江戸川乱歩のレビュー一覧

  • 黒蜥蜴

    Posted by ブクログ

    犯人もわかっているミステリー。

    黒蜥蜴、悪い盗賊なのですが、いつの間にか味方になっている自分がいて。(本当なら明智小五郎の方を応援するのが正当なのかもしれないのですが)

    えっ、どうしてそうなった?という付箋を綺麗に最後に回収していくのはさすが。

    かなり昔に書かれているものなのに、とても読みやすいし時代を感じないのもすごいです。

    0
    2024年09月03日
  • 人間椅子(乙女の本棚)

    Posted by ブクログ

    醜い男が椅子の中に入って悪事を働くがそれよりも人が男のひざに座る快楽に目覚めて椅子の中にヤドカリのように住まう
    そして、ある作家婦人の椅子となり恋に落ちる。なんとしても存在を知ってほしいと手紙を出して認める。それをなんとか読み終えた時、また手紙がくる。
    それは創作だという。
    恐怖を味わう。そして今回は絵を見るのも忘れて文章を追ってしまう。そのぐらいひきつけられた作品で色遣いもよく絵は二の次でした。
    この小説は欲しいかも。

    0
    2024年08月16日
  • 人でなしの恋(乙女の本棚)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    内容は人としてのモラル?精神破壊しているがきれいな絵が中和されている。江戸川乱歩を読むと暗いイメージしか頭に浮かばなかったがこれは一切なく中断せずに読める。

    人形は、作った人の魂が宿ると言われているがそんな宿った人形に魅せられた1人の男の話。

    0
    2024年08月15日
  • 孤島の鬼

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    (区切りのいいところで萌をぶちまけます。)
    まだ途中なのであとで書きあげます。
    〜37ページ

    やだ、乱歩チャン、あんた天才すぎない、、、??諸戸チャンの蓑浦チャンに対する愛情とか執着がもう完璧なのよ。泥酔して2人が蓑浦チャンの部屋行く下りとか。しかも美形攻めって、え、映像化してないの???嘘でしょ、、、
    蓑浦チャンはピュアニッシモで可愛すぎるし、好きだけど優しくしたいから無理強いはしない諸戸チャンも推せる。普通の鈍感受けとは違って(もちろんそれもかわいいけど)蓑浦チャンが「もしや彼は私と初代との恋を知って、私に異性を与えないために、私を彼の心の内にいつまでも1人で保っておきたいために、自ら求

    0
    2024年08月04日
  • 鏡地獄

    Posted by ブクログ

    江戸川乱歩の傑作怪奇小説集。「人間椅子」「鏡地獄」「人でなしの恋」「芋虫」「白昼夢」「踊る一寸法師」「パノラマ島奇談」「陰獣」の八作品収録。各作品について、「狂気」や「愛欲」といった言葉がキーワードのように思う。どの作中人物も「愛」を根底に「狂気」とも取れるような行動を取る。特に「人間椅子」「鏡地獄」「陰獣」の3作品はその傾向が特に強いように感じる。「人間椅子」は何度読んでも意外性のある結末を迎え、「鏡地獄」は鏡に魅入られた人間の壮絶な最期に戦慄し、「陰獣」はラストのどんでん返しで狂気性が明らかにされる。数多くある乱歩の傑作の中でも上位に位置する作品たちが収められ、何度読んでも面白い。

    0
    2024年07月25日
  • 孤島の鬼 江戸川乱歩ベストセレクション(7)

    Posted by ブクログ

    この作品を読んだ後、私は諸戸道雄に思いを馳せずにはいられなんだ。

    久しぶりに推理小説を読んだけどこんなに面白いとは。
    思いもよらぬ方向に転がっていくストーリーに夢中になって手が止まらなかった。


    諸戸が様々な苦悩を抱えながらも、もがき続けた姿に美しさを感じた。何もかも捨てて生きていて欲しかった。

    0
    2024年07月21日
  • 孤島の鬼 江戸川乱歩ベストセレクション(7)

