江戸川乱歩のレビュー一覧

  • 芋虫 江戸川乱歩ベストセレクション(2)

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    江戸川乱歩の短編ホラー小説が9編収録されています。初めて江戸川乱歩の作品を読んだのですが、現実に起こり得なくもないな…と思えて、とても怖かったです。しかし、嫌な感じではなく、読んでいるうちにだんだんと気持ちよくなってきて、1編読み終えてはまたすぐ次を読みたくなりました。怖い話は苦手ですが、いつか『陰獣』にもチャレンジしてみたいです。

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    2025年09月19日
  • 縊死体 乙女の本棚作品集

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    乙女の本棚シリーズでイラストを手掛けているホノジロトヲジさんのイラスト作品集。
    「瓶詰地獄」「外科室」「死後の恋」「人間椅子」「春の心臓」「縊死体」が収録。
    縊死体は書き下ろし全文収録で新聞の様な表現が素晴らしい!美麗イラストを堪能できる一冊。

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    2025年09月16日
  • 悪霊物語(乙女の本棚)

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    小説家・大江蘭堂は、小説の題材を模索中に、奇怪な人形師を紹介される。
    大江はある夜、世田谷の静かな住宅街に住む「伴天連爺(バテレンじい)」という名の老人の家に招かれる。
    暗い仕事部屋で、不思議な体験をした大江は。

    イラストが繊細で綺麗なんだけど、話の奇怪さ妖艶さに比べると、明るくて漫画っぽい。
    しかも、え、ここで終わる?なんで?
    乱歩の本を楽しむというより、こぼねさん?のイラストを楽しみたい方にはおすすめ。
    不完全燃焼なので、最後まで改めて読みたい。

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    2025年08月13日
  • 鏡地獄

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    ネタバレ

    鏡合わせの世界とは不思議に魅力的なものであるが、半円の鏡と半円の鏡を向かい合わせて球体の鏡を作ったとするならば、その玉の中心から見えるのはどのような景色だろうか。この物語は、そんな誰でも思いつくような、しかし決して実行することはないような想像を、実際に試してしまった人物についての物語であった。

    人が発狂するまでを丁寧に追っていて、まるで隣で知り合いが狂っていくのを見ているようだった。と同時に、彼が思考実験の末にたどり着いたその世界はとても綺麗だろうなとも感じた。ついに球体鏡の中に入り、発狂した友のことを、「怪物の世界に足を踏み入れた」と表現しているところもよい。
    そうして、人間ほどの大きさの

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    2025年08月08日
  • 赤い部屋(乙女の本棚)

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    江戸川乱歩文学忌、享年70歳

    1925年 大正14年 「新青年」初出

    「赤い部屋」に集う7人
    常識では語れない体験を語る
    新入の男が語る「未必の故意」的完全犯罪
    倫理と心理の妄想

    この「未必の故意」とは、直接的に殺す意図はないが、結果として殺害が起こることを認識しつつ行動する心理状態を指す。語り手は、自己の行為を正当化せず、むしろその曖昧さと罪の重さを深く自覚している。

    語り手の告白は、単なる犯罪談ではなく、人間の意志と無意識、倫理と罪の境界を問う。

    心理戦が面白いと言えば面白い
    イラストは寿なし子さん
    妖しげな雰囲気はよろしですけど
    女の子が可愛い感じすぎるかなあ
    狐面は妖しさ増し

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    2025年07月28日
  • 目羅博士の不思議な犯罪(乙女の本棚)

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    江戸川乱歩文学忌、石榴忌
    1931年 昭和6年 「文藝倶楽部」増刊号初出

    小説家「私」は、上野動物園で猿に真似をさせて遊ぶ奇妙な男に声をかけられる。男は猿の模倣の話を引き合いに出しながら、やがて自分が体験した小説になりそうな事件の話を語り始める 。

    物語は、ビルの5階の貸事務所で始まる。連続する首吊自殺。
    男はその真相を目羅博士という目医者が鏡を使った自殺風殺人と知る。
    それを逆手にとった青年。
    おそらく当時多少増えてきたビル群からの
    発想でしょうか
    あり得そうで面白い

    イラストはまくらくまさん
    表紙にも使われているタイル張りの床が素敵

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    2025年07月28日
  • 人でなしの恋(乙女の本棚)

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    10年以上前の罪を告白する女の独白劇。犯罪までの経緯を滔々と淀みなく話す口調が恐ろしい。乱歩先生絶好調です。

    イラストレーターは夜汽車さん。
    「乙女の本棚」シリーズは挿絵ではなく、2次創作でもなく、原作とイラストの間に、時代や設定を変えた架空の脚本がある感じ。ですかね?

    絢爛なイラストで締めくくられるラストシーンは良かったです。

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    2025年07月21日
  • 江戸川乱歩傑作選

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    日本の推理作家で有名な江戸川乱歩の作品を読みたくなり挑戦しました。
    推理小説かと思っていたら、人間椅子は狂っているし、芋虫はグロくてちょっと苦手でした。

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    2025年07月12日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(20) 塔上の奇術師 (ポプラ文庫クラシック)

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    小学生の頃に夢中になって読んだシリーズ。
    40年も前で、話は懐かしいけど、今は夢中になれない… 懐かしい思い出も、一緒によみがえった。

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    2025年07月11日
  • 悪霊物語(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    乙女の本棚シリーズ。
    薄気味悪さの中に不思議と惹きつけられる魅力がある。
    より精巧な蝋人形を追い求める余り本物の人間の死体を使ってるんじゃないかってところは想像が容易。
    だけどこの後に発展篇と解決篇があるらしいから真相はどうなることやら…
    続きは乙女の本棚シリーズになってないらしく残念だけど、先が気になるから機会があったら読んでみよう。

