江戸川乱歩のレビュー一覧

  • わが夢と真実~江戸川乱歩全集第30巻~

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    表題作は、乱歩の自伝みたいな感じ。
    けっこう、おもしろい。というか、もしかして、ものすごく自分のこと好き?

    なんか、ミステリーが好きなのも、その自分のことが好きなところと、繋がっている感じがしました。

    ハヤカワミステリーって、この人が、立ち上げたみたいな感じなんですね。まさに、日本ミステリーの父だ。

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    2010年04月10日
  • パノラマ島綺譚 江戸川乱歩ベストセレクション(6)

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    アートって、きっと人間の業とか、そういうどろどろしたどす黒いもんから発せられる表現なんだと、江戸川乱歩の作品を読むと感じる。
    作品中で描かれる狂人や偏った性癖のある人などの特徴は、探せば僕らのこころの中にもきっとあるのだろうと思う。

    この本には

    「パノラマ島奇譚」
    「石榴」

    の二作品が収録されている。
    そのどちうらもが、類稀な、江戸川乱歩作品ならではの風合いと感触を持っている。
    まるで見てくれがとても綺麗で小さくてとてもかわいいが、口に入れて咀嚼するとなんとも醜悪な味や匂いを発するお菓子か何かのような感じがするのだ。

    世にも恐ろしい犯罪や兇行は、たった一人の人間のこころのなかに潜む美意

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    2010年04月06日
  • 黒蜥蜴

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    挿絵が乱歩作品に流れるなんとも言えないノスタルジックさを割増にしてくれていていい。
    黒蜥蜴が自分を「僕」と言う所がお気に入り。

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    2010年03月24日
  • 蜘蛛男

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    乱歩が今の世を生きてたら

    きっと

    自分の小説が 現実に なりえる世の中になったもんだと

    びっくり してしまうのではないか 、

    という 感じで

    今の 世でありえそうな

    犯罪 、、、



    読みなから、 ハラハラし

    電車の中で読んだ

    帰りの夜道は


    もう そりゃあ さらにハラハラ してしまって …(笑)


    乱歩は違う時代の人間だけども、

    むごい 犯罪が多発する

    世がくると 予想していたのだろうか 、



    考えました

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    2010年03月19日
  • 緑衣の鬼~江戸川乱歩全集第11巻~

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    「緑衣の鬼」「幽霊塔」を収録。

    緑衣の鬼、面白いです!
    乱歩の長編のうちでは有数の、筋のしっかりした物語でした。

    これまでの作品の中には明らかに連載中に迷いの見えるものや、
    筋に行き詰ったであろう作品が多く、まあそこも可愛いと言えない
    こともないといった上から目線で読んでいたのですが、、、
    …面白いじゃないか。
    …やればできるじゃないか(やはり上から目線)。

    解説を読めば「赤毛のレドメイン家」なる乱歩が大変に感心した
    作品の翻案であることが分かるのですが、そういった決まった
    プロットがあってこそ乱歩の商業作家としての技が生きたのかも。
    乱歩にしては怪奇も猟奇も薄めですが、「パズルのほとん

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    2010年03月08日
  • 大暗室~江戸川乱歩全集第10巻~

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    「怪人二十面相」「大暗室」を収録。

    子供の頃夢中で読んだ少年探偵団。
    小林少年のようになりたくて、
    その辺の一般人を尾行してみたり(ただの迷惑)
    屋根裏に秘密基地をつくったり(母に怒られました)。
    そんなワクワクする心を思い出す「怪人二十面相」。

    大して「大暗室」は大人の乱歩。
    すごーく分かりやすい白と黒の対決なのですが、悪い奴が
    とっても奇抜でセクシーで我侭なのが魅力的。
    エロとグロが入り混じり、「吸血鬼」と「パノラマ島綺譚」
    が混ざりあったような雰囲気。

    どちらも結末は分かりきっているし、先の展開も
    見えています。
    それでもその過程を面白く読ませるのが作家の力量。
    ハラハラドキドキし

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    2010年03月01日
  • 孤島の鬼~江戸川乱歩全集第4巻~

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    乱歩らしい猟奇物。時代背景がわからないまま読んだので、推理小説というよりは乱歩の妄想力を楽しんだ。しかし、このころはまともな編集者ってあまりいなかったんだろうな。

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    2011年05月09日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(26) 黄金の怪獣 (ポプラ文庫クラシック)

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    少年探偵シリーズはいつか読みたいと思っていまして。

    子供向けなので楽に読めました。

    人間を改造(整形手術)してある人間とそっくりの人間を作り上げ、本人と入れ代わり、悪事を働かせる、といった内容。
    途中、これは本人か偽者かどっちだ?と読んでいる人にまで混乱をきたすトリックが面白かったです。

    『少年探偵団、ばんざぁい!!』

    (10,01,24)

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    2010年01月24日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(1) 怪人二十面相(ポプラ文庫クラシック)

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    面白かったです!!
    名探偵・明智小五郎とその助手・小林芳雄が、大盗賊・怪人二十面相と知能のぶつけ合い!!
    最後まで、どちらが勝つのかハラハラドキドキでした!!
    少年探偵団も大活躍でした☆

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    2009年12月22日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(3) 妖怪博士(ポプラ文庫クラシック)

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    相変わらずこのシリーズ好き。
    しかし、終盤の大コウモリって・・・
    少年向けだから?と自分で納得。

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    2009年11月29日
  • 芋虫

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     うー、丸尾末広しゃんは、これでもかってくらいおぞましさやら醜さやらから目をそむけずに見せつけてくれるから、