    Posted by ブクログ

    同性愛・密室殺人・愛する人の死・サーカスの子供・私立探偵の死・離小島・美しく醜い双生児・せむし男・宝探し・出口の無い洞窟・カタワ者・出生の謎と、てんこ盛りの95年前に書かれた大エンターテイメント小説。

    何だこの面白さ。やめられない止まらない。

    乱歩のベスト小説だと思います。

    0
    2024年07月21日
  • 江戸川乱歩名作選(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    冒頭で読者を惹きつけられるのは素晴らしい作家だと思うけれど、江戸川乱歩は読者を作品世界に引き摺り込む天才だと思った。「石榴」から「陰獣」まで余す所なく本当に面白かった。これらが発表された時代を思うと、時代をこれだけ経ても面白かったと舌を巻かせる作品に脱帽。

    0
    2024年06月30日
  • 江戸川乱歩名作選(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     顔のない死体が魅力的な『柘榴』、とある汽車で絵を持ち歩く老人の奇妙な話を聞く『押絵と旅する男』、意外な真相が明かされる『陰獣』などミステリー、ホラー、怪奇幻想小説など様々なジャンルの傑作短編が七編収録されていて大満足だった。

    0
    2024年06月24日
  • 乙女の本棚5 押絵と旅する男

    Posted by ブクログ

    江戸川乱歩を初めて読んだ。こんな素敵な作品を書く人なんだ。乙女の本棚シリーズはなかなかイメージしにくい文豪作品をイラストがあるから理解しやすい。集めたくなってきた。

    0
    2024年06月12日
  • 魔術師 アニメカバー版

    Posted by ブクログ

    江戸川乱歩の作品の中でもこの魔術師という話がいちばん面白かった!
    特に明智小五郎の恋の話というところがこの作品を盛り上げていると思います。

    0
    2024年06月08日
  • 人でなしの恋

    Posted by ブクログ

    江戸川乱歩の短編。『人でなしの恋』
    あらすじ
    夫の様子がおかしい。ある夜、夫の跡をつけると蔵の2階で女と密会していた。
    その女の正体とは…。

    全く内容を知らずに読んだので、女の正体に驚いた…。江戸川乱歩ってどうしてこんなに面白いんだろう。

    結婚してすぐの一文。
    『大げさに申しますれば、浦島太郎が乙姫様の御寵愛を受けたという龍宮世界、あれでございますわ、今から考えますと、その時分の私は、本当に浦島太郎の様に幸福だったのでございますわ。』

    こんなに有頂天になって、まるでジェットコースターをカタカタと登ってるような感じからのあのオチ。頂上からの落下が半端ない笑

    読んだ後『人でなしの恋』のタイ

    0
    2024年05月24日
  • D坂の殺人事件 アニメカバー版

    Posted by ブクログ

    江戸川乱歩の傑作集
    『D坂の殺人事件』
    『二銭銅貨』
    『何者』
    『心理試験』
    『地獄の道化師』

    『D坂』と『心理試験』は既に読んで本棚に並べているので省略。

    『二銭銅貨』
    ★★★
    どんでん返しがすぎる話。
    泥棒が巧妙に隠した大金の隠し場所を探すため、難解な暗号文を解いていく。読者も見事に騙される。

    『何者』
    ★★★★★
    犯人は誰なのか二転三転する。
    江戸川乱歩は正々堂々と読者に勝負を挑んでくれるから好きだ。「全く印象に残らない脇役が実は犯人でした!」みたいなアンフェアなことは絶対にやらない。犯人は最初から最後まで堂々と出てきてるからこそ面白い。
    そして犯人を知ると、「あの時どんな感じであ

    0
    2024年05月12日
  • 陰獣 江戸川乱歩ベストセレクション(4)

    Posted by ブクログ

    『陰獣』というタイトルから、すごいエログロなのではないかと心配したけど全くそんな話ではなかった。
    結末が二転三転して、自分の想像を遥かに超えた最高のミステリーだった。
    読み終わった後にもう一度読んで確認したくなる本。

