤバイ主人公たちを徒に拒絶する必要もなく、しっかりと...続きを読む
  • 星か獣になる季節
    10代の鬱屈とした内に向かったエネルギーが溢れてるなと思った。息をつく暇もなく目まぐるしく展開していくような感覚。読んだ後の気怠さは10代の若さのエネルギーに当てられたものな気がする。
  • グッドモーニング(新潮文庫nex)
    分かるような分からんようなライン。
    年上とか年配の人から勧められて読んだらとりあえず絶賛しときそうで、中高生から勧められて読んだらケチをつけたくなる、そういう感じ。
  • グッドモーニング(新潮文庫nex)
    最果タヒさんの新聞連載「詩詩座流星群」が好きで、第一詩集を読んでみたんだけど、正直95パーセント何言ってるかさっぱりわからなかった。それでもいっき読みした感想は「なんだか好き」。彼女の作品は、文章として理解しようとするよりも、音楽を聴くように味わうのが合っているみたい。
  • 少女ABCDEFGHIJKLMN
    'Anyone but me isn't I'by Verging of Ultimate Vulgar(gesu no kiwami). Anywhere the love affairs.
  • 渦森今日子は宇宙に期待しない。(新潮文庫nex)
    よくあるモラトリアム女子高生の青春物語だ。ただ、その女子高生が宇宙人であることを除けば。

    宇宙人が主人公の日常系、とも言えるかも。主人公は、日本社会に溶け込んでいる宇宙人で、親友の何人かには正体を明かし、普通に暮らしている。その行動原理や感情の起伏は余りにも普通過ぎるのに、やっぱり宇宙人なのだ。
    ...続きを読む
  • 渦森今日子は宇宙に期待しない。(新潮文庫nex)
    nexレーベルなので手に取った初読み作家さん。宇宙人が普通に女子高生として宇宙探偵部に入っている設定。ライトでポップでテンポよくするする読める。面白かった。
  • 少女ABCDEFGHIJKLMN
    好き、それだけがすべてです-。最果タヒがすべての少女に贈る、本当に本当の「生」の物語。「きみは透明性」「わたしたちは永遠の裸」など、『文藝』等掲載の全4編を収録する。

    これは理解しづらい方。
    エッセイでもほかの著書でもあるのだが,分かるものと分からないものがはっきりしている感じ。
  • 星か獣になる季節
    17歳は星か獣になる季節なんだって。
    季節という言葉が、17歳に、この作品にぴったりだなと思った。

    舞城になんとなく印象が似てる。
    横書き。

    あんまり人の顔が頭に浮かんでこない文章だったのだけど、そこがこの作品らしさでもあるのだろうな。