江戸川乱歩のレビュー一覧

  • 江戸川乱歩傑作選

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    江戸川乱歩の短編集。
    日本の本格推理小説とホラー小説の草分け。名前は有名だが読んだ人は少ないのでは。かく言う私も読んだことがなかったが、宮崎駿が表紙と口絵を描いている『幽霊塔』の単行本を数行読んで、何かビビッときた。
    ビビッときたなら、そのまま読めば良いのだけれど、先に短編を読んで乱歩に慣れておこうと思い(好きな物は最後に食べる)、新潮文庫の短編集二冊を買った。

    本書は文字通り「傑作選」だった。収録されているのは初期の作品らしいが、文豪の凄味をひしひしと感じる。
    新仮名遣づかい、新字体で読みやすい。というかそもそも読みやすい文章で、難しい心理や情景描写もないし、テンポも良くて娯楽小説のお手本なのだと今更ながら関心。ファンが多いのも納得。
    純然たるエンターテイメントをしているが、日本の小説らしく湿度を感じるのがまた良い。

    どの作品も奇人を魅力的に描いている。探偵である明智小五郎などはあっさりとした人間であるのに対し、猟奇的な犯人の犯罪に対する執着心の描き方が素晴らしかった。人生の退屈を埋めるために妄念に自らのめり込んで行く様は、犯行の残虐性や倫理観は抜きにして、生きづらさを感じている人にとても魅力的に映るだろう。小説という嘘のなかでこそ成り立つ美しさがあると思う。
    江戸川乱歩も幼い頃は退屈と戦いながら、文学の世界に自分の場所を見つけたのではないだろうか。そういった意味では、話のグロテスクさの奥に人間的な温かみがあって、これこそ人間讃歌なのだと考えさせられた。
    今の時代に自らの妄想にここまで浸れる時間があるだろうかと要らぬ心配をしだす。しかし、スマホひとつあれば暇は潰されてしまうのだ。屋根裏を歩いてみようなど、人生を余程楽しんでいるように思われる。といって歩きはしないけれど。

    一方で悪はやはり悪なのだとバッサリと切り捨てている。『人間椅子』では、奇人に同情しかけそうになったところでの、奥方の唯一のセリフ「おお、気味のわるい」に全てが集約されおり、なんだか笑ってしまう。狂気に肩入れし過ぎないこのバランス感覚も、乱歩の愛嬌なのだと思う。次に読む予定の『江戸川乱歩名作選』も楽しみ。

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    2026年06月12日
  • 人間椅子(乙女の本棚)

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    これまで読んだ「乙女の本棚」シリーズは、イラストと文学作品の整合性がどうしても私にはわからなかったが、本作は初めて、イラストと文章に協調を感じた。人間椅子自体がもちろん素晴らしい作品。張り詰めた不気味さと、構成の巧みさと、とても上質なミステリー。その緊張感と文学的美しさに重なり合うようなイラストが素敵でした。

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    2026年06月10日
  • 妖虫

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    ネタバレ

    まったく古くさくない面白さ!!!
    これを連載で読んでいた当時の読者はドキドキしただろうなぁ、友人と推理を語り合ったりしてさ!
    面白かった



    ただ猫ちゃんは身代わりにしないで(´;Д;`)

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    2026年05月27日
  • 人間椅子(乙女の本棚)

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    幻想的なイラストが怪しげな雰囲気をさらに醸し出していて大人の絵本として楽しめました。
    なかなかこの時代のものは言葉遣い的にすんなり頭に入れるのが難しいのですが、イラストもついているととても分かりやすいです。

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    2026年05月26日
  • 人間椅子(乙女の本棚)

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    乙女の本棚でございます♡



    とりあえず江戸川乱歩を読んでいこうということで、3作目です!



    やっぱり、ぞぞぞぞぞ、、、となるのが江戸川乱歩なんでしょうか




    鳥肌が立ちました
    想像するとぎょえーってなりました




    ホノジロトヲジさんのイラストが奇妙さを増してとてもいいです




    不気味なのに、気色悪いのに
    面白いってどういうこと!!



