最果タヒのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
キャラクターへの<愛>がこんなにも美しく、とびきりの愛を込めて言語化されている作品は他にないでしょう。そう思いました。
ただしその<愛>は完璧なわけではない。
好き=全てを知っているわけではないからだ。
あとがきこそ全ての読者に読んでほしい。
好きなキャラクターが、好きなものがある人
には響き、あらためて「好き」について考えたくなる作品でした。
個人的には本作の中だと、菱沼さんのお話が好きでした!あの独特な雰囲気を持ち、他者に流されない菱沼さん。その菱沼さんの良さが明確に言語化されていて、そうそう!これです!これがいいんです!と思いました。 -
Posted by ブクログ
最果タヒさんの名前は、「夜空はいつでも最高密度の青色だ」という詩集タイトルと共に知った。
なんて素敵なタイトルだろうと思った。
自由律の詩集を嗜むリテラシーはあまりないのだが、いつか読みたいな、とは今でも思っている。
さて、そんなポジティブな印象を持っていた最果タヒさんの小説を、いつもの工夫舎さんで見つけた。
ここのところ、読書傾向に偏りがあったから、足りてない小説成分を摂取しようとお店を訪れたので、著者名だけで手に取って、作品の前情報なしに連れて帰ることにした。
推しの地下アイドルが殺人罪で逮捕された。
歌も踊りもイマイチ、かわいいけれど、頑張るだけが取り柄のあんな平凡な女の子が殺人 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ詩人さんの素敵な感性による世界観と地の文(一人称視点)に自分は読みにくいと思ってしまい、ついていけなかったかも…… 人によると思う 作者の感性のファンの人なら楽しめるのかもしれない
しかし、それでも印象に残ったところは2つあった
・サイボーグ化手術に失敗した数少ない異端として色んな人に善意で気を遣われながら生きていた早見君が親に連れて行かれた病院先で「治るって!」と言われた時の反応。自分でも自分のことは"病気"だと思っていたが、それでもサイボーグ化手術後にで体が拒否反応を起こしたことを"正常"な身体反応だから大丈夫、"普通"のことだ、 -
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Posted by ブクログ
舞台は22世紀の軽井沢。そこで暮らす山科梢のクラスに東京から転校生(未来人)がやってくる。その転校生、早見くんは転校初日から東京から来たということで大人気。梢の友人の光も早見くんに初日から告白して一緒に帰る約束をした。が、放課後、早見くんは光以外の女子生徒と同じ約束をしていた。
え、未来人?と思ったけど東京は文化が発達しすぎて未来みたいだという比喩かと思ったら比喩でもない…?東京は機械化された人で溢れ、早見くんは機械化できず、その目には機械化された人はロボットのように見えるという。
いやー、私には難しかったな。文章も全体的にセリフが多くて、ほとんどが登場人物の台詞で成り立っているから背 -
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Posted by ブクログ
近未来の日本。科学技術の進歩する東京から、軽井沢に引っ越してきた高校生の早見くん。東京から来たというだけで、彼にときめく女子が多発。そんな早見くんには秘密があって…。
最果タヒさんの書いた作品は小説も詩集も合わせても初めて。なんか、こそばゆい感じがして手に取りにくかった。でも、YA世代の子と接する機会が多いのでネタを仕入れるために手に取った。
ブグログのレビューを見てると合う合わない真っ二つに分かれてるが、私は読むのに苦労した。
単刀直入が好きなので、回りくどい言い回しや話の遠回りする進み具合が、これぞ思春期の心情なんだろうけど、私には合わなくて、途中でやめようか、でもここまで来たし読も -
Posted by ブクログ
あまり共感はできないが、ああそういうようなことを考える時もあるよねとは思えた。人と仲良くしたいと思わないっていうのは、人と違うことや、あるいは同じであろうとする勇気がないのかなと思った。コミュニケーションや話すことが苦手っていうのはすごくわかるし、だからこそそういうフラストレーションみたいなものを言葉や本に込めているのは純粋にすごい。けど、じゃあそれをコミュニケーションに載せる練習をしたらいいじゃん。話すのは苦手かもしれないけど、人と距離を置きたがるのは、こんな素晴らしいエッセイ書けてるんだから、よくわかんねぇよ、と思ってしまった。だから言い訳なのか。まあそれくらいじゃないとかっこいい詩は書け
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