江戸川乱歩のレビュー一覧

  • 黒蜥蜴と怪人二十面相

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    7月28日は江戸川乱歩の文学忌、柘榴忌

    「黒蜥蜴」
    月刊『日の出』1934年連載。
    美貌の女盗賊・黒蜥蜴vs明智小五郎。

    宝塚で三島由紀夫の戯曲『黒蜥蜴』上演とのことで、原作を。
    黒蜥蜴は、宝石商のお嬢様を誘拐し、ダイヤモンド「エジプトの星」を手に入れようとする。

    黒蜥蜴は、犯罪者でありながら「美しいものを蒐集する芸術家」として描かれていて、誘拐も宝石強奪も、彼女にとっては犯罪の演出舞台のようです。

    なかなかエロチックなシーンがあるのだけれど、舞台ではどう処理するのでしょう。
    そして作中には、あの“人間椅子”の実用化まで描かれるというサービス精神。
    このくらいのお茶目なトリックなら、安

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    2026年07月26日
  • 吸血鬼

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    ネタバレ

    怪人の出現に人間消失劇、芸術嗜好の犯人像と明智への挑戦状。まさに江戸川乱歩を象徴するような長編作品。真犯人を隠す気はさらさらなさそうだが、「唇のない男」の正体はそれほど単純ではなく、火葬場からの救出劇の迫真さには一度は騙されかけた。最後の対決では芸術を完遂させなかった明智やるじゃんと見直したもののやはり….
    明智小五郎シリーズの中で今のところ最もスリリングな長編の1つかな。
    ちなみに、なぜ『吸血鬼』というタイトルにしたのかは最後までよく分からない。

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    2026年07月19日
  • 明智小五郎事件簿3

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    明智小五郎シリーズ三作目。
    前作『一寸法師』の路線を引き継ぎながら、さらにエンタメに吹り切って、探偵小説というより怪奇冒険小説という趣の作品。今回でもエキゾチックな白い詰襟シャツを着たオシャレな明智だが活躍シーンとしては変装に次ぐ変装ぐらいで(後の多羅尾伴内の原型だろうか)、結構やらかし気味なのはご愛嬌か…
    蜘蛛男要素どこだよ、とか根幹のトリックについてもアレ過ぎて警察の無能感が浮き彫りになってツッコミどころも満載だが、関東大震災直後の東京の迷宮じみた混沌の表われとも取れる。また犯人についてもいわゆる「意外な犯人」タイプではあるが、それよりも明智シリーズに見るような探偵と犯人の二重性の象徴とし

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    2026年07月12日
  • 吸血鬼

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    ネタバレ

    温泉で2人の男が毒杯での決闘を行う。美しい未亡人・畑柳倭文子を巡り対立する三谷と岡田。敗北した岡田は逃亡するが、死体で発見される。帰京した倭文子と息子の周囲に不気味な唇の無い男が現れる。

    未亡人を巡る決闘やら色々大げさで楽しく読める。怪人二十面相を相手にしてる時ほどでは無いけど、明智小五郎の無敵ぶりが目立つようになってきたような。

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    2026年07月06日
  • 人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1)

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    ネタバレ

    宝塚宙組の黒蜥蜴で人間椅子が出てきたので詳しく知りたくて読みました。どんなトリックかと思えば本当にただそのまま椅子の中に入っているだけでした笑。
    他の短編の話もどれも面白かったし、大槻ケンヂさんの解説も面白かったです。

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    2026年06月30日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(24) 二十面相の呪い (ポプラ文庫クラシック)

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    同時収録の「黄金の虎」では、二十面相っぽいけど別人の魔法博士が登場。変な大人多すぎ(笑)
    (2026.6.28)

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    2026年06月28日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(22) 仮面の恐怖王 (ポプラ文庫クラシック)

