江戸川乱歩のレビュー一覧

  • 三角館の恐怖

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    江戸川乱歩による翻案ミステリ。作者が江戸川乱歩となっているので少し不可思議な気分だけど、後書きに寄ればちゃんと必要な許可は取っているのようなので、この時代はそれでよいのだろう。

    原作は「エンジェル家の殺人」というもので、密室ミステリとしての評判だけは聞いていた。確かに変なかたちをした古めかしい館と、これも変わった構造をしたエレベーターを舞台とした二つの殺人は興味深く、特にエレベーターを使った密室殺人は、なるほどと思った。ただし、現代の目から見たら、まあこんなものかなという程度のもので、そうびっくりするほどのものでもないなあと思ってしまった。建物の構造のようなものにしても、たとえば「斜め屋敷」

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    2013年01月06日
  • 魔術師

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    センテンスの短さによるリズム感や、展開などこれでもかと読者を驚かせてやろうとする作者の執筆精神はすげぇと思った。この作品に限らず、殆どの作品から漂う気味の悪さ(ホラー感)がいい。

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    2012年12月19日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(5) 青銅の魔人(ポプラ文庫クラシック)

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    いい大人がマジメに読めばツッコミどころ満載だけど,そこを微笑ましくスルーして感慨に浸るのがこの復刻版シリーズの読み方.

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    2012年11月19日
  • 算盤が恋を語る話

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    乱歩の初期短編作品を主に収録。いわゆる、変態趣味的な要素はあまり含まれず、(乱歩っぽくない!と思われる人がいるかもしれないほど)論理主体のミステリが多く、オチにひねりのきいた作品が多くてかなり楽しめた。(二銭銅貨ばりの暗号ネタとかね)

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    2012年11月16日
  • 大暗室~江戸川乱歩全集第10巻~

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    ネタバレ

    怪人二十面相」はかなり昔に読んだのでとりあえず「大暗室」の感想だけ。非常に乱歩らしい作品だと思った。雰囲気やエログロ的な面、そして変装や入れ替わりなど。ただ地底王国というのは目新しくてよかったのだがどちらかと言えば変装がメインな気がする。私自身はこの前に読んだ乱歩の長編も変装物だったため、少しお腹一杯。とはいえ、乱歩のこの独特の雰囲気はやはり心地いい。

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    2012年11月10日
  • 吸血鬼

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    事件のあらましがひたすら不気味。ミステリーというよりは怪異小説。なのでトリックはいつもより簡単かな。ギスギスした復讐メインながらラストが綺麗。

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    2012年10月19日
  • 屋根裏の散歩者~江戸川乱歩全集第1巻~

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    二銭銅貨、一枚の切符、恐ろしき錯誤、二發人、
    双生児、D坂の殺人事件、心理試験、黒手組、赤い部屋、
    日記帳、算盤が恋を語る話、幽霊、盗難、白昼夢、
    指環、夢遊病者の死、百面相役者、屋根裏の散歩者、
    一人二役、疑惑、人間椅子、接吻

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    2012年10月16日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(26) 黄金の怪獣 (ポプラ文庫クラシック)

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    やったよ、全26巻読破! 今回はそっくり人間による入れ替わりが行われるスリリングな展開。これ、シリーズの中ではかなり上手く明智を追い詰めた類の話のような気がする。
    まぁ、なんでニコラ博士というものがあるのに、黄金のトラの格好をしたのかは謎な部分もありますが、二十面相万歳ということで。

    さて、次は創元推理文庫で乱歩揃えて、大人向けの方を読みます。
    子供向けリライトされた旧版の27~46巻は、古本で出会えたら集めようかな…。

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    2012年07月24日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(25) 空飛ぶ二十面相 (ポプラ文庫クラシック)

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    『空飛ぶ二十面相』と『天空の魔人』の2作収録。
    妖星人Rというカニ型宇宙人が出てきて大暴れ。かなりシュールな雰囲気で、いつにもましてツッコミどころ満載。
    「子供を相手にずいぶん手数をかけたものだね。どうしてそんな必要があったのかね」という中村警部のもっともな疑問に、明智の回答が素晴らしい。
    「必要なんかないさ。いたずらだよ。奴は途方もない悪戯好きなんだ。どんな手数をかけてもいたずらがやってみたかったのさ」
    ……これを動機として言われてしまうとぐうの音も出ませんね!流石!