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    2025年07月11日
  • 赤い部屋(乙女の本棚)

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    乱歩作品は乙女の本棚シリーズと相性が良いようで、現在47冊中4作が乱歩作である(太宰作品はもっと多い)。

    本作『赤い部屋』は江戸川乱歩の初期の短編小説。僕は『D坂の殺人事件』に収録されているのを読んだ事がある。
    推理小説黎明期を思わせる少しぎこちなく、しかし才気走った語り口が面白い。谷崎潤一郎の初期犯罪小説にも通じるものがあると思う。

    とは言え、乙女の本棚シリーズで気になるのはやはりイラストや装丁。銀糸を漉き込んだ和紙の見返しも雅、黒地に白抜きの文字や、えんじに白抜きの文字はそのまま薄暗い赤い部屋の描写と共鳴し、妖しい雰囲気を醸しだす。ランプや階段など静物のイラストも良い。特に人をはねた直

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    2025年07月08日
  • 疵(きず)の迷楼 耽美幻想セレクション

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    ネタバレ

    ■江戸川乱歩「鏡地獄」
    既読を再読。

    ■谷崎潤一郎「人魚の嘆き」
    未読のまま。
    水島爾保布の挿画ありの中公文庫で読みたいので。

    ■小栗虫太郎「方子と末起」 ★
    初読。まさことまき。
    百合、スール、手紙のやり取りという少女小説、にして不思議の国のアリスモチーフ。
    推理小説<恋愛小説。

    ■泉鏡花「妙の宮」 ★
    初読。
    たった4ページだが、なんでこんな風景を思い描いたのだろう? と。

    ■木下杢太郎「少年の死」
    高原英理・編「少年愛文学選」で既読。

    ■坂口安吾「蝉―あるミザントロープの話―」
    初読だが、混乱をそのまんま文章にした風情で、よくわからなかった。
    Misanthrope はフランス

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    2025年07月08日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(17) 悪魔人形 (ポプラ文庫クラシック)

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    小学生の頃に読んだ江戸川乱歩シリーズを再読。
    文章がやや昭和的で、そんな感じも楽しめた。内容的には、不思議な謎が色々あるけど、少年探偵団が活躍するのは、子ども心にすっとするんだろうなと思う。怪人二十面相が物語の最後で捕まってた。

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    2025年06月28日
  • タナトスの蒐集匣 -耽美幻想作品集-(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    総題の漢字よし。
    収集箱じゃつまらない、蒐集函なのだ。
    カバーイラストも素敵。
    新潮文庫nexというレーベルで、ヤングアダルトにこの作品たちを差し出した編集部、GJ!

    ■坂口安吾 桜の森の満開の下
    既読を再読。

    ■芥川龍之介 影 ★
    初読。
    芥川といいえばドッペルゲンガーなのでそういうことかと中盤で思わせておいて、ラストなんと映画だった? 夢だった? というオチ!
    しかもそれすら真実かどうか不明な放り出し方。凄い。
    しかし、「歯車」でも感じたことだが、狂気に飲み込まれそうな感覚を、それでも作品化「しちゃえる」ことが、逆に悲劇だったのかもしれないと考えたりもした。

    ■江戸川乱歩 芋虫
    既読

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    2025年06月24日
  • 江戸川乱歩傑作選

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    (備忘)一端でもミステリ好きなら読んでおくかと手に取った一冊。文体は読みにくくて読むのに時間はかかるし、多様化した現代ミステリを読み慣れてると物足りない感もあるし何だけど、それでも名作と言われる所以というか、何か分かんないけどどこか惹かれる作品が多々ありました。

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    2025年06月24日
  • 悪霊物語(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズ。
    怪しげな人形師、怪しげな工房、これからどうなるの?と思ったら…。唐突な終わりで、最後の説明の意味が分かりませんでしたが、調べたら連作小説なんですね。そしてこの先のお話は、乙女の本棚の中には残念ながら無さそう。続きがとても気になります。

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    2025年06月15日
  • 悪霊物語(乙女の本棚)

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    怪奇作家蘭堂は取材で、変わり者の人形師の家を訪れる。そこで見たものとは…
    栗木こぼねさんの線のハッキリした濃ゆめの絵柄が乱歩の世界を具体的に描いていて良い感じ!
    ラストは衝撃!なるほどそういう事なんですね。

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    2025年06月15日
  • 悪霊物語(乙女の本棚)

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    ラストが気になる……
    えっ、ここで終わるんだぁっていう終わりなので、その先がとっても気になる話でした。
    美少女はどうなったのか?

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    2025年05月31日
  • 蜘蛛男 江戸川乱歩ベストセレクション(8)

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    ネタバレ

    ★3。
    いやあ、何ヵ月越しに読み終わったよ。うん、淡々としたエログロだったなあ。やってることはかなりえぐいんだけど、書き口が事務的だから一生懸命想像さえしなければさほど怖くもない。
    最後蜘蛛男死んだのは完全に自分の演出力に酔ったナルシー明智のせい。気ぃ失わせたときに捕まえてればそこで終わってただろ。あと藤洋子死んだのも、蜘蛛男が現れたあとの連絡手段を事前確保してなかった明智のせい。あいつちょっと反省しろよ。

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    2025年05月17日
  • 江戸川乱歩傑作集2 人間椅子 屋根裏の散歩者

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    サクッと読める。というか、読み出すと止まらない。
    屋根裏の散歩者→人間椅子→D坂
    を読んだ。もうお腹いっぱい。

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    2025年05月14日