Teamバンミカスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ墜落論を前後編に分け、間に白痴を挟み込んでの漫画化。
坂口安吾の視点も現代から過去に飛んで描かれている構成になっている。
第二次世界大戦が終わって、日本は急速に変化した。
戦時中にあんなに一体化して、虚しい美しさに溢れていた。
「あの偉大な破壊の下では 運命はあったが 墜落はなかった 無心であったが充満していた」「しかし人間の真実の美しさではない」「人間の正しい姿とは何ぞや?」
・・・まず、戦時中が美しいかったということにも、そして、人が墜落してゆくのは戦争のせいではない、と言うのにも驚いた。
人が墜落するのは人だからだ。人間は元来、そういうものだ。
墜ちて墜ちて、そして這い上がれと。
時代が変わって価値観があべこべになったように見えても、それは上面の皮の上だけのこと。
天皇の制度についても、「祭り上げる」ほうが実権を握るに楽だからだと。
今読んでもなかなか刺激的な内容でした。
白痴についても、現代では描きにくい題材だと思う。けど、空襲の最中、サヨの死を願いつつも見捨てては行けず、未来に不安を抱えつつも、捨てていけるほどの張り合いもないと一緒にいる井沢にホッとする。