江戸川乱歩のレビュー一覧
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江戸川乱歩ベストセレクション『屋根裏の散歩者』
屋根裏の散歩者/暗黒星 の2編収録
今回はあの有名な明智小五郎が登場します!
何をやってみても面白くない。どんなことに挑戦してもつまらない。
そんな主人公郷田三郎は明智小五郎との出会いから、犯罪趣味に興味を持ち、偶然見つけた屋根裏の入り口を利用して「屋根裏の散歩」を始める。
自分の家族や友達、よく見かけるけど名前の知らない人たち。そんな人たちが普段、誰もいない安心して無防備でいられる一人の時間にどんなことをしているか気になる時がある。
人の生活を覗けるなら覗いてみたい。
きっと乱歩もそんな考えからこの小説書いたのだと思う。
ただ、ふと天井を見上げた時に、見知らぬ人と目があったら色々な意味でゾッとしそう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ暗黒星と地獄の道化師は特に良かった
2つともどんでん返し系かな
暗黒星では、一郎くんが個人的に好きだったりします
幽鬼の塔は最初の方は良かったものの、なんだか尻すぼみ感が…
あと、乱歩本人も書いてますが、乱歩の持ち味があまり出てないような感じもします
大金塊は小林くんの冒険みたいな感じで楽に楽しく読めました
ただ、最後の洞窟でのことは、孤島の鬼にだいぶかぶってるとこがあって、ネタ切れ感がありますね
でも、孤島の鬼の諸戸たちに比べてこっちはまだまだ子供なのにあの精神力の強さは凄いな…なんて思ってみたり
あと、明智が優しかったのが印象的です
少年探偵団シリーズは未読ですが、明智は子供には優しいんですかね -
Posted by ブクログ
乱歩作品は地の文が紙芝居みたいに大げさなところが時代がかっていてとても好きです。「ああこれは一体どういうことであろうか!さてまた来週。」みたいに解決が焦らしまくられるのがもどかしくもあり、楽しくもあり。創元推理文庫版は連載当時の挿絵がついてるのですが、この挿絵がまた素晴らしい。
犯人は早々に検討がついたけど、唇のない男の不気味さとか、倭文子がじわじわといたぶられる様とかが鬼気迫るものがありぞくぞく来ました。風船を使った空の逃走劇も、明智小五郎の「実はこれこれこういう仕掛けがあったのだよ、ははは!」の一言であっさり解決してしまう謎も、THE・古き良き時代の探偵小説!という感じで、楽しめました。やっぱり乱歩は面白い。
この作品で小林少年初登場だそうです。文代さんは肝据わっててかっこいいな。 -
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車から落ちた裸婦像。その中に封じ込められた女の死体。 そんなショッキングな場面から始まる表題作。まさしく乱歩の世界。 同様に像の中に死体を封じ込める描写はいくつかの作品で見かけたはず。また、美しい男女を剥製状にしてコレクションする作品もある。 ピグマリオンという言葉を知ったのも、乱歩を読んでいたからこそだが、このような形の愛着は、当時よりももっと一般的になってきているのではないか。 フィギュア。美容整形の一般化。男女を問わない肉体の改造指向。 現代版黒蜥蜴がどこかに美の屋敷を持っていても荒唐無稽とも言えない。 「猟奇の果」はSF仕立てでどこかに子孫的作品がありそうな内容。 解説では、出版社側の無理強いで登場となった明智小五郎の存在が作品を首尾一貫しないものとしてしまったとある。 他の作品にも言えることだが、連載の途中での路線変更を感じる場合があり、矛盾や竜頭蛇尾の思いを抱くこともしばしば。致し方ないことと思いながらも、より高度に昇華した「完全版」を求めてしまう。 さすがに、まだ子供には読ませられない一冊。
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ネタバレ短編集でした。ぴりりとしたひと捻りもふた捻りもある話が多い。
一つ以前に読んだことのあったのは、【お勢登場】 かな。これはかなり、印象に残った作品だった。
D坂の殺人事件自体は、明智小五郎が初登場の本ですね。
だから有名なのかも。
●二廃人
友達に夢遊病だと言われ、寝ている間に、、、、っという作品
●D坂の殺人事件
本屋でたまたま会った主人公と明智小五郎。
そこで殺人事件が!
