江戸川乱歩のレビュー一覧

  • 人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1)

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    人間椅子

    昔の作品でありながら現代でも読みやすく、面白い作品だと思う。

    タネは割とすぐ分かるように物語が構成されていたが、そうするに至った背景や最後の不穏な空気感に引き込まれた。

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    2024年04月05日
  • 孤島の鬼

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    地獄絵だ。闇と死と獣性の生地獄だ。

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    これはミステリーだろうか、ホラーだろうか、冒険小説なのだろうか。どれにも当てはまるし、どれでもなく「江戸川乱歩」というジャンルなのかもしれない。
    江戸川乱歩の小説は『人間椅子』しか読んだことがなかったが、それと同様に「醜いものなのに(醜いもの故になのかもしれない)惹き込まれていく文体」を感じた。
    悪意、復讐、性愛、偏愛、など「毒」がこの小説にはある。厄介なことにこの「毒」はクセになってしまう。読書の日常の思考にじわじわと侵入してしまう。とてつもない余韻を残し

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    2024年03月31日
  • 怪人二十面相―私立探偵 明智小五郎―(新潮文庫nex)

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    新潮版は初読。小林少年のファンなので今作はお気に入り!

    皆さん小学生の頃に出会いたかったと書いていて、小学生の頃に出会えた私は幸せだなと思った笑

    探偵小説ではあるがむしろ勧善懲悪の英雄譚の側面も大きい。この時代の「オヤッ」「じゃないかしら」のような言い回し、味があって好きだ。明智探偵や小林少年が負けるはずがないと思っていてもなおドキドキしてしまうような、トリックや展開の面白さはやはり褪せない。サクッと読めるし楽しかった。

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    2024年03月30日
  • 江戸川乱歩傑作集1 孤島の鬼【イラスト入り】

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    中学生の時に読んで放心した作品。
    主人公の婚約者が殺され、犯人を探すために雇った友人の探偵が殺され、原因を探るために自分に好意を寄せる青年医師と行った孤島で、、、あらすじを書くとありふれているのだけれど、被害者の主人公よりも相手役の方が不憫でしょうがない。
    似ているものだとオペラ座の怪人を思い出す。主人公の視点のようで、物語としては怪人の一生をかけた破滅を描いたものだ。
    この作品の主人公が哀れなはずが、自覚のない、そんなはずはないと思う、行動が相手役の心を揺さぶるは尊厳を踏みにじるわでなんだかイライラしてしまう。
    孤島にいる鬼と出会い、鬼になりはててもいいと全てを諦め、そして助かり、最後の2行

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    2024年03月28日
  • 人でなしの恋(乙女の本棚)

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    絵はもちろん良かったですが、フォントも良かったと思います。文字だけのページも、紙の色がさまざまです。この短編の魅力を、新しい表現で表せていると思います。

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    2024年03月26日
  • D坂の殺人事件 アニメカバー版

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    初めて読んだミステリー小説です。
    「何者」の最後のシーンがかっこよくて、明智さんが好きになりました。
    「地獄の道化師」は最後に驚きと恐怖が押し寄せてきました。描写も鮮明に伝わってきて、とても面白かったです!!

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    2024年03月25日
  • 黒蜥蜴と怪人二十面相

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    ネタバレ

    明智と黒蜥蜴が最後キスを交わすとこがよかった
    そのキスは愛情なのか一番のライバルの最後の頼みとして受け入れてたのか明智の感情がわからないから良い

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    2024年03月13日
  • 乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたび【電子版特典付き】

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    ★5 江戸川乱歩の未完作『悪霊』 遂に続きと謎が明かされる!乱歩愛に満ち溢れる合作 #乱歩殺人事件

    ■きっと読みたくなるレビュー
    ミステリー好きと言いながら、実は乱歩作品は傑作選にある有名どころの短編しか読んいない私…

    こんなにも面白いとはびっくり! 古典と言っても特段読みづらくもないし、むしろ文字がするりと入ってきます。装丁もフォントも紙質すらも風情をだしていて、カッコイイし、不気味な雰囲気ながらも艶っぽく魅惑的。

    謎解きも意味不明な問題を出されて、底知れないポテンシャルを感じます。いやー痺れました。大変勉強不足だったと反省しております、やっぱり大学で文学をしっかり研究したいなぁ。

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    2024年03月09日
  • 乱歩殺人事件――「悪霊」ふたたび【電子版特典付き】

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    ネタバレ

    乱歩先生が本当にここで休載したという連載小説の続きを今、芦辺先生が解決してくださった。
    なるほどこのような事情なのではさすが乱歩先生も休載せねばなるまいねという納得のゆく解決編でした。

    時を遥か超えそれでも紡がられてゆく一流の探偵小説にページをめくる手がとまらなかった。
    乱歩先生の時代のままにオドロオドロしさが残っていて紙質、フォントが変わっていなかったら、素人読人の自分では現代に戻ってこられなかったやも。

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    2024年03月03日
  • 魔術師 アニメカバー版

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    買ったものの1年位読まずにいたものを、読書に使える時間ができたので読み始めました。読み進めるに連れてこの本から目が離せなくなりました。起こった事件があまりに人間にはできそうもないようなことで本当に“魔術師”がいる、と感じました。それぞれが酷く怖くて、びくびくしながら読みました。やはり江戸川乱歩さんの作品は読者の考えを見透かされるような書き方で、吸い込まれました。流石だと思います。普段から推理小説を読む方もそうでない方も読んでみて欲しいですね。長々と失礼いたしました。

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    2024年02月15日
  • 江戸川乱歩傑作選 蟲

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    わあぁ、すげーっ!一番好きなのは、芋虫かな。戦勝で、手足がなくなっちゃったなんて…。しかも最後ゆるすって鉛筆を口に咥えて書いてくれて、もうほんとに救われた気持ちになった。
    昔の文体が好き(((o(*゚▽゚*)o)))♡

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    2024年02月06日
  • 孤島の鬼 江戸川乱歩ベストセレクション(7)

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    密室殺人・衆人環視下での殺人、この2つのトリックを使った殺人事件は……序章に過ぎなかった!

