江戸川乱歩のレビュー一覧

  • 悪霊物語(乙女の本棚)

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    最初の感想として「こんなとこに行ってみてぇ!」だったのが段々と「怖えぇ…」になって「まさかな」になって「だいじょぶか、良かった」になって最後の一文で。あれが最後の一文です。続きはどうやら別の人が書いたらしい。この文はフィクションではございませんよね?

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    2025年07月22日
  • 少年探偵団 7 対決! 怪人二十面相

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    ちゃんとした推理小説だった。
    ぼんちゃんも自ら進んで読んでいたので、面白かったよう。
    もう10歳になったけど、このシリーズを読み進めてみようと思う。

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    2025年07月21日
  • 少年探偵団―私立探偵 明智小五郎―(新潮文庫nex)

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    小学生の頃、二十面相が登場する話をいろいろ読んだ記憶があって今回久しぶりに再読しました。
    小さい頃、どうしてあれほどまで二十面相に憧れていたのか…笑
    今読むと、小林くんや少年探偵団のみんなの可愛さばかりに目がいって、二十面相にはあまりときめかず。
    でもやっぱりいつ読んでも面白いですね。

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    2025年07月14日
  • 屋根裏の散歩者 江戸川乱歩ベストセレクション(3)

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    ネタバレ

     この作品は人間の心理の奥底に潜む異常性や狂気を見事に描きだした作品であると思います。物語の舞台は大正時代の東京。とある下宿で展開します。登場人物である郷田三郎は社会的に見たら成功者であり、一見平凡な青年です。しかし、実は「退屈」という感情に苛まれ刺激のない日々に苦しんでいるのでした。そんな彼が見つけた「屋根裏を散歩する」という奇妙な趣味はやがて犯罪へと繋がっていく・・というのが大まかなあらすじです。
     この作品の印象的な部分は郷田の心理描写であると思いました。彼は決して金銭欲や復讐心で犯罪を犯すのではなく、「退屈を紛らわすため」というとても単純な動機で行動をします。普通のミステリーにはないそ

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    2025年07月14日
  • 赤い部屋(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    赤い部屋ですから赤地に白文字なのがいい。勿論、黒地に白も。「その部屋は、私を、丁度とほうもなく大きな生物の心臓の中に座っている様な気持にした。私にはその心臓が、大きさに相応したのろさを以って、ドキンドキンと脈うつ音さえ感じられるように思えた。」こんなに好奇心を押し殺した深くて長い呼吸にぴったりの表現があるとは。しかも同じ思惑、趣味嗜好をもった集団だと言うのもこれだけで気持ち悪ほどありありと想像できる。あれだけ格式高かった赤い部屋が最後一気にチープになるのは夢から覚めたようで心地いい。割と最初から給仕の女性が描かれて殺人者の内面を表現するようにそれから何度も描かれているのが不思議だったが、最後ま

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    2025年07月08日
  • 目羅博士の不思議な犯罪(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    怖かった。そうでした。江戸川乱歩は怖いのも書ける人でした。月夜の晩の話ですから静かに不可思議な雰囲気でゆったりと読んでいたのですが、左の暗闇に人の顔が浮かんで驚いて一度本を閉じてしまいました。本当に心臓に悪い。最高。絵がついていて本当に良かった。東京のコンクリートと不忍池の広さが対比されていてとても綺麗でした。

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    2025年07月01日
  • 陰獣 江戸川乱歩ベストセレクション(4)

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    大好きな江戸川乱歩の中編作品。「陰獣」と「蟲」のが収められている。
    今回特に気に入ったのは「陰獣」の中で他の江戸川乱歩の作品が出てきていたことだ。例えば「屋根裏の散歩者」→「屋根裏の遊戯」といった具合に少し名前を変えつつファンにわかるようにトリックとタイトルを出してある。今でも漫画や小説で同じ作者の別作品がキャラなりタイトルなり出てくるとテンションが上がるがあれはなぜだろうか。
    両作品とも不気味な犯罪と空気感が伝わってきて、妙な気分になってくる。この鬱々とした感じがやっぱり好きだなあ、と再認識した。