明智小五郎がいろいろと推理し、結末は、2人の体に生傷が耐えなかったこと。。。
●赤い部屋
無意識の殺人。が夢想と現実
●白昼夢
愛する人の死蝋
●毒草
草木には、どうにかすると毒になる草がある。
知識ある人が近所で堕胎ができる話をしていたら、、、
無意識の殺人とでもいいましょうか。
●火星の運河
これはあまり印象に残っていない
●お勢登場
これは怖いと思った。
●虫
他の作品の憎愛ですね。が、最後は気持ち悪い
●石榴
2件の老舗のお饅頭屋が1人の女性に恋をし、片方の饅頭屋の夫婦となる。
あるとき、硫酸を飲ませた殺人事件が発生し、、、、、
という話を警官が泊まった宿の探偵話好きっぽい人に話して聞かせて、、、
●防空壕
なかなか面白い話でした -
Posted by ブクログ
ネタバレ『盲獣』は大衆雑誌に昭和6年から翌7年にかけて連載。
作者自身、読み直して「ひどい変態もの」とびっくりしているという、読者も驚きの犯罪小説。
主人公・盲獣は盲目の猟奇殺人者。
狙われるのはレビューの女王だとかカフェのマダムだとか冒険大好き未亡人。この顔ぶれが既に艶っぽい。いずれもかなりの美女だそうですが、盲獣には顔の造形はさして問題ではないのです(見えないから)。
では、なぜ彼女たちに白羽の矢が立ったのか?
答え.触り心地が良かったから。
驚愕のド直球。
レビューガールは盲獣の罠にはまってアジトに監禁されてしまうんですが、このアジトもヤバい。作り物の女体のパーツがびっしり並んだ(むしろパーツで構成された)真っ暗な部屋で、この部屋の描写を読んだ時はガチで引きました。
で、そこで盲獣に触ったり触られたりする内に順応しちゃったりして、触覚だけの世界もいいなあとか考え始めちゃうレビューガール。
ああ、じゃあ良かったじゃん。一生2人で触ったり触られたりして暮らせばいいと思うよ。
と思ったのも束の間、盲獣、レビューガールにあっさり飽きる。
そして殺害。バラバラにして風船にくくりつけて飛ばしたりする。
やりたい放題だな盲獣!!
頭おかしくなりそうです。自分の子供には読ませたくない度、かなり高し。まあ勝手に見つけて来ちゃったんならその時はしょうがない。読むがいい。
しかし本編にあった言葉、「吹き出したいほど残酷」には深く頷きました。
それほど多くはない自分の読書経験を振り返ってみても、奇を衒いすぎてあざとさが鼻についたり、ただ単に不愉快になるような残酷描写はあれど、馬鹿馬鹿しい残酷さにはなかなか出会えません。残酷すぎて笑っちゃうって、それ完全に「残酷さ」がレッドゾーンを振り切ってるって事ですよね。いや、確かに怖いよ。すげー怖いよ。
『人でなしの恋』所収の短編「踊る一寸法師」もそうですが、乱歩という人は”この人から見た世界ってどんなだろう”という事についての想像力がハンパなかったんだろうなあと思います。
自分とは違う世界(例えば視力に頼らない世界であったり、両手足を失った状態で生きなければならない世界であったり、明晰な探偵の頭脳をもって挑む世界であったり、肉体的苦痛がそのまま快楽になる世界であったり)を、実際に見てきたかのように語る想像力。
その突き詰め方が尋常ではないから、狙ってる感を感じる間もなく怖がれるのではなかろうか。
「乱歩」って聞いただけで、なんか怖い気がする。後ろめたい感じがする。
でも見たい。できれば何かの隙間から。
最近ではすっかりお目にかかる事のなくなった心霊特番やUFO番組、あるいは深夜のピンク映画のようなドキドキ感を感じつつ、しかしやっぱり日本ってこういう国だったんだよなあと思うと、また趣き深い。
「エー、ここもと御覧に供しまするは、神変不思議の大魔術、・・・・・・」なんて見世物屋の口上、今では日本全国どこに行っても聞けないだろうけど、それでもやはりワクワクします。日本語としてしびれるぜ。 -
Posted by ブクログ
5巻
今までの5冊の中でこれが一番エログロ変態性が全開だった
『押し絵と旅する男』は不思議な雰囲気でエログロ要素もなく皆に勧めたい面白さ
『蟲』『蜘蛛男』『盲獣』はエログロが結構キツイので免疫ない人には読ませたくないかな
蟲の伏せ字の多さにびっくり
最後のほうがエグい
虫嫌いの私はご飯前に読まなくて良かった
蜘蛛男は明智小五郎も出てきてミステリ感が強めだけどやはり容易にわかる犯人
そしてエログロ
盲獣…エログロ…
乱歩感があって好きなんだけど食前食中には読みたくない感じ
場面を想像して胃がむかむかするってのはそれはそれで文章の上手さなんだろうけどな