江戸川乱歩のレビュー一覧

  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(1) 怪人二十面相(ポプラ文庫クラシック)

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    大人になって初めて読んでみたんですが、割と子供向けな感じだったんですね〜。

    ストーリーは王道の探偵モノって印象で、文体や挿絵には味わいがあるように感じました。

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    2023年05月15日
  • 黒蜥蜴-前編-

    購入済み

    セクシーな女性の

    お色気が美しすぎます

    女盗賊VS名探偵の勝負の行方

    こちらも森園みるく先生と

    旦那様の共同物語

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    2023年05月03日
  • 芋虫 江戸川乱歩ベストセレクション(2)

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    同期に借りた。芋虫は名前だけ聞いたことあったし内容もぼんやりは知っていたけれど期待を裏切らないキモさだった。時子は内なる残虐性を満たすために肉独楽化した夫の世話をしていた…というか飼っていたんだろうな。愛もあったから世話をし続けられたのかもしれないけれど夫のためというかは自分のため。白昼夢も狂気的な愛の話っぽかった。夢遊病者の死は以前読んだ『儚い羊たちの祝宴』に出てきたし双生児は後に読んだ『死体を買う男』にもオマージュされている感じがあった。(乱歩作品には一人二役トリックが多く用いられているらしい。)どの作品も残虐。印象に残ったのは踊る一寸法師。いじめられっ子がキレて手を付けられなるってこうい

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    2023年04月30日
  • 人間椅子(乙女の本棚)

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    作家である佳子に届いた1通の手紙。
    原稿用紙に綴られた文章には、ある椅子職人の生活が描かれていた。

    何この落ち……と脱力してしまった。
    初めて江戸川乱歩作品を読んだが、妖しさ満点の緊張感のある展開は好みだった。

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    2023年04月15日
  • 人でなしの恋(乙女の本棚)

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    門野の家に嫁入りした私。
    夫は美しく物憂げな殿方だったけど私を可愛がってくれた。
    しかし結婚から半年後夫には夜な夜な土蔵に通うという怪しい点が見受けられて私は猜疑に狂う。

    まさに人でなしの恋だった。
    夜汽車さんの無垢な美しい絵と話の怪しさがいい味をだしていた。

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    2023年03月27日
  • パノラマ島綺譚 江戸川乱歩ベストセレクション(6)

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    11冊目『パノラマ島綺譚 江戸川乱歩ベストセレクション⑥』
    (江戸川乱歩 著、2009年5月、KADOKAWA)
    1926〜1927年にかけて連載されていた表題作の他、1934年に発表された中編『石榴』も収録。
    どちらも乱歩らしい耽美でグロテスク、そして奇天烈な作品である。

    「そして、丁度その時、まるで申合せでもした様に、打上げられた花火の、巨大な金色の花弁は、クッキリと黒天鵞絨の空を区切って、下界の花園や、泉や、そこにもつれ合う二つの肉塊を、ふりそそぐ金粉の中にとじこめて行くのでした」

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    2023年03月09日
  • 明智小五郎事件簿2

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    「一寸法師」は、今では差別用語となる言葉が使われていたり、乱歩らしいと言えばそうなんだけど、狂気的で不気味さが際立っていて、ストーリーより薄気味悪さが上回ってしまった。「何者」は、乱歩作品の中ではアッサリした感じだけど、面白い!!乱歩が苦手な人でも楽しんでもらえると思う。

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    2023年02月07日
  • 孤島の鬼

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    読み始めたらすぐに引き込まれ、続きが気になってあっという間に読めてしまった。
    自身が若いのに白髪である理由と、妻の体に不可解なあざがある理由をいちいち訊かれるのがだるくなった主人公が、読めばわかるように経緯を書いた本という設定である。後半になるにつれ妻のあざの理由が見えてくるが、主人公が白髪になることについては、タイミングは物語の山場だろうという予想にもなっていない予想しか出来なかったため、いつ来るか、何が起きてしまうのかとドキドキさせられっぱなしだった。
    江戸川乱歩の作品の特徴である、気持ち悪さやルサンチマンから来るサディズムが健在で面白かった。しかし、ある人物については惚れた相手が悪かった