    さっ、ほかの乱歩さんもまた借ります!!









    さて、暑くなってきて
    『あいつ』をチラホラ見かけるようになりましたね



    そう



    『蚊』


    です




    蚊かよ!って思いました?



    でも、いろいろ考えてみたんですが
    私クモより、ゲジゲジより、
    蚊が嫌いだと思います( ̄▽ ̄)
    (どうでもいいか)


    Gか蚊かはいい勝負
    (まだ続くんか)



    その蚊が我が家に侵入してきたようで
    一晩で6つ刺されました



    娘が。笑



    足の裏も刺されたようで
    ずっと痒い痒い言っててうるさいです笑



    幸い私の寝室にはいなかったようで
    こちらのメンバーはまだ無事


    息子は刺されるとめちゃくちゃ腫れるし
    めちゃくちゃ掻くし、
    今からゲンナリしてます_:(´ཀ`」 ∠):


    あ、無事じゃなかった
    どうやら私も指を刺されたみたい


    かゆい、、、

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    2026年05月18日
  • 目羅博士の不思議な犯罪(乙女の本棚)

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    なんとも妖しくて、まさに乱歩の世界。
    月光の魔術なのか。
    人の心に潜む魔物なのか。
    まくらくらまさんの絵が、恐ろしいほどにぴったりはまっている。この「乙女の本棚」シリーズは『黒猫』以来だけど、豪華ラインナップだねぇ。他も読んでみよう。

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    2026年05月17日
  • 目羅博士の不思議な犯罪(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    【ネタバレ注意】猟奇的で不気味な雰囲気をもつ、江戸川乱歩らしい探偵小説だった。特に印象的なのは、「自分が見ているものを信じられなくなる」「自分の顔や存在そのものが揺らぐ」「博士の世界観に飲み込まれる」という心理的な圧迫感が占拠する。だから、読後感としては、名探偵が事件を解決してスッキリではなく、異常心理の渦を見せられた不気味さが残った。物語では、人間が別人に見えること、不気味な変身、異様な存在感が強調されますが、真相は超自然的なものではなく、鏡や反射を利用した視覚トリックに大きく支えられた作品。⑤

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    2026年05月15日
  • 江戸川乱歩傑作選

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    ネタバレ

    初江戸川乱歩!
    人間椅子だけしか読んでないけど、人間椅子だけ評価できるところがなかったので仕方なくここに。

    いや、まあそりゃそうなんだろうけど見事に騙された。あまりにも非現実的なんだけど、椅子の中の描写が事細かく書かれてるからまんまとトラップに引っかかった…すごいな江戸川乱歩。

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    2026年05月13日
  • 江戸川乱歩傑作選

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    なぜ今まで読んでこなかったのかと後悔するくらい夢中になって読んだ。
    特に心理試験と屋根裏の散歩者が好みだった。
    巧妙なトリックに驚かされたし、明智小五郎が何度も登場してくれて嬉しかった。
    芋虫は、タイトルの愛らしさからは想像が付かないほど衝撃的な内容だった。
    もっと江戸川乱歩の他の作品も読んでみたいと思った。

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    2026年05月09日
  • 黒蜥蜴 江戸川乱歩ベストセレクション(5)

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    ネタバレ

    黒蜥蜴がなぜ美しいものに執着しているのかを考えてみた。
    ・宝石→誰が見ても美しいと感じるもの
    ・人間を保存→老いによって、誰しも劣化する

    「美」を永遠に固定するために、人間すらも作品にするようになる。
    「美」を愛しすぎた結果、歪んだ感情を抱くようになる。

    最終的には、明智小五郎に全てを明らかにされて、毒薬を飲み亡くなってしまう。
    最後に明智小五郎と2人で話している時、敗北感というよりも、自分の内側にやっと気付いてくれたという黒蜥蜴が救われた感覚を持った。それが自身が本来持っていた笑顔なんだろうなと感じた。

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    2026年05月04日
  • 人間椅子(乙女の本棚)

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    #読書 #再読 #江戸川乱歩 #ホノジロトヲジ
    ⭐️人間椅子
    読み進めるにつれ増幅するゾワゾワ感!ラストに驚愕!二度の驚き!
     孤独と欲望と狂気の傑作!
    何度読んでも楽しめる!

