Teamバンミカスのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「人間を支配する権力がどのように行使されるか知っているかね?」「思考を表現する言葉がなければ考えることがなくなる」「ニュー・スピークの目的は思考の幅を狭めることにあるんだ」
統制される生活や思想…テレスクリーンにより常に監視され、真理省で報道や記録の管理・改竄が行われる。そんな世界で、周りの人たちと異なる考え方をする主人公が疑問に感じていたことを徐々に行動に移していくが…
これまでに読んだ本とは趣がだいぶ異なるように感じた。何度か読み直した今でも、疑問符がいくつか消えないままなので、原文に触れてみるつもり。なぜ露見したのか、なぜ若返っているのか等々。
上層階級の人々が考えること↓
社会を構成する人々は3つの階級に分けられるとする。それぞれ上層・中間層・下層。上層は「現状維持」、中間層は「上層に取って代わること」、下層は「平等な社会の実現」という目的を持っている。産業革命等により物の生産性は上がり、物が余るようになった。それらは中間層に分配され、これにより中間層は豊かになり知識を持つ者も現れ、上層に取って代わろうとする。これを防ぐために上層の人たちが考えたことが「戦争」だった。余った物を中間層に届かないように、消費してしまうためだ。 -
Posted by ブクログ
「光か…だが俺には人間の姿をした悪魔のようにも見える……」
まんがで読破シリーズ2冊目
ヒトラーの生い立ち・ナチス党の結成・どのように成り上がっていくのかが描かれている。
ホロコースト等、ヒトラーの所業を許容するわけでは決してないけれど、彼の辿った運命には同情したくなるような気もした。
もし、ヒトラーの父アロイス・ヒトラーが絵に理解があったなら、世の中が不況でなかったなら、あるいはヒトラーに演説の才能がなかったなら…何か一つが違っていたらユダヤ人の迫害はなかったのかもしれない。
絵描きとして成功できなかったことや母を亡くしたこと等、様々な苦しみ・辛さが全て引っくるめて、ユダヤ人に向いてしまったようにも思った。 -
Posted by ブクログ
羅生門 有名な作品をやっと読んだ。漫画なので細かいところははぶいているのかもしれないが、漫画なので、死体のところとか、おばあの怖さとかが描かれていたように思う。人間のエゴってなんだろう?生きるためだから、仕方がないから、といって、何でも許されるのだろうかと考えた。蛇を魚だといってうるのは、産地偽装とか最近のに置き換えらえるだろうか。おいはぎもしていいのだろうか?下人も、盗人の濡れ衣を着せられて、首になった。家族がいないからいだろうといわれて。人間のエゴって、どこまで深いんだろうと思った。
偸盗(ちゅうとう)愛するが故に、許せないというのがあるのだろうか。他に人にとられるくらいなら、殺してもいいですかみたいな曲もあったように思う。愛するがゆえに、その人のために冒す罪って、綺麗なのか、汚いのか。殺しは絶対だめだと思うけど。
藪の中 三人全員が、自分のせいだという。そして、死罪をも覚悟している。これは、愛するが故?通りすがりなんだから、愛するとか関係ないんだろうな。自分のせいじゃないのに、されるのっていやだけれど、自分のせいじゃないのに、いうなんて、私には絶対できないだろうな。 -
Posted by ブクログ
これは作家・芥川龍之介が最晩年に著した『或阿呆の一生』と『歯車』の2編を漫画化したものです。この当時の筆者の取り巻く状況や、肉体・精神がぼろぼろになっていく過程を見つめていて、ひさしぶりに読みました。
この小説をはじめて読んだのは、確か中学生くらいの頃だったと思います。内容はというと心身ともに病み、疲れ果てた作家の芥川龍之介が自身の作家人生のいわば『白鳥の歌』として残した『或阿呆の一生』と『歯車』―2編を漫画化したものです。
改めて読んでみて、彼はやっぱり神経が繊細だったんだなと。そういう彼に降りかかったものは『死』もしくは『人生は生きるに値するか?』という根源的な問いを読者に、また自分自身に突きつけたのかな、ということを思いながらページをめくっておりました。
幼い頃より勉強のよくできた筆者は長じて大学生となり、憧れの『先生』の賞賛で一気に分断のスターダムに躍り出ることになります、しかし、結婚をし、二足のわらじでやっていた英語教官の仕事をやめて著述一本に絞った後、彼の運命に変化が訪れます。妻以外に関係を持った女性の一人が今で言うところの『ストーカー』になってしまい。彼女の存在に心身ともに疲れ果てた彼は中国へ仕事に行くということで『渡りに船』とばかりに日本を離れますが、体調を崩して帰国。
