江戸川乱歩のレビュー一覧

  • パノラマ島綺譚~江戸川乱歩全集第2巻~

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    ネタバレ

    再読
    ●闇に蠢く
     乱歩も自ら回顧するように、何かにつけて「まとまった筋」というものを用意せずに物語を書く癖があった。故に、筋がてんでバラバラ、どうしようもなくなり怪奇趣味に走りだすとか、風呂敷を畳めずに執筆を辞めてしまうことがあった。無論、悪いことばかりでなく、そういう習慣(?)のお陰で傑作が生まれたり、読者を魅了するような怪奇趣味を提供してくれることだってある。
     「闇に蠢く」は、放蕩道楽男、野崎三郎がお蝶という女性に昵懇になってしまったことから始まる。第一に、この主人公野崎の性癖からして、真正の変態である。本当に乱歩はこういうのを描写するとき、大変生き生きと楽しそうに書くなあ、といつも

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    2012年11月10日
  • 吸血鬼

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    美貌の未亡人に迫る魔の手と対峙する名探偵・明智小五郎。
    タイトルの吸血鬼は、人の生き血を啜るモンスターというよりは、
    墓場から蘇るアンデッドのイメージで、復讐に執念を燃やす神出鬼没の怪人の意。
    元々新聞連載だった作品ということで、
    小刻みに山場を作ってアレコレてんこ盛りになっているため、
    果たして細部の辻褄は合うのか、ちゃんと落着するのか――
    などと、余計な心配と共に読み進めたが、
    「二回転半ひねり」ぐらいで意外にきちんと着地していたので驚いた(笑)
    というか、内容云々より、乱歩お得意の名(迷?)調子を堪能するが吉、
    なんだろうな。
    そして、岩田専太郎画伯の妖美な挿絵にウットリ。
    ところで【自

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    2015年08月19日
  • 屋根裏の散歩者 江戸川乱歩ベストセレクション(3)

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    異常な性癖を持つある人物が殺人を犯すまでの心情や情景が実にリアルに、生々しく描写されており嫌悪感を抱きつつもこの異常で異様な世界観に不思議と引き込まれて行きます。

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    2012年10月22日
  • 孤島の鬼~江戸川乱歩全集第4巻~

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    ネタバレ

    乱歩を初めて読んだが、予想以上に読みやすい文体で驚いた。前半はミステリー小説、中盤は怪奇小説、後半は冒険活劇と1つの話で3つ楽しめるという傑作でした。しかし、一番報われて欲しいと思っていた諸戸だけが、最後まで救われず、どうしようもなく切ない気持ちになってしまった。彼にとってのハッピーエンドは、生き延びて洞窟を出ることよりも、あの洞窟の中で蓑浦と共に朽ちることだったのかもしれない。

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    2012年09月30日
  • D坂の殺人事件

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    虫が面白かった。後悔先に立たず、とはいえ犯罪自体ではなく、そのあとの始末についてというところが、面白い。星新一さんの作品が大好きなので、このあたりの雰囲気もよかった。
    防空壕は、このおどろおどろしい話の中で最後に出てくるところもよかった。
    お勢登場も面白かった。
    石榴も面白かった。ラストシーンはうまく裏切られましたし。

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    2012年09月19日
  • 押絵と旅する男~江戸川乱歩全集第5巻~

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    「押絵と旅する男」「蟲」「蜘蛛男」「盲獣」の短編・長編併せた4作品を収録。

    どの作品も、江戸川乱歩の性格というか性癖とも言うべき、エログロさ、サディスティック、偏狂で幻想的な要素が渾然一体となっている。

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    2012年08月27日
  • 屋根裏の散歩者 江戸川乱歩ベストセレクション(3)

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    綺麗な文章で人の奥底の性癖を抉り出す。今回の標題の作品も同様である。
    屋根裏を這い回る喜びを丁寧に描いている。そこから殺人に至る心理描写の過程も素晴らしい。

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    2012年08月23日
  • 孤島の鬼~江戸川乱歩全集第4巻~

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    前半伏線張りすぎてダレるが、後半まで耐える価値有り。ハラハラさせる展開と乱歩の描写が拍車をかけ一気に読み進みます。
    10年振りに読んだら前より面白かった

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    2012年08月01日
  • 芋虫

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    お友達にお勧めされて購入。江戸川乱歩と丸尾末広の異色のコラボ作品。醜く美しく儚い。エログロな作風が強いので、苦手な方注意ですが、是非ラストまで読んでください。

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    2016年01月02日
  • 陰獣~江戸川乱歩全集第3巻~

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    ネタバレ

    「芋虫」めあてに読んでみた。

    ひどい話を覚悟していたが、夫の残した「ユルス」には私まで救われた気がした・・・

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    2012年05月29日
  • 屋根裏の散歩者 江戸川乱歩ベストセレクション(3)

