最果タヒのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ結構人を選ぶ作品だなコレ…。
何年前に買ったか忘れたけど、そういえばと思って読んでみたり。
応援している地下アイドルを冤罪から(いや、おそらく冤罪じゃないんだけど)守るためにクラスのイケメンと真相を追う前半。
なんだか爽やかな青春小説?と思いきや、イケメンが思った以上にヤバい奴で…。
イケメン、森下は狂言回しに近くて、主人公の不器用な応援が形になってしまったんだなぁ、と思う。少しクラスメイトに優しくされたら絆されちゃうくらいには普通なんだけど、同じくらい森下の狂気に当てられて努力し続けた少女に何もかも捧げてしまう。
特別になれないものが、特別だと思ったものに捧げられるものは、もしかしたらそ -
Posted by ブクログ
ネタバレリズミカルな文体や、思わず立ち止まって考えてしまうような文章もあって、(作者さんが詩人の方だから当然かもしれないけど)詩のような小説だと感じた。全体的に「その気持ちなんか分かる〜」と、なんとなくで読んでしまったので、雰囲気は味わえたものの、これでいいのかな…と少し戸惑いが残っている。
『人魚姫』や『眠れる森の美女』など、有名な童話をテーマにしたお話は、新たな解釈として読むと面白さが増した。
【好きなお話】
『きみはPOP』
ビルに、壁に、CDケースに…あらゆる日常の一場面に、文章が溶け込んでいるような表現方法が斬新だった。「その日、かれは拳銃自殺したわけだけど。」から、一気にエスカレートして -
Posted by ブクログ
理解出来て共感したこと、理解出来たけど共感出来こと、理解出来ないこと、が混ぜこぜになったエッセイ集。
まず理解出来るかどうかという壁があり、高校時代現代文2だった自分にはやや難解でした。
その中でも、「慰めたいとは思うけど。」が印象に残りました。
誰かを慰める際に、自分がこの人を元気にしてあげなきゃってゆう傲慢な気持ちが入ると、落ち込んでいる相手の本当の助けにはなりづらいという趣旨の言葉が書いてあり、たしかにそれは寄り添っているようで寄り添えていない気がするので共感しました。
作者さんが言うように、「求めている言葉」が、傷ついた人の胸にすでにあるのなら、その人はここまで苦しむこともない。わか