さらに自分の親族が多額の借金を残して自殺し、彼はその後始末に追われることとなります。作家としての行き詰まり、身体を蝕むいくつもの病魔。そして女性問題…。それらを抱えて生まれた2編の小説世界は間違いなく現代的でもあります。物語の中で関東大震災で被災した筆者の思うところは、そのまま東日本大震災の惨禍に遭った我々にも重なるものが少なからずあるのではなかろうかと思っております。久しぶりにマンガで読み返してみて、そんなことを考えました。 -
Posted by ブクログ
ドイツでは未だに販売に制限がかけられ続けている『我が闘争』。
偏った人種差別の論理を強く正当化していることを遠くから捉えて眺めてみることが大事。
その点漫画はとても読みやすかった。
生産活動に秀でたドイツ人にユダヤ人が入り込むことで、自らは生産しないにも関わらずドイツ人を社会契約のうえで支配していくユダヤ人のせいでドイツが滅亡するという思想。
神様は何のためにヒトラーに天才的な演説の才能を与えたのか。
貧困のなか力強いリーダーを心から求めていた民衆の前に現れたヒトラーは一筋の光に見えた。
全てのカラクリが悪魔の存在を肯定し、揺るぎないものへと育ててしまった。
彼自身、虐待を受けていたという過去があるせいか、感情の激昂ぶりはちょっと異常。
TVで観たヒトラー特集では、彼が一目ぼれした女性に宛てた手紙が紹介されていた。
会話もしたことがなかったのに一方的に手紙を送り続け、脳内結婚していたそう。
もともとは純粋に画家の道を目指していた青年だったのにね。
彼一人が悪いわけでもなく、とにかくいろんな社会の陰鬱な不満や憎しみが彼を震源にして響いていってしまったんだと思う。
とにかくヒトラーは本気で闘争してました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ友人からもらって、なんとなく読んでみた。最近、自分の考えを深めるために、哲学的なものの見方が必要と思っていたので、ちょうどよかった。
内容的には、漫画で、ストーリー性があり、ものすごくおもしろくわかりやすく「自由」について学ぶことができた。
そもそも自由とは何なのか?自分の自由が、他人の自由に害を与える場合、その自由はどこまで認めていいものか、自由を守るためには我々は国として、個人として、何をすればよいか
など、たくさんのことを考えさせられた。
だが、今の日本は(というか、僕の周りは)かなり自由に何でもできる環境があり(他人によって準備されていて)、自分から何かしないといけないというように感じないことが多い気がする。
つまり、ある程度豊かすぎて、自分が何をすればよいかわからない状態になってると思う。
昔の、高度経済成長期だったら、大人も子供も、生活の発展のため頑張れたと思うが、現代はどうだろうか?
ある程度成熟したこの日本の中で、自由の先には何が私たちを待っているのか。よりよい日本になるため、何をすべきか、過去に学び、未来に活かしたいなと思わせてくれました。 -
Posted by ブクログ
教科書で実存主義の解説を読んでもイマイチわからなかった。
まんがで読破を読んだ感想としては、キェルケゴールは自分の人生に大きな困難を抱え、それに向き合うことから逃げなかったでっかい勇気を持った人間だったんだなということ(- -)
「誰かが私を私にするのではなく あらゆる選択肢の中で私は私自身の意志で私になるのだ」
という言葉が響いた。
誰しもが社会のなかで生きていくうえで“絶望”をかかえていて、
この絶望というのは、自分のなりたい自分になるために自分の意志で人生の選択をすることから逃げている状態のこと。
なりたい自分を探すことから、本当の自分と向き合うのが怖くて、誰かが決めた道や、せつな的な俗物に責任をなすりつけながら生きること。
キェルケゴールは、それを「死に至る病」と呼んだ。
てか日本の高度経済成長後なんてそういう人多いんじゃないか?画一的なキャリアステップが強要された世代とか。
結局、不安やあいまいさを受け止めながらも、見えない未来にたいして自分で責任をもって選択していける生き方こそが、人生の喜びということと受け取った。
つまり、起こり得るリスクを誰かのせいにするのではなく、自分でそのリスクをとるということ。
ジークムント・フロイトの言葉
「大人になるということは「あいまいさ」を受け入れる能力をもつということである」とリンクした(;;)