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    ネタバレ

    前作『鉄人Q』の解説(吉野朔実)で、「怪人二十面相は子供が好きで、子供と本気で遊び、子供相手に本気で怒ったり悔しがったり出来る遊園地みたいな人」とあり、その発想はなかったけど言われてみれば確かに、と思ったのだが、今作でもゴリラの着ぐるみを着て小林少年とポケット小僧を追い回した挙句落盤で死にそうになっていて、おじさんあいかわらず全力だな!と思った(笑)
    (2026.6.23)

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    2026年06月28日
  • 乙女の本棚5 押絵と旅する男

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    本作は、読む人によって物語の見え方がまったく変わるところが興味深い。
    兄の行動を"純愛"と受け取る人もいれば、"薄気味悪い狂気"として読む人もいるだろう。
    私は圧倒的に後者だった。

    押絵の中に入り込んだ兄は、一歩間違えばロマンチックにも感じる。
    しかし私には、レンズを通して女に魅入られ、自身の欲望に取り憑かれてしまったように思えた。

    押絵の中で老いていく兄と、若いままの娘。
    その不自然な対比に、胸がざわついて仕方なかった。

    物語全体に漂う静かな狂気。
    語り手である弟の淡々とした口調が妙に不気味で、読めば読むほど、「これは愛なのか、それとも執着なのか

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    2026年06月22日
  • 黒蜥蜴 江戸川乱歩ベストセレクション(5)

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    ネタバレ

    美しい女賊黒蜥蜴と名探偵明智小五郎の対決!

    なんとなく知っていたけど読んだことのない本作をようやく読んでみた。特徴的な文体で黒蜥蜴の心情が思ったより描かれているのが印象的。明智小五郎も変装するからなんだかズルい気もするけど、乱歩自身が通俗ものと呼んでいただけあって、ミステリというより冒険モノとして楽しい作品。

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    2026年06月21日
  • D坂の殺人事件 アニメカバー版

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    物語としての動向を追いやすく、代表作として一世を風靡してきた所以がわかる。ただし入り組んだ内容ではないため、想像の極致まで至らない点で、物足りなさはあった。

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    2026年06月18日
  • タナトスの蒐集匣 -耽美幻想作品集-(新潮文庫nex)

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    『男はもはや孤独を怖れる必要がなかったのです』
             桜の森の満開の下 坂口安吾
    『誰かが後にいて、じっとその視線を彼女の上に集注しているような心もちである』 影 芥川龍之介
    『そこの二階の六畳は、二人にとって唯一の世界であった』       芋虫 江戸川乱歩
    『那時あの妓ーは緋の長襦袢を着て居ました。月夜のような群青に、秋草を銀で刺繍して』
             浮舟 泉鏡花
    『この美しい若衆はもて囃されていた』
              身毒丸 折口信夫
    『落盤に鎖された真暗な隧道の中で、十四郎は恐怖のために変貌を来たしてしまい』白蟻 小栗虫太郎
    『この足こそは、やがて男の生血に肥え太り

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    2026年06月19日
  • 鏡地獄(乙女の本棚)

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    乙女の本棚、江戸川乱歩5冊目ですわよ♡



    うん、また不気味なお話


    鏡に魅了された狂人




    何に対しても極めるってかっこいいけど
    ここまで極めるとやっぱり狂気を感じるわ


    理解できないけど
    変態さは感じました♡



    イラストはホノジロトヲジさん


    人間椅子と同じ組み合わせなのね♡



    前回の人間椅子よりももっと抽象的な感じで
    不気味さ増し増しよ♡



    にしても鏡って怖いわ



    本当に違う世界と繋がってる気がするもの
    乱歩さんも鏡の不思議に魅了されてるのね♡





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    2026年06月14日
  • 蜘蛛男

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    文学ではなく、大衆通俗小説感が半端なかった。
    『盲獣』に並び、何でもあり、やりたい放題で、乱歩遊んでるなーと思った。
    『黒蜥蜴』と全く同じトリックを使ったり、『蟲』を彷彿とさせたりと、自身の作品をいいとこ取りしてできたストーリーだと感じた。
    私が好きな乱歩作品(押絵と旅する男/人でなしの恋/心理試験/赤い部屋/孤島の鬼etc)と何が違うのか考えた時に、まず一つ乱歩は長編になるとやりたい放題詰めれるだけ詰め込む性質があるが、これらの作品は乱歩作品の中でも上流の上流で源部分になるのではないかと思った。本質、根本的な核となる幹の部分ということだ。
    一方で『盲獣』や本作は、上記のモデル的作品を引用して