     読むのに覚悟がいる。

     カネコアツシさんの、乱歩地獄くらいのグロテスクさの方が、後々残らなくて、今の心理状態には心地よい。

     後に残らないのが、必ずしもいいってわけじゃなくて、
     それほどまでに強烈に印象付けて作品を魅せられるものに仕上げてる力量に脱帽。

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    2009年11月08日
  • 化人幻戯~江戸川乱歩全集第17巻~

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    「化人幻戯」は、けっこう悪くないと思います。

    本格推理は廃れるけれど、変態乱歩は、永遠に輝き続けます。
    それだけ、なんていう本質をついているというか、感覚的なリアルがあるように感じます。

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    2010年04月10日
  • 屋根裏の散歩者 江戸川乱歩ベストセレクション(3)

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    収録作「暗黒星」の謎解きは、今の時代では出尽くした種明かしのようかもしれないが、
    それでも独特の哀愁のようなものを感じさせてくれる江戸川乱歩はすごい。

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    2009年10月04日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(5) 青銅の魔人(ポプラ文庫クラシック)

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    明智探偵&小林少年と新結成の「チンピラ別働隊」でもって、青銅で出来た機械人間?の捕物帳物語。例によって、青銅の魔人の正体は、お約束の主人公。

    比較的初期の作品だからでしょうか、まずまずきっちりと、謎解きの落とし前をつけてくれていました。

    (2009/9/14)

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    2009年10月07日
  • パノラマ島綺譚 江戸川乱歩ベストセレクション(6)

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    『パノラマ島綺譚』はパノラマ島の描写がすごく細かくて、想像するだけですごく美しい場所なんだろうなぁ。と思った。でも、最後があまりにもあっけなくて残念…それとも最初から廣介は決めてたんだろうか?
    もう一つの『柘榴』はミステリーなんだけど、その内容より硫酸で溶けた顔を柘榴に見立てるのにすごく惹かれました。美しいなぁ…

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    2009年10月07日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(10) 宇宙怪人(ポプラ文庫クラシック)

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    空飛ぶ円盤に乗って宇宙怪人がやって来た?!

    このシリーズも何作か読んだ経験がある読者には、ほとんど最初から、結末は90%くらい予想通りの展開ですが、「やっぱり思っていた通り!」それなりに安心してスラスラ読める点を評価してやっていいんでしょう。

    怪人四十面相がとうとう捕まって、それでも負けたことを認めたくない戦争反対のメッセージには、ほろりとさせられるものもありました。


    「無電操縦飛行機」(P.14)って?
    メリヤス・シャツ(P.150)などと、懐かしい単語にもお目にかかりました。

    (2009/6/11)

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    2009年10月07日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(1) 怪人二十面相(ポプラ文庫クラシック)

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    江戸川 乱歩 / ポプラ社

    怪人二十面相と最初に対決したのは小林少年だったんですねぇ。秘密の落とし穴の罠に嵌るという、昔よく流行ったなぁのパターンで、取り逃がしてしまうのですが。

    その後、明智小五郎との初対決になるんですが、明智探偵の計算ずくのピンチがあって、それを契機に、少年探偵団発足のエピソードもあって、ああ、こういうことだったのか。。。と改めて納得の一冊でした。


    (2009/5/26)

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    2009年10月07日
  • 影男

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    出版社/著者からの内容紹介
    東に人の弱みを探してゆすり、西でネタを拾って小説を書き、南に薄倖の少女を救い、北では美女を侍らせての豪遊……やることなすこと図に当たり意気揚々の影男。しかし殺人請負会社に関わったことから前途は一天俄に掻き曇り、刺客に狙われる破目に。悪党が鎬を削る活劇に快刀乱麻の腕の冴えを見せるは、ご存じ名探偵! 

    たまには昭和的耽美が欲しくなり読みました。うーん、劇画。影男が典型的なヒーローです。しかも完全な善人キャラでないところが大人向け(そしてエロい)。しかしながら最後はそれかい!というツッコミを全力でいれたくなる。そこまでの展開がけっこう面白いだけに。とってつけたような明智

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    2009年10月07日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(2) 少年探偵団(ポプラ文庫クラシック)

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    少女誘拐の未遂事件が続発。犯人は真っ黒なインド人。インドには世界の謎と言われる不思議な魔術があって、、、?

    子供向けの読み物なので、推理小説としてのネタは見え見えのところはありますが、昭和の初期の頃の情景が手に取るように見えてきて面白い。

    怪人二十面相の狙う純金の黄金塔が80キロで時価500万円(グラム当たり600円くらい)とあったので、やはり昭和の25年から30年代にかけてのお話。それにしても金の価値って、今は3000円くらいまで持ち直したけど、数年前は1000円くらいにまで下がっていたし、取り立ててびっくりする値段でなくなってしまいました。

    なお、小林少年の本名が小林芳雄だったという

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    2009年10月07日
  • 黄金仮面

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    中学の頃、表題作の犯人像その他の‘アンフェア’さに腹を立てた思い出がある。が、久しぶりに読み返して思ったのは、これは痛快娯楽活劇とでも言うべきものであって、そもそもフェアもへったくれもないのだな、ということだ。小学生の頃はNHKのラジオドラマ『黄金仮面』(昭和の薫りだ!)を楽しく聞いていたのだし、中学生くらいがいちばん潔癖なのかも。ほかの数編はいずれも明智小五郎が活躍する本格推理。

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    2009年10月04日