最果タヒのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ愛は感情。
セックスは現象。
とても、納得できる言葉。
人間なんてみんな気持ち悪い。
感情も体験も記憶も、本当の意味ではシェアできない。
何を思ってたって、何も起こらなければ何も思ってなかったのと同じ。
読んでて頭がくらくらした。
文章のスピードもそうだけど。感情がわーって溢れて、
読むのに体力使った。
置いてきた10代のじぶん、
懐かしかった、で置いてきてしまったけど
たしかにあのころ、いろんなことに怒って悔しくて、言葉が見つからず伝える事をあきらめていた。
文庫本のあとがきに、すっと
背中を見つめられている気分になる。
"ずっと現在進行形で研ぎ澄ましていくばかりの人生だ。 -
Posted by ブクログ
映画にせよ小説にせよ選り好みをしているつもりはないですが、何故か最近は生々しい作品によく出会います。
描写とか表現だったりストーリーそのものがリアルで生々しいんです。
この本もそうでした。
淡々と進んでいくところもまたリアルに感じられました。
前編後編に分かれていますが起承転結を二回味わえると言ってもいいぐらい、ハッキリと別の物語でした。
いや、ちゃんと続いてるんですけどね、そういう意味ではすごいです。
登場人物の森下が映画「ウォールフラワー」のパトリックと被って仕方がなかったです。
個人的にはパトリックの方が好青年だと思いますが。
自分が正しいかどうかなんてこだわっているうちは話なんて -
Posted by ブクログ
【星か獣になる季節】
「17歳は、星が獣になる季節なんだって。今日、やった英文解読にね、書いてあった ー 人でなしになって、しばらく、星か獣になるんだって。」
『きみはどうしようもなく才能もなくてセンスもなくて、そしてそれに劣等感を背負いながら、そう見せかけようと努力ばかりする。好きな食べ物も好きな音楽もどれもこれも平凡で、少し他人と変わった所があると、それを誇りに思っている。その態度だ、その他者よりすこしでも上に行こうとするそのみじめな姿がぼくは好きだ。だってきみはみじめでかわいそうで、ぼくはきみのこと、軽蔑したいだけできるから。』
【正しさの季節】
『昔、読んだ英文だったか現代文だった -