最果タヒのレビュー一覧

  • 渦森今日子は宇宙に期待しない。(新潮文庫nex)

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    独特の文体。結構好きかも、みたいな?
    主人公が宇宙人で女子高生という設定だけど
    違和感?無く読める。

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    2019年07月27日
  • 十代に共感する奴はみんな嘘つき

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    仕事に疲れて会社で泣いた。
    すごく嫌いな上司がいる。
    意欲はないがお金は欲しい。

    部屋が汚い。
    本がたくさんある。
    部屋の家電は姉のお古のポンコツ。

    友達が少ない。
    好きな人がいる。
    何かを伝える時にいい言葉が見つからない。
    人に気を遣いたくない。

    でも1人じゃない。
    どこかへ連れ出してくれる人がいる。

    私のどこかがおかしくなっても
    1人にはならない。

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    2019年05月30日
  • 十代に共感する奴はみんな嘘つき

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    ネタバレ

    愛は感情。
    セックスは現象。
    とても、納得できる言葉。

    人間なんてみんな気持ち悪い。
    感情も体験も記憶も、本当の意味ではシェアできない。
    何を思ってたって、何も起こらなければ何も思ってなかったのと同じ。

    読んでて頭がくらくらした。
    文章のスピードもそうだけど。感情がわーって溢れて、
    読むのに体力使った。
    置いてきた10代のじぶん、
    懐かしかった、で置いてきてしまったけど
    たしかにあのころ、いろんなことに怒って悔しくて、言葉が見つからず伝える事をあきらめていた。

    文庫本のあとがきに、すっと
    背中を見つめられている気分になる。

    "ずっと現在進行形で研ぎ澄ましていくばかりの人生だ。

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    2019年05月11日
  • 天国と、とてつもない暇

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    最果タヒの一見難解な、独特な言葉遣い。だけど自然にすーっと染み渡るように深くわたしの中に入ってくるような感覚。そしていつだったか覚えていないけれど、たしかに昔感じた気持ち。それらが詩中の言葉によって掘り起こされるようだった。
    七夕の詩が好きです。

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    2019年03月26日
  • グッドモーニング(新潮文庫nex)

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    死ぬという言葉を惜しげもなく使うからすごい。表現者としてこれだけは最後まで使わんとこう、と思う言葉をひょいひょい使って、それでもまだ言葉が尽きない。震撼。

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    2019年03月11日
  • 天国と、とてつもない暇

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    前回の三部作以来の詩集。どれも静謐という言葉が似合う。静かに終わりが近づいている、そんな優しい詩が多かった気がする。個人的には「おやすみ」の最後の部分がとても好きだった。そして巻末の初出を確認せずに「生存戦略!」を読んだときはびっくりしたが、ピンドラを知っているからこそこの詩を読んだときに湧く喜びがある。

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    2018年12月29日
  • 天国と、とてつもない暇

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    三部作後の新作、ということで、いささか明るい。いや充分暗いけど。

    なんかもう最果さんの詩集への感動は、「この人が同じ時代にいることがうれしい」という域になっているからうまく評価できない。この人が同じ時代にいてうれしい。だってさあ、「生存戦略!」とか「宇多田ヒカル」とか「SNS」とか、今この時代に生きている詩人が、詩に取り入れて私達に投げかけてくれるんだよ。それでいてちゃんと言葉が生きていて。うーん。

    もう一度ちゃんと読もう。

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    2018年10月02日
  • 星か獣になる季節

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    みんな「自分なんかふつう」だと思っていそうなキャラクターばかりなのに、連続殺人なんてイレギュラーなことが起きてしまう青春の鬱屈。鈍色に輝く青春って感じ。

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    2018年08月01日
  • 星か獣になる季節

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    決して読みやすくはない文章が、バランスの取れておらず、感情に押し流され、突き動かされていくような心を描いているようです。世界がまだ閉じたままの青春時代に、選択肢はそれほど現れない。私たちは運良く、大人になれただけなのかもしれません。

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    2018年04月02日
  • 星か獣になる季節

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    なかなかよかった。阿部共実の漫画みたいな、ナイーブで危うい青春、といった感じ。
    阿部作品よりもスッキリ感があって、その分余韻は後を引かない感じだが。
    女の子のキャラがよかった。

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    2018年02月24日
  • 星か獣になる季節

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    「わかる!」とはならなかったが、「自分がそれぞれの立場だったらどうだろう」と考えながら読んだ。
    読みやすい。

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    2018年02月24日
  • 星か獣になる季節

