【感想・ネタバレ】江戸川乱歩傑作集3 芋虫のレビュー

あらすじ

僕はあなたが可愛いのだ。生かしておけないほど可愛いのだ。
挿画:咎井 淳(Guilt|Pleasure)/監修:平井憲太郎
収録作品:芋虫 踊る一寸法師 虫 盲獣

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Posted by ブクログ

「芋虫」「踊る一寸法師」「虫」「盲獣」収録。芋虫が文字だけでもゾクゾクした。手足が無く、喋れず本当に芋虫のようになっていく夫に嗜虐的な態度の妻が恐ろしい。家族が見るも無残な姿になった時、自分なら以前と同じように接することが出来るだろうかと考えてしまった。
あと虫の「悪魔の恋であった。地獄の恋であった。それゆえに、この世のそれの幾層倍、強烈で、甘美で、物狂わしき恋であった。」って部分好きなのでメモ。

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2021年09月22日

Posted by ブクログ

芋虫、学生時代に読んで怖くてトラウマになった話。
大人になって再読。
今読み返すと、怖いよりもなんともいえない悲しい気持ちになった。

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2023年07月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「芋虫」中学生の頃に読んだ。エログロだけどナンセンスではない。
戦争で四肢、味覚聴覚嗅覚もほぼ失い戻ってきた男。待っていたのは貞淑なはずの妻の歪んだ性癖による折檻地獄…で、視覚までも失ってしまい、残された唯一の触覚に「ユルシテ」と乞う妻。そして彼は井戸に投身自殺する。彼の遺書?には、「ユルス」と。この一言の重さよ。
人はどこまで残酷になれるのか。妻だけの話ではなく、お国のためにこんな姿になった男を英雄として迎える国民たちの醜悪さ。芋虫のような姿になっても妻を赦した男との対比が胸にしこりのように残っている。

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2020年01月03日

Posted by ブクログ

初、Audibleで芋虫のみ聴読。江戸川乱歩自体にもあまり触れたことがなかったが、とても面白く引き込まれた。戦争で両手両足が引き裂かれ、喉も潰れ耳も聞こえない芋虫男の須永中尉。それに愛欲を注ぐ女、時子。

達磨のようになってしまった旦那にサディスティックな欲求をぶつける。遂には究極を追求したい気持ちに突き動かされ、残された中尉の眼を潰す。人間の根底に根付いている残酷性を垣間見ることができる。命や性をこれほどまでに弄ぶ動物は人間の他にないだろう。
なんなんだ人間ってやつは。恐ろしい。そしてそのエログロの世界に昂奮してしまっている自分にも身震いする。

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2022年12月11日

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