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    2026年06月12日
  • 明智小五郎事件簿1

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    自身にとって初の江戸川乱歩作品。正直こんなに読みやすくおもしろいと思わなかった。
    それぞれ短いストーリーだけどしっかりと驚かされて、楽しめた。引き続き読んでいきたい。

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    2026年06月11日
  • 悪魔の紋章~江戸川乱歩全集第12巻~

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    明智先生が出てくるとすぐ解決するから出張してる設定で出番絞られてるのが面白かった
    終盤で探偵が出てくるとアッ、しまった!的な手抜かりなく解決してくれるのがいいね

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    2026年06月10日
  • 緑衣の鬼

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    イーデン・フィルポッツの『赤毛のレドメイン家』を江戸川乱歩が翻案した作品。

    まさかの『黒蜥蜴』でトラウマになった「水槽」再び。
    乱歩作品を読んでいると、水槽=何か嫌な予感がするアイテムになってきた。
    乱歩にとって、水槽は怪しく美しいものを閉じ込めるための定番アイテムなのかもしれない。閉所が苦手なので本当に勘弁してほしい。

    伏線のサービスがありすぎるので先は読めるけど、それでも十分面白かった。

    乱歩が選ぶ『海外ミステリベスト10』を読んだ時に、1位のこの作品だけは手が伸びなかった。
    ずっと気になっていたので、乱歩の翻案の方を読めて良かった。
    Audibleにて。

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    2026年05月31日
  • 悪霊物語(乙女の本棚)

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    乙女の本棚
    江戸川乱歩4作品目ですわよ♡


    やっぱり、ぞぞぞぞ



    私の中で江戸川乱歩は
    不気味な雰囲気というか
    狂気じみた人を描く
    というイメージになっています



    今回は小説家が人形師を取材する物語
    この人形師が狂人というわけです




    イラストは粟木こぼねさん


    とても緻密なイラストでした

    今までの乙女のイラストは
    割と抽象的な感じだったけど

    今回は想像を掻き立てるというより
    現物を見せてもらってるくらい緻密


    絵については土瓶さんのレビューが面白かったので、そちらをご覧下さい
    (勝手にすいません)




    そしてラストまで読んで
    まだ続きがあることを知る!!


    どゆこ

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    2026年05月28日
  • D坂の殺人事件 アニメカバー版

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    現代のミステリーを多く読んでるから、物足りなく感じた。
    ミステリー小説のおすすめにあがる理由は分かりそうな感じはしました。
    んー、でも物足りない。

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    2026年05月17日
  • 盲獣

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    盲獣、地獄風景

    物語は☆☆☆、自詿自解&解説を読んだら☆☆☆☆にしようか迷ったが、大好きな乱歩でも作品で評価をしようと思い☆☆☆にした。

    盲獣:変態レベルが極めて高いが、深刻な感じを全然受けず、ユーモラスに読み進められるのが乱歩らしい。これは「こういう形で完成させたい」という意図を持って書かれたというより、趣味で書かれたような感じ。いつもの乱歩とは少し趣向が異なり、どストレートに開けっぴろげに自分の趣味を出している印象を受けた。通俗的なB級な香りがするエログロ作品で、さすがにこれはやりすぎだと思ったが、乱歩は楽しそうだなと思ったのでそれはそれでいいと思った。

    地獄風景:パノラマ島奇談的だ

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    2026年05月15日
  • 江戸川乱歩座談

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    日本探偵小説に影響を及ぼした江戸川乱歩の対談集。ミステリー作家だけかと思ってたら板垣足穂や幸田文、徳川夢声など色々な人選で面白い。
    個人的には『黒死館殺人事件』で有名な小栗虫太郎も対談の一員となっている会があったのが嬉しかった。

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    2026年05月12日