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    映画にせよ小説にせよ選り好みをしているつもりはないですが、何故か最近は生々しい作品によく出会います。
    描写とか表現だったりストーリーそのものがリアルで生々しいんです。
    この本もそうでした。
    淡々と進んでいくところもまたリアルに感じられました。

    前編後編に分かれていますが起承転結を二回味わえると言ってもいいぐらい、ハッキリと別の物語でした。
    いや、ちゃんと続いてるんですけどね、そういう意味ではすごいです。

    登場人物の森下が映画「ウォールフラワー」のパトリックと被って仕方がなかったです。
    個人的にはパトリックの方が好青年だと思いますが。

    自分が正しいかどうかなんてこだわっているうちは話なんて

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    2018年02月07日
  • 星か獣になる季節

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    【星か獣になる季節】
    「17歳は、星が獣になる季節なんだって。今日、やった英文解読にね、書いてあった ー 人でなしになって、しばらく、星か獣になるんだって。」

    『きみはどうしようもなく才能もなくてセンスもなくて、そしてそれに劣等感を背負いながら、そう見せかけようと努力ばかりする。好きな食べ物も好きな音楽もどれもこれも平凡で、少し他人と変わった所があると、それを誇りに思っている。その態度だ、その他者よりすこしでも上に行こうとするそのみじめな姿がぼくは好きだ。だってきみはみじめでかわいそうで、ぼくはきみのこと、軽蔑したいだけできるから。』

    【正しさの季節】
    『昔、読んだ英文だったか現代文だった

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    2018年01月18日
  • 渦森今日子は宇宙に期待しない。(新潮文庫nex)

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    女子高生青春系、かと思ったら主人公が宇宙人という特殊な設定。しかも日常に溶け込んでふつうの女子高生をしている。アイスが硬すぎて愚痴る宇宙人というのを初めて見ましたけど違和感はありませんでした。宇宙人だけど友人との関係や恋愛やふつうに進路に悩んだりしてておもしろかったです。最果先生らしいことばや節回しが軽快でリズミカルで心地よかったです。

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    2018年01月04日
  • 少女ABCDEFGHIJKLMN

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    愛ってなんだろう。かつては、恋人という人がわたしにもいましたが、愛しているという感覚はもう忘れました。確か、いろいろな感情にかられたような気はします。ひとりでいては、覚えることもないような感情です。あの日々は錯覚だったのかな、と思うくらい遠いところに来ました。最果さんの紡ぐ言葉に、かつてを少し思ったりしました。楽になりたい、わたしもそう思います。最果さんは、詩も小説もいいです。

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    2017年09月30日
  • グッドモーニング(新潮文庫nex)

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    決められた型に嵌まらない表現は、さすがとしか言いようがない。
    夜から朝にかけての不明瞭な時間は、だけど多くの大きかったり小さかったりする感情や記憶や価値観のかけらでできていて、朝焼けの眩しさとともに、夜明け前の自分が瓦解する。本当にそんな感じの一冊。

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    2017年07月02日
  • グッドモーニング(新潮文庫nex)

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    最果さんの紡ぐ言葉が大好きです。十代の頃に書かれた第一詩集ということで、今まで読んできた詩集よりも、ひとつひとつが傷のような気がしました。言葉の渦に圧倒されました。夜、眠る時に一旦死に、朝、蘇る、日々はその繰り返し。生きるはきたない。最果さんのように的確に言葉に出来ないですが、この衝動は私の中にもあります。改めて最果さんすごい。

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    2017年04月12日
  • グッドモーニング(新潮文庫nex)

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    とにかく一言で言えば斬新だった。
    種とか次元とか有機無機の壁をも取っ払って、感情や言葉を持ったらどうなるんだろう
    どんな形態でも種の存続をかけて生存戦略は本能的に存在するとして、その上で何が残せるのだろうかと考えてみる
    時間をかけて考えるものではない。
    経験値を積めば答えが出るものではない。
    もう刹那の感性としか言いようがないのか、才能とはこういうものなのか

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    2017年02月03日
  • 星か獣になる季節

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    いてて
    サッと読めるのにいつの間にか深い切り傷が・・・
    ぱっくりあいた生々しい傷口のような、17歳そのものの痛み。

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    2016年12月20日
  • かけがえのないマグマ 大森靖子激白

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    大森さんの歌を歌うことへの執念の裏にあるもの、それがよくわかって、面白かった。

    今後大森さんの音源を聴くたび、ライブをみるたび、この本に書いてあったことを思い出すんだすのだろうな。

    旦那さんからのプロポーズの言葉、かっこよすぎ!!

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    2019年04月24日