江戸川乱歩のレビュー一覧
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7月28日は江戸川乱歩の文学忌、柘榴忌
「黒蜥蜴」
月刊『日の出』1934年連載。
美貌の女盗賊・黒蜥蜴vs明智小五郎。
宝塚で三島由紀夫の戯曲『黒蜥蜴』上演とのことで、原作を。
黒蜥蜴は、宝石商のお嬢様を誘拐し、ダイヤモンド「エジプトの星」を手に入れようとする。
黒蜥蜴は、犯罪者でありながら「美しいものを蒐集する芸術家」として描かれていて、誘拐も宝石強奪も、彼女にとっては犯罪の演出舞台のようです。
なかなかエロチックなシーンがあるのだけれど、舞台ではどう処理するのでしょう。
そして作中には、あの“人間椅子”の実用化まで描かれるというサービス精神。
このくらいのお茶目なトリックなら、安 -
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明智小五郎シリーズ三作目。
前作『一寸法師』の路線を引き継ぎながら、さらにエンタメに吹り切って、探偵小説というより怪奇冒険小説という趣の作品。今回でもエキゾチックな白い詰襟シャツを着たオシャレな明智だが活躍シーンとしては変装に次ぐ変装ぐらいで(後の多羅尾伴内の原型だろうか)、結構やらかし気味なのはご愛嬌か…
蜘蛛男要素どこだよ、とか根幹のトリックについてもアレ過ぎて警察の無能感が浮き彫りになってツッコミどころも満載だが、関東大震災直後の東京の迷宮じみた混沌の表われとも取れる。また犯人についてもいわゆる「意外な犯人」タイプではあるが、それよりも明智シリーズに見るような探偵と犯人の二重性の象徴とし -
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本作は、読む人によって物語の見え方がまったく変わるところが興味深い。
兄の行動を"純愛"と受け取る人もいれば、"薄気味悪い狂気"として読む人もいるだろう。
私は圧倒的に後者だった。
押絵の中に入り込んだ兄は、一歩間違えばロマンチックにも感じる。
しかし私には、レンズを通して女に魅入られ、自身の欲望に取り憑かれてしまったように思えた。
押絵の中で老いていく兄と、若いままの娘。
その不自然な対比に、胸がざわついて仕方なかった。
物語全体に漂う静かな狂気。
語り手である弟の淡々とした口調が妙に不気味で、読めば読むほど、「これは愛なのか、それとも執着なのか -
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文学ではなく、大衆通俗小説感が半端なかった。
『盲獣』に並び、何でもあり、やりたい放題で、乱歩遊んでるなーと思った。
『黒蜥蜴』と全く同じトリックを使ったり、『蟲』を彷彿とさせたりと、自身の作品をいいとこ取りしてできたストーリーだと感じた。
私が好きな乱歩作品(押絵と旅する男/人でなしの恋/心理試験/赤い部屋/孤島の鬼etc)と何が違うのか考えた時に、まず一つ乱歩は長編になるとやりたい放題詰めれるだけ詰め込む性質があるが、これらの作品は乱歩作品の中でも上流の上流で源部分になるのではないかと思った。本質、根本的な核となる幹の部分ということだ。
一方で『盲獣』や本作は、上記のモデル的作品を引用して -
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イーデン・フィルポッツの『赤毛のレドメイン家』を江戸川乱歩が翻案した作品。
まさかの『黒蜥蜴』でトラウマになった「水槽」再び。
乱歩作品を読んでいると、水槽=何か嫌な予感がするアイテムになってきた。
乱歩にとって、水槽は怪しく美しいものを閉じ込めるための定番アイテムなのかもしれない。閉所が苦手なので本当に勘弁してほしい。
伏線のサービスがありすぎるので先は読めるけど、それでも十分面白かった。
乱歩が選ぶ『海外ミステリベスト10』を読んだ時に、1位のこの作品だけは手が伸びなかった。
ずっと気になっていたので、乱歩の翻案の方を読めて良かった。
Audibleにて。 -
Posted by ブクログ
乙女の本棚
江戸川乱歩4作品目ですわよ♡
やっぱり、ぞぞぞぞ
私の中で江戸川乱歩は
不気味な雰囲気というか
狂気じみた人を描く
というイメージになっています
今回は小説家が人形師を取材する物語
この人形師が狂人というわけです
イラストは粟木こぼねさん
とても緻密なイラストでした
今までの乙女のイラストは
割と抽象的な感じだったけど
今回は想像を掻き立てるというより
現物を見せてもらってるくらい緻密
絵については土瓶さんのレビューが面白かったので、そちらをご覧下さい
(勝手にすいません)
そしてラストまで読んで
まだ続きがあることを知る!!
どゆこ -
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盲獣、地獄風景
物語は☆☆☆、自詿自解&解説を読んだら☆☆☆☆にしようか迷ったが、大好きな乱歩でも作品で評価をしようと思い☆☆☆にした。
盲獣:変態レベルが極めて高いが、深刻な感じを全然受けず、ユーモラスに読み進められるのが乱歩らしい。これは「こういう形で完成させたい」という意図を持って書かれたというより、趣味で書かれたような感じ。いつもの乱歩とは少し趣向が異なり、どストレートに開けっぴろげに自分の趣味を出している印象を受けた。通俗的なB級な香りがするエログロ作品で、さすがにこれはやりすぎだと思ったが、乱歩は楽しそうだなと思ったのでそれはそれでいいと思った。
地獄風景:パノラマ島奇談的だ