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    2025年06月29日
  • 赤い部屋(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズを買う前には、どんな物語か事前に読んでおくことが多い。(イラストはどれも素晴らしいのは折り紙つきなので)
    これも事前に読んだのだが、途中までは「ああ、これはちょっとやめておこうかなぁ…内容がエグい」といった感じだった。(江戸川乱歩もミステリーも、ホラーや怪談の類も好んで読んでいるんだけど)
    しかし、ラストまで読むと「あ、これは買おう」となる不思議さよ。 

    後日、素敵なイラストがついた、この「赤い部屋」を購入。
    この終わり方は結構好き。
    そして、寿なし子さんの描く花ちゃんがとても可愛くて良い。終わりがけのイラストがまた良いなぁ。

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    2025年06月28日
  • 乙女の本棚5 押絵と旅する男

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    江戸川乱歩の『押絵と旅する男』と素敵なイラストがコラボする、乙女の本棚シリーズ第5巻です。
    主人公の汽車に乗り合わせた黒髪の老紳士、彼は額に入った何かを持ち歩く変わった人物でした。
    主人公は気になって仕方がなくなり、老紳士にそれは何かと尋ねます。
    彼が持ち歩いていたのは押絵でした。
    押絵には美しい色娘とその老紳士に似てはいるが白髪の男が描かれているのです。
    老紳士は語ります、この押絵の男は自分の兄であると。
    そしてこの娘は…。
    美しい純文学を美しいイラストが彩り、世界観を更に色濃く描く良書です。

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    2025年06月19日
  • 赤い部屋(乙女の本棚)

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    簡略化はされてるとは思いますが面白かった!!奇妙な物語とはこういう物語をいうのかな。何よりも絵がきれいで…
    給仕女に向けられたピストルの絵は息を飲むほど美しかった…。
    当時、読んでいた人は展開に驚いた事でしょう。
    現代人でも驚くのですから。

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    2025年06月18日
  • 目羅博士の不思議な犯罪(乙女の本棚)

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    乙女の本棚から江戸川乱歩は3作目。
    怪奇、幻想、本当にこの言葉につきる。
    一人語りでじめっとした雰囲気。
    彼の文体が読者に、確かに、そういうこともあるかも…と納得させてような気がする。
    あり得ない、信じ難い内容で全くすっきりしないけどまた読みたくなる。

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    2025年06月06日
  • 孤島の鬼 2

    購入済み

    昭和初期のほの暗い雰囲気や、江戸川乱歩らしい耽美さと退廃的な印象がよく表現されている絵柄だと思います。

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    2025年05月31日
  • 孤島の鬼 1

    購入済み

    孤島の鬼のコミカライズは他にもいくつか読みましたが個人的にはこの絵柄が一番内容に合っているように感じます。

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    2025年05月31日
  • 江戸川乱歩名作選(新潮文庫)

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    恐怖の対象は異形の怪物や呪われし霊魂ではない。ここに登場する屈折した愛情や憎悪、その果てにある世間との乖離が事件を引き起こす。もしや私たちにもその気があるかも知れぬが理性で萌芽しないままであって、加害者としての登場人物に至極惹き込まれていく理由が江戸川乱歩の筆致に潜んでいる。セルフパロディを加味した「陰獣」の展開には感嘆する。さすが。

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    2025年05月30日
  • 赤い部屋(乙女の本棚)

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    古典な純文学は言葉遣いからなかなか小説に手が出せずにいたのですが…
    これはいい出会いをしました!
    絵本のような画集のような、イメージも湧きながらも現代感があるイラスト入りの文学を見られます。
    ミステリー好きとしては江戸川乱歩はずっと読みたかったのですがこれはスラスラと入れるのでとても気に入りましたし、表紙を見えるように本棚に飾りました!