    『人間椅子』『屋根裏の散歩者』『D坂の殺人事件』などの要素が少しずつ入っていて、乱歩総集編のような、ファンサービスのような作品。

    あらすじ
    探偵小説家の寒川は、実業家小山田の妻の静子と偶然知り合った。静子は平田一郎という元恋人にストーカーされて悩んでいる。脅迫通りに静子の夫は殺されてしまう。
    平田はどこにいるのか探る寒川。しかし、そこには思いもよらない驚きの真相があった…。

    0
    2024年05月10日
  • 少年探偵団―私立探偵 明智小五郎―(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    初読は小学生のときのポプラ社版。
    内容はほぼ記憶していたが、面白さは変わらず。思い出補正もあり星5。
    私は小林少年が好きで、少年探偵団含め活躍していて読んでいて楽しかった。やや最後の最後のシーンが惜しまれるが、明智探偵が基本上手ながら逮捕には至っていないのはまあメタ的な理由かなと邪推。

    0
    2024年05月02日
  • 孤島の鬼

    Posted by ブクログ

    大好きな江戸川乱歩!私が読んできたたくさんの江戸川乱歩に作品の中でダントツに
    良かった。読み始めた頃からは想像できない結末だった。
    流石に最後は苦しすぎたかな。特に最後の発言!江戸川乱歩にしては長めだけど読んで損はしないからお勧めです!

    0
    2024年05月02日
  • 文豪怪奇コレクション 猟奇と妖美の江戸川乱歩

    Posted by ブクログ

    猟奇と妖美をテーマにした江戸川乱歩短編集。
    乱歩の短編は割と有名なやつは大体読んでいる気でいたけど「蟲」と「防空壕」と最後の対談は初読みでした。再読のものも含め、やはり乱歩は面白い。この性癖にぶっ刺さる感…
    「蟲」は強烈だった。引きこもりの青年が恋に狂ってついに相手を殺してしまう。美しい彼女の死骸を自分だけの土蔵に連れ込んでうっとり眺める青年だけど、最初は美しかった死体が徐々に腐っていく様子がグロテスクで、乱歩作品でここまで直接的にグロいのは珍しい気がした。
    「防空壕」は前半の空襲の描写が鮮烈で、降り注ぐ焼夷弾や燃え上がる街を主人公は美しいと感じているんだけど、空から爆弾降ってくるの想像したら

    0
    2024年04月22日
  • 人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1)

    Posted by ブクログ

    めちゃくちゃ面白かった。
    江戸川乱歩の作品の中では1番好き。

    ゾッとするような気持ち悪さに吸い込まれ、あたかも自分が実際に手紙を読んでいるような気持ちになった。
    読み終わった後、思わず自分の座っている椅子を確認してしまうほど。

    2通目の手紙の内容は本当なのか、嘘なのか。
    わざわざ2通に分けて出しているあたり、怪しすぎる……

    0
    2024年04月19日
  • 人間椅子(乙女の本棚)

    Posted by ブクログ

    娘におすすめされて読みました。
    初めての江戸川乱歩さん作品。
    すごく面白くて引き込まれて一気読みでした。
    「乙女の本棚シリーズ」は素敵なイラストもあり、文字も大きくて若い人にも読みやすいと思います。

    0
    2024年04月13日
  • 乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたび【電子版特典付き】

    Posted by ブクログ


    江戸川乱歩のもとに小説の材料として売り込まれた記録から話は始まる。資産家の美しき姉崎未亡人が密室の土蔵で全裸で殺されていた。現場に残されたメモに書かれた奇怪な記号。事件前に目撃された矢絣の女。死を予言した黒川博士の盲目の養女。邸前の空き地にいるいざりの乞食。未亡人を取り巻く心霊学会の仲間たち。心霊学会が降霊術を行うと、盲目の養女に降りた霊が「犯人はこの中にいる」「次の犠牲者はこの中にいる美しい人」と言う。

    雑誌「新青年」に連載された乱歩の「悪霊」はもともとここまでで中絶するのだが、芦辺拓はこのあとを切れ目なく繋げて真犯人を提示、さらには乱歩が中絶した理由まで説明してしまうのだ。どこが切れ目

    0
    2024年04月05日