江戸川乱歩のレビュー一覧
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ネタバレ「石榴」1934 中編 命日石榴忌の由縁
温泉宿で意気投合した二人。過去の事件を語るうちに。。。顔を硫酸で潰されて死体(石榴っぽい)。残る指紋から事件を解決しようとする刑事。しかし、残された証拠さえも計算されたものだった。「二廃人」の設定と似ている。二人は刑事と犯人だった。
「押絵と旅する男」1929短編
魚津へ蜃気楼を観に行った帰りの汽車で押絵を持った紳士と席を同じにする。押絵の秘密が語られる。好きな女が押絵であったことを知り自らも押絵になった兄。二人を連れて旅する弟。
「目羅博士」1931 短編 エーヴェルス「くも」
上野動物園で猿をからかう男の告白。眼医者が鏡を使い殺人を犯す。それ -
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1930(昭和5)年作。江戸川乱歩の初の「通俗もの」とされる長編だが、乱歩の通俗でない作品とはどういうものかピンとこない。大衆向けの雑誌に連載され、大ヒットしたようだ。
なるほど、これは確かに面白いと思った。犯人の歪んだ性欲がなかなか凄く、こんなの当時よく発表できたなあと感じる。
もっとも乱歩の場合はその異常性癖の要素も、結局は理知的に筋道を付けられるので、そんなにドロドロとはしてこない。そこが横溝正史と違う。横溝の世界はもっと汚れていて、場末の情趣にまみれる。乱歩の明快(すぎる)論理主義はそういえば芥川龍之介の知性と同じサイドにあって、戦前はこのようにむき出しの明快さが可能であったのだ -
Posted by ブクログ
めちゃくちゃスタイリッシュな表紙の江戸川乱歩大先生の「怪人二十面相」私立探偵明智小五郎!!!
金田一少年の明智警視とか名探偵コナンの毛利小五郎しか知らずに今まできたけども、ようやく本物の名探偵明智小五郎と出会えることが出来ました!!
少年探偵団シリーズの一作目ということで少年向けの作品やけども怪人二十面相と明智小五郎の知恵と知恵のぶつかり合いはMr.ミーハーの私にとっては胸熱でしかないです。
江戸川乱歩大先生の作品を「D坂の殺人事件」から読んでいきたくなってきてしまってるしそれを読むならエドガーアランポー大大先生のデュパンシリーズも読まねばって思いだしてきたのでまた積読がかなり増えるペース -
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Posted by ブクログ
ネタバレ繋がりが無さそうな人達の死、不気味な登場人物たち、先が気になる不気味なお話!
2代目探偵の諸戸道雄さんが背負うものがだいぶ重いっ……
悪逆非道な実父、男性(蓑浦)への恋心……
蓑浦さんも婚約者を殺されてなかなか辛い経験してたけど、1番切ないの諸戸さんでしょう?
乱歩さんは諸戸さんの同性愛の要素は邪魔物と語ってるようだけど、諸戸さんのこの切なさがなかったらなかなか単調な物語になっちゃっただろうな。
主人公の手記で淡々と進んでいって、途中から復讐心よりも好奇心なのが読んでいてわくわく。
婚約者の妹だからと言ってすぐに好きになるもんかね……?そこだけ不満(笑)
どうにか諸戸さんを幸せにし