江戸川乱歩のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ(区切りのいいところで萌をぶちまけます。)
まだ途中なのであとで書きあげます。
〜37ページ
やだ、乱歩チャン、あんた天才すぎない、、、??諸戸チャンの蓑浦チャンに対する愛情とか執着がもう完璧なのよ。泥酔して2人が蓑浦チャンの部屋行く下りとか。しかも美形攻めって、え、映像化してないの???嘘でしょ、、、
蓑浦チャンはピュアニッシモで可愛すぎるし、好きだけど優しくしたいから無理強いはしない諸戸チャンも推せる。普通の鈍感受けとは違って(もちろんそれもかわいいけど)蓑浦チャンが「もしや彼は私と初代との恋を知って、私に異性を与えないために、私を彼の心の内にいつまでも1人で保っておきたいために、自ら求 -
Posted by ブクログ
江戸川乱歩の傑作怪奇小説集。「人間椅子」「鏡地獄」「人でなしの恋」「芋虫」「白昼夢」「踊る一寸法師」「パノラマ島奇談」「陰獣」の八作品収録。各作品について、「狂気」や「愛欲」といった言葉がキーワードのように思う。どの作中人物も「愛」を根底に「狂気」とも取れるような行動を取る。特に「人間椅子」「鏡地獄」「陰獣」の3作品はその傾向が特に強いように感じる。「人間椅子」は何度読んでも意外性のある結末を迎え、「鏡地獄」は鏡に魅入られた人間の壮絶な最期に戦慄し、「陰獣」はラストのどんでん返しで狂気性が明らかにされる。数多くある乱歩の傑作の中でも上位に位置する作品たちが収められ、何度読んでも面白い。
-
Posted by ブクログ
江戸川乱歩の短編。『人でなしの恋』
あらすじ
夫の様子がおかしい。ある夜、夫の跡をつけると蔵の2階で女と密会していた。
その女の正体とは…。
全く内容を知らずに読んだので、女の正体に驚いた…。江戸川乱歩ってどうしてこんなに面白いんだろう。
結婚してすぐの一文。
『大げさに申しますれば、浦島太郎が乙姫様の御寵愛を受けたという龍宮世界、あれでございますわ、今から考えますと、その時分の私は、本当に浦島太郎の様に幸福だったのでございますわ。』
こんなに有頂天になって、まるでジェットコースターをカタカタと登ってるような感じからのあのオチ。頂上からの落下が半端ない笑
読んだ後『人でなしの恋』のタイ -
Posted by ブクログ
江戸川乱歩の傑作集
『D坂の殺人事件』
『二銭銅貨』
『何者』
『心理試験』
『地獄の道化師』
『D坂』と『心理試験』は既に読んで本棚に並べているので省略。
『二銭銅貨』
★★★
どんでん返しがすぎる話。
泥棒が巧妙に隠した大金の隠し場所を探すため、難解な暗号文を解いていく。読者も見事に騙される。
『何者』
★★★★★
犯人は誰なのか二転三転する。
江戸川乱歩は正々堂々と読者に勝負を挑んでくれるから好きだ。「全く印象に残らない脇役が実は犯人でした!」みたいなアンフェアなことは絶対にやらない。犯人は最初から最後まで堂々と出てきてるからこそ面白い。
そして犯人を知ると、「あの時どんな感じであ -
Posted by ブクログ
『陰獣』というタイトルから、すごいエログロなのではないかと心配したけど全くそんな話ではなかった。
結末が二転三転して、自分の想像を遥かに超えた最高のミステリーだった。
読み終わった後にもう一度読んで確認したくなる本。
『人間椅子』『屋根裏の散歩者』『D坂の殺人事件』などの要素が少しずつ入っていて、乱歩総集編のような、ファンサービスのような作品。
あらすじ
探偵小説家の寒川は、実業家小山田の妻の静子と偶然知り合った。静子は平田一郎という元恋人にストーカーされて悩んでいる。脅迫通りに静子の夫は殺されてしまう。
平田はどこにいるのか探る寒川。しかし、そこには思いもよらない驚きの真相があった…。
-
Posted by ブクログ
猟奇と妖美をテーマにした江戸川乱歩短編集。
乱歩の短編は割と有名なやつは大体読んでいる気でいたけど「蟲」と「防空壕」と最後の対談は初読みでした。再読のものも含め、やはり乱歩は面白い。この性癖にぶっ刺さる感…
「蟲」は強烈だった。引きこもりの青年が恋に狂ってついに相手を殺してしまう。美しい彼女の死骸を自分だけの土蔵に連れ込んでうっとり眺める青年だけど、最初は美しかった死体が徐々に腐っていく様子がグロテスクで、乱歩作品でここまで直接的にグロいのは珍しい気がした。
「防空壕」は前半の空襲の描写が鮮烈で、降り注ぐ焼夷弾や燃え上がる街を主人公は美しいと感じているんだけど、空から爆弾降ってくるの想像したら -
Posted by ブクログ
江戸川乱歩のもとに小説の材料として売り込まれた記録から話は始まる。資産家の美しき姉崎未亡人が密室の土蔵で全裸で殺されていた。現場に残されたメモに書かれた奇怪な記号。事件前に目撃された矢絣の女。死を予言した黒川博士の盲目の養女。邸前の空き地にいるいざりの乞食。未亡人を取り巻く心霊学会の仲間たち。心霊学会が降霊術を行うと、盲目の養女に降りた霊が「犯人はこの中にいる」「次の犠牲者はこの中にいる美しい人」と言う。
雑誌「新青年」に連載された乱歩の「悪霊」はもともとここまでで中絶するのだが、芦辺拓はこのあとを切れ目なく繋げて真犯人を提示、さらには乱歩が中絶した理由まで説明してしまうのだ。どこが切れ目