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    2022年12月11日
  • 江戸川乱歩傑作集3 芋虫

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    初、Audibleで芋虫のみ聴読。江戸川乱歩自体にもあまり触れたことがなかったが、とても面白く引き込まれた。戦争で両手両足が引き裂かれ、喉も潰れ耳も聞こえない芋虫男の須永中尉。それに愛欲を注ぐ女、時子。

    達磨のようになってしまった旦那にサディスティックな欲求をぶつける。遂には究極を追求したい気持ちに突き動かされ、残された中尉の眼を潰す。人間の根底に根付いている残酷性を垣間見ることができる。命や性をこれほどまでに弄ぶ動物は人間の他にないだろう。
    なんなんだ人間ってやつは。恐ろしい。そしてそのエログロの世界に昂奮してしまっている自分にも身震いする。

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    2022年12月11日
  • 黒蜥蜴

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    ちょうど季節はクリスマスの頃。これから読むのにいかがでしょうか。評価は3.5。読者への呼びかけや伏線回収が分かりやすく丁寧なので、入門や子供向けに丁度いいかなと。かなり分かりやすい見せ場や面白さがある。

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    2022年12月06日
  • 明智小五郎事件簿6

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    明智小五郎事件簿 第6弾。
    まさかのルパン登場。奇想天外で摩訶不思議。まさかね?っていう大掛かりなトリックも違和感なく受け入れられてしまう点が魅力的だなと。
    凄惨さも少なくルパンとの鬼ごっこを楽しめる作品。

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    2022年11月24日
  • 怪人二十面相―私立探偵 明智小五郎―(新潮文庫nex)

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    何故か、今年読む「怪人二十面相」、3回目です。1回目は漫画版、2回目はポプラ社版、今回は新潮文庫版。本文はどれも基本一緒なのですが漫画版を読んでいたので情景が頭の中に浮かんできました。それよりも新潮文庫版の解説が辻村深月さんでそちらのほうに興味をすべて持ってかれました。まだ読んでないのですが「凍りのくじら」の中のエピソードが辻村さんの実体験であったとか、大人が推奨しない少年探偵団シリーズについてだとか。私の中で何故か江戸川作品読みたいのに読んでなかった謎が少し解けた気がしました。

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    2022年11月06日
  • 魔術師

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    約50年前に起きた痴情のもつれによる殺人事件の復讐をその息子となる魔術師が約40年かけて行う執念の復讐劇、死してなおその復讐劇を成し遂げようとする。そして意外な共犯者。犯罪に使われたトリックは、かなり無理があるし、万人の前での人体解体などさらっとかかれてはいるがかなり猟奇的な内容も含まれている。そして後に明智小五郎の奥さんとなる文代さんとの出会い。本文に素人探偵明智小五郎と書かれているが確かに文代さんがいなければ何回死んでたか。でもそれを補って余りある冒険活劇でした。書かれたのが1930年(昭和5年)、今なお、色あせない面白さ。他の作品も是非読んでみたい。

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    2022年10月25日
  • 黒蜥蜴

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    小学校図書室にあった少年探偵団シリーズ以外は「D坂の殺人事件」しか読んだことがなく、収録作である「地獄の道化師」があまりにも猟奇的な作品だったのと江戸川作品が好きな方からエログロな作品が多いと聞いていたので敬遠していたのだが、この作品は名探偵明智小五郎が名探偵といわれる所以を認識される作品で女賊との淡い恋模様のラストもよかった。昭和9年の作品という事を念頭に置いて読む必要があるのだが女賊がボクっ娘だったのには驚いた。実は横溝作品よりソフトなのか?

