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世の中のすべてに興味を失った男の唯一の楽しみは、下宿の屋根裏から、他人の醜態をのぞき見ることだった。そんなある日、屋根裏でふと恐ろしい完全犯罪を思いつく。その結末は…!? ほかに「暗黒星」収録。
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Posted by ブクログ
厨二をこじらせたと思われたくない、というわけではないけれど、新潮文庫のほうの傑作集を読んでからなんとなく近寄りがたく感じていた江戸川乱歩。 意を決して読んでみたけれど、このあたりの作家にしては個人的に読みやすく、久しぶりに続きが気になって仕方がない!と一気に読んでしまいました。 犯人がわかるようで...続きを読むわからないこのじれったい感じ…。個人的には犯人であって欲しくなかった…。 解説のような懐かしさは感じなかったけれど、推理小説の醍醐味を、ほんとうに久しぶりに感じることができた作品でした。
明智小五郎が登場しました。 屋根裏の散歩者の覗き見趣味が不気味でとてもステキです。 暗黒星は、途中で犯人に目星が付いてきて、でも、断定しきれなくて、で、やっぱり、と面白いものでした。異常心理と、そうさせた物悲しさが最後にありました。
個人的には表題作の「屋根裏の散歩者」よりも「暗黒星」の方が好きだった。 そしてやっぱり、さすがは江戸川乱歩!としか言い様がない。
明智小五郎の短編二作があった。初めて明智探偵物を読んだ。のだけど、明智探偵ってとんでもないことするね。この「屋根裏の散歩者」というタイトルはよく聞いているのだけど、どんな話かは全く知らなかったので楽しめた。次が楽しみです。
屋根裏で働く悪事を明智小五郎が暴く。屋根裏部屋には今後気を付けようと、単純に思っちゃいました(笑)。壁に耳あり障子に目あり、屋根裏に変態あり。乱歩に出てくる異常者は基本殺人というものに快楽を感じる癖があるようです(笑)。この物語の登場人物、郷田三郎もまた、所謂、在り来たりな趣味には飽き、殺人に興味...続きを読むを抱きます。そして、特に怨み無いが、好きでもない遠藤という医学生を…。 他、暗黒星という話も含有。また、2編とも、明智小五郎の名活躍を見る事が出来ます。
面白かった。 屋根裏の散歩者は、先に陰獣を読んでしまっていたので、トリックが分かってしまっていたのが残念だった。 (陰獣は、乱歩のオマージュ的な要素が盛り込まれている) 可愛いタイトルだが、好奇心に勝てない主人公の異常さが際立っていた。 暗黒星は洋館に暮らす一家で起こる殺人事件の話だが、誰が犯人なの...続きを読むか、動機は何か、話に没頭してしまった。 本作の3/2を占める少し長めの話だったが、伏線が回収されていく気持ちよさと負の感情の力強さを感じられる話だった。
もっとどぎついほうが好みだけどこれはこれで面白い。他人の生活を屋根裏から覗き見るスリルを想像するとわくわくする。
よしもとばななさんの王国シリーズを立て続けに読んで、少しばかり精神的な世界に入ってしまったので、そこからとりあえず抜け出そうと思って選んだ。 物語だから空想ではあるものの、淡々と出来事だけが綴られる文章を読んでいたら、バランスを取り戻した。 表題作である短編と、「暗黒星」という中編ミステリの2本。...続きを読む 表題作は犯人が綴る犯罪の流れを描いていて、暗黒星は推理もののミステリ。 ホラー&ファンタジー&ミステリ、みたいな。豪邸で起こった連続殺人事件の謎に、明智小五郎が挑む。 ちなみに予想してた犯人が当たったから、よし!と思った。笑 江戸川乱歩の小説って、どこか悲しい部分があるところが好き。湿ってて妖しくて独特の余韻が残る。 このシリーズ8まであって装丁も美しいから少しずつ揃えたい。
江戸川乱歩ベストセレクション『屋根裏の散歩者』 屋根裏の散歩者/暗黒星 の2編収録 今回はあの有名な明智小五郎が登場します! 何をやってみても面白くない。どんなことに挑戦してもつまらない。 そんな主人公郷田三郎は明智小五郎との出会いから、犯罪趣味に興味を持ち、偶然見つけた屋根裏の入り口を利用して...続きを読む「屋根裏の散歩」を始める。 自分の家族や友達、よく見かけるけど名前の知らない人たち。そんな人たちが普段、誰もいない安心して無防備でいられる一人の時間にどんなことをしているか気になる時がある。 人の生活を覗けるなら覗いてみたい。 きっと乱歩もそんな考えからこの小説書いたのだと思う。 ただ、ふと天井を見上げた時に、見知らぬ人と目があったら色々な意味でゾッとしそう。
異常な性癖を持つある人物が殺人を犯すまでの心情や情景が実にリアルに、生々しく描写されており嫌悪感を抱きつつもこの異常で異様な世界観に不思議と引き込まれて行きます。
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