江戸川乱歩のレビュー一覧

  • 江戸川乱歩傑作集3 芋虫
    「芋虫」「踊る一寸法師」「虫」「盲獣」収録。芋虫が文字だけでもゾクゾクした。手足が無く、喋れず本当に芋虫のようになっていく夫に嗜虐的な態度の妻が恐ろしい。家族が見るも無残な姿になった時、自分なら以前と同じように接することが出来るだろうかと考えてしまった。
    あと虫の「悪魔の恋であった。地獄の恋であった...続きを読む
  • 人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1)
    古い文体で読みづらい部分もありますが、それを補って内容に引き込まれます。狂気の描き方、また、オチもえっそうなるの?というものがあり、とても楽しかったです。
  • 乙女の本棚7 蜜柑
    黒色の景色がラストで一気に橙色に変わる、色の変化が美しい作品でした。読後感が心地よく、蜜柑のいい匂いまでしそうな気がした。
    著者である、芥川龍之介さん曰く「文章の中にある言葉は、辞書の中にある時よりも美しくなければならない」
    文章の中に、その人がいる。
  • 少年探偵団 7 対決! 怪人二十面相
    好きなセリフは
    「見てろよ、二十面相。子どもだからといって、あなどらせはしない。きっとおまえをつかまえてみせるぞ!」です。
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄
    美しい絵を添えて描かれる悲劇の一端。
    純粋に敬虔であったからこそ罪の大きさをより一層、彼は感じたに違いない。
    手紙形式で展開される物語のため、その手紙を書く間にどんな葛藤があったのか、想像力が掻き立てられる作品だった。

    全て密閉された状態で海洋研究所に送られたのに気づいて、関係者には読まれなかった...続きを読む
  • 孤島の鬼 江戸川乱歩ベストセレクション(7)
    再読

    今読んでも最高のミステリ・冒険譚
    途中(深山木の変死)を境にテーマがガラリと変わる

    しかし、ここに世にも恐ろしい企てを画策する傴僂男・丈五郎や、本作のもう1人の主役である諸戸道雄の性的倒錯が加わり単なる王道小説に終わらない。

    蓑浦のイメージは初めて読んだ時から東京喰種の金木研

    諸戸道雄...続きを読む
  • 江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(1) 怪人二十面相(ポプラ文庫クラシック)
    現金には目を向けず高価な美術品だけを盗みの対象とする美学を持った怪盗二十面相と、明智探偵の対決が始まる。人を傷つけたり殺したりしない二十面相だけど、犬は殺してしまう場面も何故か私は記憶に残っている。ただ美術品を盗むことと、人を驚かせることにしか興味のない二十面相は、悪党ながらも何だか憎めない。
    最初...続きを読む
  • 乙女の本棚 女生徒
    自分しか知らないと思っていた感覚が沢山描かれていて、恥ずかしくなった。今井キラさんのイラストが可愛くてページをめくるのが楽しかった。心に残る一冊。
  • D坂の殺人事件 アニメカバー版
    この作品は、1925年(大正14年)に発表された江戸川乱歩の短編探偵小説である。また、江戸川乱歩が創作した代表的人物である名探偵明智小五郎が初登場した作品でもある。実際読んでみて、私が特に印象に残ったところは3つある。
    一つ目は、言葉だけで事件の様子が詳しく書かれていることで自分の中でイメージしやす...続きを読む
  • 孤島の鬼 江戸川乱歩ベストセレクション(7)
    今まで色んな人のミステリーを読んできたけどやっぱり江戸川乱歩しか勝たん、とこの本で再確認。
    .
    深山木の殺され方が本当にわからなくて、え、どうやった??ってなってたけど読み進めていく内に納得。
    だいたいのミステリーってこの人犯人っぽいな、って人が最初から居たりするけど江戸川乱歩作品は全然犯人が読めな...続きを読む
  • 小学館電子全集 特別限定無料版 『江戸川乱歩 電子全集』

    連作

    第一線の作家たちによる連作「江川蘭子」が3作目まで読める。第一作目を任された乱歩が後続の人たちが色々と遊べるようにたくさんの要素を詰め込んでいるのが面白い。
  • 乙女の本棚7 蜜柑
    『蜜柑』
    この短編は学生時代にも授業で取り上げられていたし、大人になってからも何度か読み直す機会があったのですが、歳を重ねるにつれ、娘が投げた蜜柑の色鮮やかさに切ないものがこみ上げてきます。

    疲労と倦怠、退屈な人生に辟易している「私」の目に飛び込んできた、心が踊るような暖かな色。走り去る汽車で起き...続きを読む
  • 人でなしの恋
    はあ、と思わずため息が出るような作品。
    門野が妻によって殺された彼女の轢死体を見た時、彼の心情を考えれば心底可哀想で仕方がない。
    誠実ではなかった。ただ、誠実であろうとしていた。
    門野は妻が彼女を滅茶苦茶にしたことを知ってるんじゃないかと。
    彼女の死と、自分の恋がバレたこと、その恥と耐えきれない悲し...続きを読む
  • 孤島の鬼 江戸川乱歩ベストセレクション(7)
    20年ぶりぐらいに読んだ江戸川乱歩作品(小学校の図工の授業で乱歩作品を題材にした絵を書いた記憶がある)。
    面白いー!!!こんなに面白かったのか。

    ちなみにこれは穂村弘さんが好きなミステリに挙げてたので読んでみた。好きな文章を書く方のおすすめはやはり良い。

    乱歩といえばちょっとグロテスクで、人の感...続きを読む
  • 孤島の鬼
    「深夜の博覧会」を読んだら、戦前の探偵小説が読みたくなりました。35年ほど前に読んだ「孤島の鬼」を再読。やっぱり、すごい小説でした。
    書かれたのは昭和4年。横書き文字が右から左に書かれていた時代です。「説小偵探奇怪」といった言った具合に。
    恋人を殺された主人公の青年は復讐のために、私立探偵を雇います...続きを読む
  • 文豪怪奇コレクション 恐怖と哀愁の内田百閒
    今までいろいろ怪談モノ読んできましたが、この本が一番読んでる最中にゾワゾワとしてくると言いますか、読者のメンタルが不安定になっていくような恐怖を感じさせてくれて、とても面白かった。

    目が覚めた後に振り返ると理論の展開がおかしいことに気づく夢物語と言えばいいか……夢を見ている最中は変な展開になっても...続きを読む
  • 乱歩奇譚 Game of Laplace 2 幻
    アケチ探偵と20面相の闘い。親友を助ける事が出来なかった事の哀しみ。都市伝説になるきっかけはほんの些細な事のようだけど、悪人になるにも理由はある。
  • 乙女の本棚 女生徒
    今も昔も思春期の子というのは変わらないのですね。
    冒頭から最後に向けて少女が大人になっていくようなそんな感覚がこの一冊に詰まってます。
    少女の気持ち何となく自分も10代に感じていた気持ちのような気がして自分に置き換えながら読みました。もっとこの少女の気持ちを知りたい。ご縁があれば元の本読もうと思いま...続きを読む
  • 乙女の本棚7 蜜柑
    夕陽と蜜柑の色が鮮やかで、深く心に残る話。
    芥川龍之介はほぼ全作品読んでいて、
    「蜜柑」は好きな作品。
    こんなに素敵なイラストをつけてくれて、げみさんありがとう。
  • 乙女の本棚7 蜜柑
    心が暖かくなるお話でした(^-^)
    げみさんのイラストがいい感じにお話とマッチしててとても読みやすかったです♪
    このシリーズ読みやすくて本当におすすめです♪