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    2025年05月22日
  • 明智小五郎事件簿 戦後編 4「影男」「赤いカブトムシ」

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    「明智小五郎事件簿」シリーズ全16巻もこちらで終了!
    これは明智小五郎の関わった事件を発生順に並べたシリーズです。江戸川乱歩の執筆が戦後の小説のなかでも明智小五郎がある程度活躍している小説を取り上げています。
    そのため児童向け読み物の収録はかなり少なくなっています。
    この最終巻収録の『影男』は1950年1月から1954年にかけて、『赤いカブトムシ』は1954年5月18日から26日までの出来事です。
    明智小五郎はもう60才…(^_^;)
    あとがきでは「そろそろ明智も小林も引退、少年探偵団解散」と予測されてるけど、私は探偵事務所を小林くんが引き継いだのかと思ってます。少年探偵団員は資産家家庭も多い

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    2025年05月16日
  • 江戸川乱歩名作選(新潮文庫)

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    ネタバレ

    〜記録〜
    石榴→
    ラスト5ページで全てがひっくり返る内容だった!ラスト石榴が爆ぜたような死に方の比喩がされたのは誰でもなかった人としての伝えた方をしたかったのかなあ、と

    押絵と旅する男→
    ワードとして押絵との間にレンズのような働きをするものをたくさん散りばめることで、より鮮明に見えているような錯覚を起こさせているが、正体はとても曖昧なものであるのが、魅力だと感じた

    目羅博士→
    模倣、鏡、月の光、、、全てが揃った時に起こる有り得ないけれど、もしかしたら起こってしまうかもしれないと思わせる殺人の方法にとてつもなく恐怖を感じた

    人でなしの心→
    タイトルに含まれる3つの意味
    ①本にある通り、この

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    2025年05月14日
  • 明智小五郎事件簿 戦後編 3 「サーカスの怪人」「妖人ゴング」

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    明智小五郎の関わった事件を発生順に並べたシリーズ。江戸川乱歩の執筆が戦後の小説のなかでも明智小五郎がある程度活躍している小説が収録されています。
    『サーカスの怪人』1952年の冬、『妖人ゴング』1953年3月の事件です。両方とも少年探偵団が中心の事件で、明智小五郎は出番が少なくなっています。
    こちらの「明智小五郎事件簿」では、明智小五郎の経歴を推測しているのですが、それによると第二次世界大戦中には軍の諜報活動に従事していたのではないか?と考えています。その関係で戦後の混乱期は明智小五郎の出番も少なくなっているのではないか?としています。
    読者としては「児童向けだから明智小五郎があまり出てこない

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    2025年05月16日
  • 明智小五郎事件簿 戦後編 2 「化人幻戯」「月と手袋」

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    明智小五郎の関わった事件を発生順に並べたシリーズ。この巻からは江戸川乱歩の執筆が戦後の小説になります。なかでも明智小五郎がある程度活躍している小説を取り上げています。
    『化人幻戯』は1949年11月3日〜12月21日、『月と手袋』は1950年2月〜5月・6月の出来事です。
    『化人幻戯』も『月と手袋』も、題名が良いですねえ。

    『化人幻戯』
    探偵小説作家で明智小五郎物語著者として、江戸川乱歩が名前だけ登場!「江戸川乱歩の書いた明智小五郎の手柄話はほぼ創作」だそうです 笑 明智小五郎の事件序盤『D坂』とかに出てきた語り手は、江戸川乱歩本人ってことでいいよね。
    今回は関係者が探偵小説大ファンとして、

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    2025年05月08日
  • 明智小五郎事件簿 戦後編 1 「青銅の魔人」「虎の牙」「兇器」

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    明智小五郎の関わった事件を発生順に並べたシリーズ。この巻からは江戸川乱歩の執筆が戦後の小説になります。なかでも明智小五郎がある程度活躍している小説を取り上げています。
    『青銅の魔人』は1945年〜46年冬、『虎の牙』は1947年春、『凶器』は1949年6月15日〜28日の出来事です。
    明智小五郎は50代、小林芳雄くんはもう「少年」ではないのですが、小説内では相変わらず「50歳になっても彼なりのお洒落をして、相変わらずモジャモジャ頭で朗らかに笑う」明智小五郎と、「リンゴほっぺの少年」小林くんなので、私も「概念上の明智小五郎と小林芳雄少年」として読んでいきます。…明智夫人の文代さんは30代のはずで

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    2025年05月06日