江戸川乱歩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「D坂の殺人事件」江戸川乱歩
幻想怪奇短篇集。真紅色。
@電子書籍 9 冊目。
編の収録された短篇集。表題作は、明智小五郎の初登場作です。
おしなべてスプラッタ要素の染み込んだ幻想怪奇小説、くくりとしてはいわゆる探偵小説色も強い。
過去の名作の範疇とは言え今から新しく読み始めても非常に新鮮な内容の短篇集です。
やっぱり江戸川乱歩の残したものは凄いんだなあ、とつくづく感じます。
個人的には一番『虫』が印象に残ったかな。
こういった現代風に言えばストーカー的な執着?って、昔から人間の奥底に蠢いている情感で、
そしてそれを世間一般に作品として発表してしまう江戸川乱歩も、かなり“悪趣味”ななのかな -
Posted by ブクログ
ネタバレ『盲獣』
盲目の殺人淫楽者による殺人事件。レビュー団女優・水木蘭子、彼女をモデルにした彫刻を怪しく触る盲人。盲人による蘭子誘拐事件。地下のアトリエに監禁される蘭子。蘭子の変貌と死。真珠夫人と呼ばれる未亡人の誘拐と死。未亡人クラブのマダム・大内麗子、ゴムの人形で盲人に対するが・・・。漁村の海女の死。バラバラにされた被害者たち。死後の盲人が美術評論家に送った手紙。
『地獄風景』
喜多川治良右衛門の作り上げたパノラマの遊園地。彼の島に住む友人たち。迷宮の中で刺殺された喜多川の恋人・諸口マチ子。殺害された恋人原田麗子をスケッチする前科者・湯本譲二。事件に関する何かをつかんだ少年・二郎の死と気球の縄が -
Posted by ブクログ
何故か無性に読みたくなった江戸川乱歩。
その中でも群を抜いた変態小説が恐らく今作。
盲目の怪人がその猟期趣味を全開にした
倒錯した「見えない側」の世界観を圧倒的かつ
一方的に書きまくった力のある作品。
勿論現代の小説スタイルからしたら
おかしな部分や荒唐無稽な展開なのですが
ディティールなどに拘らず初速からラストまで
同じスピードで一気に読ませるのは、やはり
この作品の妖しさと如何わしさに取り込まれた
証拠なのかも。
3人目の殺人事件の件においては、猟奇的な
怖さと滑稽で下らなさとが同居していて、この
感覚とセンスは他の誰もが出来るものでは
ないような「差」を感じます。 -
Posted by ブクログ
一人の貧乏書生が、自分と瓜二つの学友が死んだ知らせを聞き
彼になりすましてその莫大な財産を手に入れようと企む
巧妙な手口でその友人の妻を含む周囲の人を欺くと、小さな島を手に入れる
そこに彼の長年の理想であった自然美にも勝る人工自然、狂気に満たされたパノラマを作り上げる
誰にも偽者であることを感づかれない自信があったが、唯一の不安点は妻だった
長年連れ添った妻を欺けるかどうか 妻とは距離をおいていた
だが知らず内に妻を愛してしまっていた
しかし完成間近で妻に彼が偽物であることが感付かれてしまう
妻をやむなく殺すことを決意
愛する妻をパノラマ島に案内する
美しく狂った世界の中でたった2人
愛しく美 -
Posted by ブクログ
「少年探偵団」「妖怪博士」「悪魔の紋章」を収録。
いずれも明智小五郎の登場する探偵モノで、前の二編は悪役が
怪人二十面相。
二十面相の方はリライトされた子供向けシリーズで既読でしたが、
大人になって読むと意外に雑な印象で少し残念。
しかし二十面相の常として血は流れないし人も殺さないので、
結構安心して読めます。
(そもそも明智くんや小林少年が死ぬわけがないわけで…)
一転して「悪魔の紋章」は血が踊り肉片の舞うグロッキー展開で、
特に大捕物inお化け屋敷のシーンは一人で阿鼻叫喚しました。
ただ、残念なことに犯人は最初の一行目で分かります。
明智小五郎が主人公の作品で明智以外の私立探偵が出てき