    『天空の魔人』は、確か海外の某作品の翻案ですね。貨車の盗難事件。小林少年が鮮やかに解決してくれます。図解で説明されて判りや

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    2012年07月14日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(24) 二十面相の呪い (ポプラ文庫クラシック)

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    『二十面相の呪い』表題作以外に『黄金の虎』も収録。

    『二十面相の呪い』いつもの通りの二十面相。明智先生も活躍されてポケット小僧も出てくるよ。あの宙を浮く手首のトリックにはちょっと驚愕。

    『黄金の虎』 これ、フットレルの某名作短編の翻案っぽい気が?魔法博士が妙に良い奴だったり、少年探偵団の活躍が、過去作のどこかで見たことのあるシーン連発(鍾乳洞の辺りとか)で、何とも不思議な作品。

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    2012年07月04日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(23) 電人M (ポプラ文庫クラシック)

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    『月世界旅行をしましょう』という謎のビラをばらまく謎のタコ型宇宙人と電人M。序盤に出てくる月世界のテーマパークがステキ。乱歩の遊び心と幻想好きの発想が生かされてて良いです。こんなのが本当にあったら遊びに行きたい。
    後半、二十面相側の組織の裏側とか垣間見られて、毎回こんな大変なことしてたんか!と感心したり、アジトについての壮大な下準備などホント苦労してるんだなーと。
    アケチ1号という自家用車も登場し、ポケット小僧と小林君も大活躍です。

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    2012年06月20日
  • 押絵と旅する男~江戸川乱歩全集第5巻~

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    「蟲」が読みたくて購入。
    乱歩は結構昔に探偵団シリーズ以外全部読んでるんだけど、最近観た「乱歩地獄」の「蟲」があまりにもよかったので再読。

    短編だとやっぱり「押絵~」が一番好きかな。

    他に「蜘蛛男」「盲獣」収録。

    この文庫全集、表紙がかっこいい。

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    2012年06月19日
  • 人でなしの恋

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    かなり久しぶりの乱歩ワールド。美形で優しい( と思われていた ) 夫の心ここにあらずな様子を怪しんだ妻は、ついに夫が何者かと逢瀬を重ねていることを突き止めるのだが…

    やっぱり乱歩はねっとりしているなぁ。表題作は現代社会に置き換えてもあり得るストーリーかもしれない。

    三次元の生身の女性より、二次元のアニメキャラに傾倒する男性は珍しくもないし…と言うか、この頃からそういう志向の人々はいたのかな。

    一人二役 が個人的にはどきどきしました。自分の妻に他の男をしのばせて反応を見る…がその男を演じるのは自分で…歪んだ世界ですなぁ。

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    2012年06月11日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(1) 怪人二十面相(ポプラ文庫クラシック)

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    江戸川乱歩の傑作といっていい少年探偵シリーズ。
    幼い頃に読んでいなかったので大人になってから読みました。

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    2012年05月11日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(21) 鉄人Q (ポプラ文庫クラシック)

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    今回はロボットだ! ラスト恒例の、少年探偵団と明智vs二十面相の大捕物が、いつにもまして豪勢です。まさか、宇宙怪人の時のアレを使うなんて!
    以前の事件解決で手に入れた資金を使って少年探偵団で揃いの衣装を用意したり、無線機を持ったりと装備が充実しましたね。
    少年探偵団の七つ道具の解説とかロマンですわ。

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    2012年04月13日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(20) 塔上の奇術師 (ポプラ文庫クラシック)

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    まさかの時計屋敷モノ。ちょっと幽霊塔にも雰囲気似てるかも。今作は少女雑誌に掲載されてたため、マユミさん他少女探偵が活躍します。明智探偵が普段以上になかなか出てこなかったり、パターンからするとちょっとかわってる。
    四十面相がんばれー。

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    2012年04月11日
  • 暗黒星

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    中身は中編、短編合わせた5作。
    タイトルになっている「暗黒星」は明智探偵が主人公の話である。資産家伊志田家を襲う連続殺人なのですが、犯人はなんとなく読める人には読めてしまうのではないかなぁと思います。
    個人的には「幽鬼の塔」のほうが、なぜ事件が起こったのかが気になって面白かった。

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    2012年03月11日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(18) 奇面城の秘密 (ポプラ文庫クラシック)

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    今回、ポケット小僧大活躍。かわりに小林君の影が薄かったな。レンブラントの絵画を抱えてる四十面相に、容赦なく消防車から放水する中村警部の判断、すごいですね。
    今回は四十面相を追い詰めるのにかなり綿密な下準備をしてて面白かった。

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    2012年03月06日
  • 魔術師

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    初めての江戸川乱歩。若い時に読んだらもっと面白かったと思う。密室殺人のトリックも犯人も色々な推理小説を読んだあとでは、シンプルすぎて楽しめない。ただ連載当時の予告広告が面白く、その時代の雰囲気が味わえる。

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    2012年02月15日
  • 人でなしの恋

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    短編集。
    母の蔵書を帰省中に読んだ。
    おどろおどろしかったり、とぼけた味わいだったり。
    初期作品群のせいか、
    よくE.A.ポオの影響が指摘されるようだ。

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    2012年04月26日