    故人から送られてきた謎の手記に乱歩独特のおどろおどろしい猟奇あり!
    先祖代々受け継がれてきた家系図に、意味深な書き付け!謎解き宝探しあり!
    不気味な見た目の住人がいる孤島で行われている恐ろしいビジネスの正体とは!?
    さらに小悪魔系主人公(男)と、みんな大好き諸田くんとのBL要素……。

    さすが乱歩に「自身の長編の中では1番出来がいい」と言わしめた作品だけあって、すこぶる楽しめた。上にあげたような、普通なら1つのテーマで1話作っちゃうような話がこの長編には詰まっている。最後に怒涛の伏線回収がすごい。いっ

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    2024年02月01日
  • 孤島の鬼

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    ネタバレ

    今まで読んだ小説の中でずば抜けて面白かった。
    普通なら途中で飽きてくるのにそれがない。
    ただの殺人事件の謎解きかと思いきや、どんどん
    スケールがでかい話になっていき最終的に
    冒険的なことしてた。次何が起こるのかハラハラしたし、
    登場人物も個性があって良い。
    最期の3行くらいでうわ~!!!!!ってなった。
    本当におすすめ。道雄…!(T_T)

    主人公が初代さんの遺灰を食べて、復讐を誓ったシーンが
    大好きすぎる~~

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    2024年01月26日
  • D坂の殺人事件 アニメカバー版

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    ネタバレ

    自分も縞模様の着物を着ていると思っていた。
    まんまと騙されていた。笑
    最後に大どんでん返し。犯人も予想外で面白かった。

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    2024年01月28日
  • 人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1)

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    ネタバレ

    私が大好きなお話です。
    初めて江戸川乱歩の作品に触れたのがこちらでした。読んでいて独特の気持ち悪さと恐怖が背中を走りました。でも、面白くて読みながら1人でニタニタしてました。どんなもの食べたら人間が椅子に入るなんて考えるのでしょう。変態ですね。素敵です。

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    2024年01月10日
  • 地底の魔術王―私立探偵 明智小五郎―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    ⚠️今作の内容のほかルブラン・クイーンの小説に関する話も少しします

    幼少時に読んだポプラ社版少年探偵団シリーズ。買ってもらったのはうちごく一部だったが、私が読書にのめり込むきっかけとなったことは疑いようもない大切なシリーズだ。大人になったことだしと、新潮社版を手に取った。
    懐かしい語り口、小林君をはじめ懐かしい面々、時代は感じるものの完成された世界観は期待通りだった。少年漫画のような勧善懲悪・スリリングな展開ながら、飽きることもなくおどろおどろしい雰囲気に没頭できる。

    ルブランの『怪奇な家』クイーンの中編『神の灯』(陽光の入りから謎が解けることも似ている)などミステリ史ではやや王道とも言え

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    2023年12月27日
  • 芋虫 江戸川乱歩ベストセレクション(2)

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    ネタバレ

    【踊る一寸法師】や、【指】などのはなしは読んだあとも不気味さを残して終わっていったりオチがなかったり、読んでいる時以外もその話のことで頭がいっぱいになりました✨

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    2023年12月25日
  • 江戸川乱歩名作選(新潮文庫)

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     久しぶりに読み返したけど、やっぱり気持ち悪い(褒め言葉)。探偵小説家としておもしろいのはもちろん、怪奇作品が好きすぎる。

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    2023年12月25日
  • 江戸川乱歩全集

    匿名

    購入済み

    お得に読める

    全部で14000ページほどあり、代表作も多く入っていて読み応えがあります。目次から読みたい作品に飛んで、気ままに読み始められるのが嬉しいです。
    誤字脱字が多少あると聞いていましたが、さほど気になりませんでした。

    #深い #ドキドキハラハラ

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    2023年12月22日
  • 江戸川乱歩全短篇(3)――怪奇幻想

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    角川ミステリーに収録されている「芋虫」が伏せ字が酷くて本書を購入。「芋虫」は良かったのは言うまでもないが、「人間椅子」「虫」など人間が無意識下に封印しているが確かに持っているであろう残虐性・異常性が描かれた作品がすばらしく、乱歩の虜になってしまった。なお、本書は全短編集であるがゆえに「悪霊」や「空気男」のような途中で取りやめになった作品も納められていて、ジャズのコンプリート版のようにある程度我慢して鑑賞しなければならい部分もある。

    本書に納められている作品の中での一番のお気に入りは「人間椅子」。家具職人が椅子を改造して中に入り込み、座る部分に太もも、肘掛けに手、背もたれに胸といった具合でその

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    2023年12月05日