あらすじ
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《だから空がとても赤く燃えている。ぼくは愛されたい。》――今、ここにいる私たちの魂の秘密は、詩のコトバによってしか解き明かすことができない。《どこからなら、きみを連れ去る神様の手のひらがやってきても平気か、教えて。水平線か、地平線?》生命と世界の光と影をあますところなく照らし出す決定的な43篇。 ※このコンテンツは固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
同世代の詩人との事で軽い気持ちで読んでみたら、言葉の荒波を浴びた気がした
特に川じゃないと花束の詩は特に衝撃
言葉は残酷な芸術だなと
愛されたら愛し返す事が妥当だと言われて吐きそうだ
きみが最低な選択をしたとき、ぼくはきみを愛したままでいる
Posted by ブクログ
詩を読むとき、美術館で絵をみるときと同じ感覚がある。ひとつひとつ、じっくり味わう。気に入った詩の前ばかりにいって、なかなか進まない。「これは私のことだ」と思う瞬間が、心地よかった。
一番すきなのは、「世界線」という詩。体には優しくしきれなかった過去の断片があること、知らない人が死んだニュースを見て泣くこと。
どうにもやりきれないこの世界で、この詩は、冷たくて優しい雪のようだった。
詩集は、ひとつ心にささる詩があったならそれでいいと思う。こっそり詩を心にたずさえれば、つらいときも生きていける、きっと。
Posted by ブクログ
痛々しい言葉をサラッと使えてしまう。そして「痛い」と感じるのに優しくて爽やかな印象を与える、言葉の裏腹を操る不思議な詩人。
なんとなく中毒性あるので集めています。
表紙も素敵なのです。
Posted by ブクログ
頭でははっきり理解できないが、心で何となく理解できる。移り変わる情景や心情をぼんやりと眺めているうちに不思議とフワフワ心地よくなる。そんな詩集だったと思います。
根拠はなく大きな主語、強めの述語がバンバン飛び交っている世界は最初は不思議だけど慣れると絵画を観ているような気分になります。
個人的に好きだったのは「波紋の詩」という詩です。自分の感覚にすっと合って、しっぽりとすることができました。
Posted by ブクログ
「あなたと私」の関係に世界が絡んでくる閉塞感と壮大さが同時に迫ってくるような一冊でした。
エッジが効いていると言ったらいいんでしょうか?
ナイフを手にしながらも冷静でいるような、残酷さと熱量を文体から感じました。
Posted by ブクログ
ほぼ全ての詩が意味を理解できなかったのに、言葉を超えて何かが伝わってきて不思議な体験だった
書かれた言葉と言葉の繋がりや意味を理解できないのに、一つの詩を読み終えた後に何かが心に残る感覚
不思議な読書体験だった
Posted by ブクログ
理詰めで考えることに疲れた頃に無性に絵がみたくなったり
目から入ってきた情報がアタマから溢れだした頃に無性に音楽が聴きたくなったりするように
論述を重ね過ぎて行間が酸欠になった頃には無性に韻文を摂取したくなります。
詩人というフィルターを通して水中にポコポコと生まれた泡のような言葉たちが
酸欠でギスギスしていたわたし(みのり)の言葉にくっついてきて
プッと頬を膨らませたように丸くて柔らかなモノにします。
語彙がそれほど豊富でもなく、言葉さばきがそれほど巧みでもないのに
なぜか詩人の言葉たちは勝手に吸い付きあい連なって意味をなします。
あな不可思議な現象です。。。
きっと詩人というのは言霊(ことだま)使いなのでしょう。
凡人の目には見えない言霊の姿が見える詩人たちは
言霊のお尻をチョチョイとつついては
アイツらが勝手に寄り添い合うように仕向けるのでしょう。
そんな分子配列のようにさも当たり前の顔をして並んだ言葉たちが
わたしたちのココロに癒しという化学反応を起こさせていることを
詩人たちは知っているのでしょうか。。。
はい、そんな言霊使いである詩人、最果タヒさんの詩集を読みました。
わたし(みのり)に一番響いたのは、51ページの「花束の詩」でした。
みなさまも雨の日に詩(シ)ットリと詩集はいかがでしょうか♡
Posted by ブクログ
最果タヒさんのどこが好き?
そう聞かれたら
わからないのに、急にわかる言葉があるところ、と言います
全然わからないんです
でもそれが好き、大好き
わからないことをわからないままにしておけるって今の世の中なかなかできないことだと思う
わからないから好き
そう言ったらみんなに不思議な顔されるけどそういうのもあって良いと思う
Posted by ブクログ
〈役に立つことや「現実的」とされることだけをかき集めても人生そのものにはならなくて、現実と同時に「夢」という言葉で語らされるような、不確かなものや幻を強く信じようとする感覚が人の「生きる」には必要で、私はそこに、詩もありうるのだと思っている。
遠くにあるその光は、部屋を照らしたり、本を読んだりするための明かりにはならなくても、それを見失わない限り、夜もまっすぐに歩むことができる〉
あとがきすら詩のようだった。
私は、自分が生きている現実のことも詩を通してから目にしていたい。この人生には詩が必要。