江戸川乱歩のレビュー一覧
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江戸川乱歩による翻案ミステリ。作者が江戸川乱歩となっているので少し不可思議な気分だけど、後書きに寄ればちゃんと必要な許可は取っているのようなので、この時代はそれでよいのだろう。
原作は「エンジェル家の殺人」というもので、密室ミステリとしての評判だけは聞いていた。確かに変なかたちをした古めかしい館と、これも変わった構造をしたエレベーターを舞台とした二つの殺人は興味深く、特にエレベーターを使った密室殺人は、なるほどと思った。ただし、現代の目から見たら、まあこんなものかなという程度のもので、そうびっくりするほどのものでもないなあと思ってしまった。建物の構造のようなものにしても、たとえば「斜め屋敷」 -
Posted by ブクログ
『空飛ぶ二十面相』と『天空の魔人』の2作収録。
妖星人Rというカニ型宇宙人が出てきて大暴れ。かなりシュールな雰囲気で、いつにもましてツッコミどころ満載。
「子供を相手にずいぶん手数をかけたものだね。どうしてそんな必要があったのかね」という中村警部のもっともな疑問に、明智の回答が素晴らしい。
「必要なんかないさ。いたずらだよ。奴は途方もない悪戯好きなんだ。どんな手数をかけてもいたずらがやってみたかったのさ」
……これを動機として言われてしまうとぐうの音も出ませんね!流石!
『天空の魔人』は、確か海外の某作品の翻案ですね。貨車の盗難事件。小林少年が鮮やかに解決してくれます。図解で説明されて判りや