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    じっくりたっぷり楽しめる、レトロな推理小説。
    大人になってから明智探偵は初めて読んだのですが、こんなにもお耽美な話だっけ? と少しびっくりしました(笑)
    神出鬼没の犯行と、それを追いかける明智探偵の動きも良いのですが、何よりも犯人の動機がすごかったです。最後の数ページで語られただけですが、そこだけで小説1本書けるのではないでしょうか。というよりも、そんな小説をすごく読みたいです。

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    2012年05月15日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(22) 仮面の恐怖王 (ポプラ文庫クラシック)

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    少年探偵団シリーズにしては思いのほか明智探偵が前面に出てきていて、前半は明智探偵の活躍、後半は小林少年とポケット小僧が活躍します。
    それにしても、今作は特に笑った。
    二十面相が木に登ると既に木の上で待ち構えている明智とか、小林少年による二十面相衝撃のラストとか、子供心には大冒険なのかもしれないけれど、今読むとツッコミどころ満載で超楽しい!

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    2012年05月09日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(19) 夜光人間 (ポプラ文庫クラシック)

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    今回は四十面相が、変装の能力を駆使して四十面相らしい活躍をしていた印象。狙うのも仏像とか美術品だしね。
    過去のカラクリを活用しつつ、レベルアップした四十面相、楽しめました。

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    2012年03月16日
  • 屋根裏の散歩者 江戸川乱歩ベストセレクション(3)

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    ネタバレ

    表題作は別の乱歩集で既読でしたが、「暗黒星」がすごく気になったので購入。

    「屋根裏の散歩者」は、屋根裏という身近で未知な空間が舞台。その暗闇と主人公の暗く底知れない欲望が相乗効果でいいかんじ。

    「暗黒星」は……荒川の扱いが微妙すぎていまいち。冒頭文に魅力を感じたけど、ミステリーとしてはどうなんだろう。犯人の目星はだいたいすぐにつくのだけど、ただ、一つだけ納得できない場面があって、あー明智さんはどうやって覆すのかなーと思いきや、荒川……。
    いくらなんでもそんなことしないでしょ、荒川……。

    荒川の行動原理がイマイチということで、星よっつ。

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    2012年03月07日
  • D坂の殺人事件

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    大正時代の『新青年』掲載作を中心とする短編集。
    愛から憎しみが生まれ、殺意に変じるところまでは、
    一応、常人の理解の範疇だろうけど、
    その後一体何やってんのっ!?――な「白昼夢」「虫」が
    凄まじい。
    乱歩作品の中では、やはり、
    この辺の「どうかしてる」系短編(笑)が好き。

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    2012年04月26日
  • 三角館の恐怖

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    読者諸君!って言い方がかっこいい。
    レトロだけどそこがいい味だと思いました。
    ホームズとワトソンの役がそれぞれにきちんと割り振られていて安定した読み心地!
    トリックもおもしろかったです。

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    2012年02月21日
  • 化人幻戯

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    久しぶりに大人向け乱歩先生。もう読んでないの少ないなあ…。「化人幻戯」面白かったです!魔性の本能のまま次から次へと…。魔性のサイコパス。でも魔性ならわたしカマキリよりトカゲ派です。「断崖」は星先生のショートショート風。ブラックでしたww正当防衛恐るべし。五編全部楽しめました!

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    2012年01月26日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(1) 怪人二十面相(ポプラ文庫クラシック)

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     子供の頃、毎月一冊ずつ親に買ってもらっていた「少年探偵団シリーズ」。
     ミステリ好きになっていくきっかけとして、また本が本棚に並んで行くことの喜びを与えてくれたシリーズとして忘れられない。いつの間にか処分してしまっていたが、手にとって見ると、またまたあの日のワクワク感が蘇ってくる。

     大人になってからは、江戸川乱歩の少年もの以外を読み漁るようになったが、あの世界とはまったく別な、こちらはこちらでユニークな世界観。子供が活躍する様々な小説・アニメ・マンガに影響を与えているに違いない。

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    2017年08月16日
  • 芋虫

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    漫画と呼ぶのが躊躇われるほど綿密な絵。
    乱歩の世界を表現できるのはこの人だけだと
    思わせることのできる仕上がりです。さすが丸尾末広。

    原作よりもエロ描写がきつかったなあ・・・。
    原作にないバナナのシーンは思わずこみ上げてしまいました。
    それ以外はどこまでも原作に忠実な描写でした。
    忠実だからこそ、ラストにはまた泣かされてしまいました。
    乱歩も丸尾もどっちもすごい。
    エログロ苦手な方にはお勧めしません。

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    2011年12月24日
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(5) 青銅の魔人(ポプラ文庫クラシック)

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    おとうさんを頑張った二十面相に敢闘賞。魔人の気味悪さがいい空気を醸し出してました!ザブングルの彼に似てるなと思ったのは内緒です。

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    2011年12月22日