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    2026年05月04日
  • 怪人二十面相―私立探偵 明智小五郎―(新潮文庫nex)

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    小学生の頃、図書室で初めて読んだ推理小説が
    「怪人二十面相」だった
    すごく、ドキドキして感動したのを覚えている

    何十年振りかで買って読んでみた

    懐かしいさと、変わらぬ面白ろさで
    一気に読み終わった

    やっぱり面白い

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    2026年04月23日
  • 江戸川乱歩傑作選 蟲

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     蟲、人でなしの恋、芋虫、盲獣が特に好き。日常の中に現れる異界、世間とある程度隔絶された世界における思いもよらない狂気や悦び。凄惨な情景の描写ですらとても美しくて、うっとりしながら読めてしまうのがまた怖い。

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    2026年04月23日
  • 孤島の鬼 江戸川乱歩ベストセレクション(7)

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    江戸川乱歩の最高傑作として名高い本作。
    元祖BLとも呼ばれているらしい。

    さすがは乱歩。読み始めたら止まらない圧倒的なおもしろさ。単なる痴情のもつれが原因の殺人かと思わせて、その裏には壮大な犯罪計画、黒幕が潜んでいた。

    下手人の正体、障がい者の描き方、どれもこれも大正時代だからこそ描けた作品。

    最高傑作の名に相応しい作品である。

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    2026年04月14日
  • 人間椅子(乙女の本棚)

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    椅子の内に潜み、他人の温もりに寄り添うその生は触れることを許されぬ者の、歪んだ祈りのようでもある。
    孤独がここまで形を持つときそれはもはや不幸ではなく、一つの完成なのかもしれない。

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    2026年04月10日
  • 人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1)

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    どの作品もタイトルから描写まで精緻であり面白い。そのほかに美しい…気持ち悪いけど好き…といったしばらくご無沙汰であった美的感覚を刺激してくれる。
    道徳や倫理観を排し、少し性格の悪い人間になったつもりで人々の堕ちてゆく様を愉しむ読書も悪くない。
    これから耽美派に攻め入ってみるか。

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    2026年03月24日
  • 乙女の本棚5 押絵と旅する男

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    2025/03/21
    p.47
    兄が申しますには、一月ばかり前に、十二階へ昇りまして、この遠眼鏡で観音様の境内を眺めて居りました時、人込みの間に、チラッと、一人の娘の顔を見たのだ相でございます。その娘が、それはもう何とも云えない、この世のものとも思えない、美しい人で、日頃女には一向冷淡であった兄も、その遠眼鏡の中の娘丈けには、ゾッと寒気がした程も、すっかり心を乱されてしまったと申しますよ。

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    2026年03月21日
  • 江戸川乱歩傑作選

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    『孤島の鬼』から引き続き短編集を読んだ。全て面白かったが、『人間椅子』と『心理実験』が良かった。短編なのにどんでん返しや巧妙なトリックがたくさん散りばめられていて読んでいて楽しかった。
    作中に「読者の皆は既にこのトリックに欠陥があることを知っていると思うが〜」的な文章が何度か出てくるが、勘の悪すぎる私は全くわからなかった笑

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    2026年03月19日
  • 人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1)

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    ゾッとするような展開や着地点に作者の技量の高さを感じました。どの短編も面白かったです。個人的には目羅博士が一番不気味だったかな。

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    2026年03月10日
  • 江戸川乱歩名作選(新潮文庫)

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    江戸川乱歩まじでスキ〜〜〜。生まれてきてくれたことや小説を書いてくれたことに感謝の念を抱くんやが。なに読んでもわかりやすくおもしろいし、時代を経てもまったく褪せない。読んだことがある作品もいくつかあったけど、何回読んでも楽しい。天才天才天才。

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    2026年03月06日