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Posted by ブクログ
7月28日は江戸川乱歩の文学忌、柘榴忌
「黒蜥蜴」
月刊『日の出』1934年連載。
美貌の女盗賊・黒蜥蜴vs明智小五郎。
宝塚で三島由紀夫の戯曲『黒蜥蜴』上演とのことで、原作を。
黒蜥蜴は、宝石商のお嬢様を誘拐し、ダイヤモンド「エジプトの星」を手に入れようとする。
黒蜥蜴は、犯罪者でありながら「美しいものを蒐集する芸術家」として描かれていて、誘拐も宝石強奪も、彼女にとっては犯罪の演出舞台のようです。
なかなかエロチックなシーンがあるのだけれど、舞台ではどう処理するのでしょう。
そして作中には、あの“人間椅子”の実用化まで描かれるというサービス精神。
このくらいのお茶目なトリックなら、安心して空想できます。
昭和初期のエンタメ小説。
「怪人二十面相」
1936年『少年倶楽部』連載
橋場家の「ロマノフ王家」の宝石をめぐる、怪人二十面相vs明智小五郎。
実は、この本のタイトルが『黒蜥蜴と怪人二十面相』となっていたので、黒蜥蜴の別作品があるのかとお借りしましたら、
収録されていたのは『黒蜥蜴』と『怪人二十面相』でした。
なんてこったい。
この『怪人二十面相』は、小林少年が明智探偵に憧れて弟子入りし活躍する、少年探偵シリーズ第一弾。
ここから、あの少年探偵団へつながっていく。
小学生の頃からしばらくの間、私の本棚にもいらっしゃいました。
さて、昭和の頃なら、大人向けのちょいエロ退廃趣味『黒蜥蜴』と、子供の憧れ探偵小説『怪人二十面相』の抱き合わせはNGだったかもしれません。
けれど、その頃の少年少女も、もう立派な大人。
今ならこういう取り合わせも、なかなか楽しい。
解説は東雅夫氏。
この2作品が1冊の文庫となった経緯を説明されている。
2004年にテレビドラマ『乱歩R』が放送され、基本設定と縁の深い2作品をカップリング収録して刊行されたとのこと。
現実的には、文庫としてちょうどよいボリューム感だったのだと思う。
ただ、タイトルに“と”を入れたことで、
私のように「黒蜥蜴と怪人二十面相」という知られざる別作品だと思う間抜けが現れるので、やめてほしいなと思いました。
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