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    2022年10月16日
  • 押絵と旅する男~江戸川乱歩全集第5巻~

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    蜘蛛男を楽しみに読んだら、最後の盲獣に全部持っていかれました。
    こういう話を思いつく乱歩は、本当に狂ってます(褒め言葉)。

    読んでいて気持ちのいい話ではないのに、なんとなくクセになる。エログロナンセンスを体現したような作品で非常に面白かった。
    光文社文庫の全集の魅力でもある、乱歩自身による解説。ここでも全集に入れたくなかったとか、作者すら吐き気を催したから文章かえたとか、「作者がそれ言っちゃうんだ!」と思うことを赤裸々に書いてくれて、それがまた楽しいんですよね。

    人に勧められるか、と言われると難しいですが、エログロの中にある描写の美しさは、読んでいてくどく感じないので、私は大好きです。

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    2022年09月08日
  • 怪人二十面相―私立探偵 明智小五郎―(新潮文庫nex)

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    江戸川乱歩の少年探偵団シリーズ。小学校のときポプラ社のを読んだと思うが、全然憶えていなかった。文章は古くさいですが、スラスラ読めました。誰も殺さない二十面相が今思うと新鮮。

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    2022年09月03日
  • 魔術師

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    ネタバレ

    夏なので血が欲しい! 悪趣味が欲しい!
    …ということで自己満足の乱歩です。
    『魔術師』で特筆すべきは、それまで月下氷人であった明智に、ついに愛慕の人が…! という展開ですね。探偵の明智はホームズのような、「推理一点張りの鋼鉄製機械人形」ではないのだと。なるほどそう言われてみればD坂の時からそうなのかもしれないですね。本作のヒロイン枠の文代さんは、『黒蜥蜴』とはまた違って、どちらかと言えば『陰獣』のヒロインに近い感じになっています。しかしまぁ今回の一連の事件に関しては正直、文代さんが偉大すぎる…!彼女のあまりの有能ぶりにご都合主義的に見えてきてしまうこともしばしば。でもいいのです、面白いから。

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    2022年08月13日
  • パノラマ島綺譚~江戸川乱歩全集第2巻~

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    装丁や本造りが気に入って全巻揃えたが、第一巻を読んでから5年が過ぎてしまった。

    「パノラマ島綺譚」と「一寸法師」は読んだ記憶がある。なんと言っても驚いたのは「闇に蠢く」。
    衝撃的な問題作と言ってもいいだろう。かなり強引で無理のある展開のような気がする。話の中身もハチャメチャ。好き嫌いは分かれるだろう。

    本格推理として割とまとまっているのは「一寸法師」かな。「パノラマ島綺譚」は割と有名だが、設定には少し無理があるかな。今の技術で映像化すると面白いかもしれない。

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    2022年07月23日
  • 青銅の魔人―私立探偵 明智小五郎―(新潮文庫nex)

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    前の巻飛ばしてしまったけど、
    読んでないから全体の流れが分からないって事もなく、やっぱり読みやすいし面白かった!

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    2022年07月20日
  • 江戸川乱歩傑作選 鏡

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    はじめての江戸川乱歩作品。短編集だがぐんぐん引き込まれる。古い作品なのにどれも人間心理を上手く利用していて共感、そして驚嘆する。
    殺人を犯す登場人物たちの語り口調も独特。皆に共感を誘い、自分がどれほど愚かなのかを理解しつつも読み手(聞き手)にも理解してほしいと叫んでいるよう。
    なにをしても退屈で仕方ない、というのはわたしも同じだ。だが暇つぶしで殺人トリックを考えたり、ましてや実行したりすることはできない。だから興味深い。ひとつの作品に2つも3つもトリックがあり江戸川乱歩の手数にも驚いた。
    明智小五郎や少年探偵団など他作品も読んでみたい。

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    2022年07月16日