Teamバンミカスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
何となくキリスト教的世界観が掴めるかなー、というマンガ。全三部作だそうですが、これには全部まとめて描かれています。
ヴェルギリウスがなかなかカッコイイ。あとマンガにしているだけあってダンテがの反応がマンガっぽい。地獄編の絵は確かに恐ろしいイメージを喚起するように書かれているが、見られないほど恐ろしいわけではないため、幾分イメージが和らぐように思える。原作で読めばもっと恐ろしいイメージが頭にこびりついたことだろう。この辺りは前レビューの白痴と同じだが、毎回同じことを言っていても仕方がない。せっかくなのでお話の方に目を向けよう。
キリスト教の世界観からすると、自殺することや暴食すること、嫉妬することなど、現代人がよくやってそうなことでさえも罪になるという。しかもそれに科せられる罪がまた苦しいものばかりで、これを読んだ人が命を無駄にすることや他人を憎むこと、驕ることなど人生のうちでしたくはなくなるような構成となっている。そして人間は愛に生き、神の意思に従うべき、という結論に至る。
何とも健全で理想的な生き方を述べているわけだが、ここにはさらに神から意思を与えられた人間が、そのあり方を間違えると罪人になってしまう、という人間の自由の使い方に関する重大なメッセージがこめられていると思う。確かに人間は生まれたときは何も知らず、外からの刺激を一方的に受け止めるだけのはずであったのに、いつの間にか自分の中に「個性」を見つける。その「個性」はもともとあったもの、と言うわけではないだろう。周囲からの刺激が積み重なり、いつしか当人に「個性」として根付いていったものである。そしてその「個性」のために、人は罪を犯したり、他人から尊敬されたりする。刺激の受容体の集積こそが、「個性」であり、自分であり、人生であるのだ。ならば人生を上手く使おう、という気になる、それを教えてくれる気がする。 -
Posted by ブクログ
マンガで読破シリーズ。堕落論(前編)→白痴→堕落論(後編)という順番で書いてあります。
堕落論は、論説文を無理矢理マンガにしたようなものなので果たしてこれが原作に忠実かといわれると少し微妙な気がするのですが、まあわかりやすくできていると思います。特攻兵の表情の、なんと自信に満ち溢れていることか。「靖国で会おう」って約束も何だか実際にしてた人がいそうですよね、これ。
戦争という負の部分を美しかったと表現し、物欲に支配され利益を求める人間を堕落しているとするならば、現代人は全て堕落していることになります。それどころか資本主義、なんて名乗っていれば全て堕落しているといえるでしょう。しかしそれは人間らしいことであり、決して悪いことではないと、この本は語りかけます。
白痴は、検閲が蔓延る戦争時代に芸術家であろうと試みようとする伊沢と、おそらく知的障害がある人妻サヨの人間愛に関する話なんですが、マンガにしてしまうと何だか人間的にリアルな部分の魅力が薄れてしまうなあ、と感じました。私がマンガを読みなれてるせいかもしれませんが、豚に乗るサヨの描写のところで、原作では明らかに「奇妙だ」と取れる行動も、マンガにすることで「ユニーク」「シュール」くらいに印象が和らいでしまうような気がするのです。伊沢が圧倒的な威圧感を覚え、この話の核ともなるサヨが爆撃に怯える描写も、白目になって、大きく口を開けて…などといったことを再現してみると確かにマンガのようになるとは思いますが、原作を想像しているものと大分異なるような気がします。故に「人」というより「キャラ」という印象が抜けず、イマイチ身近にリアルを感じ得ない、という。
これが小説とマンガの創造性の違いなのか…これに関してはやはり原作を読まないことにはどうしようもないかなあ。 -
Posted by ブクログ
メキメキと売場面積を伸ばしている(と思っているのだけれどどうだろう?)「まんがで読破」シリーズ。『種の起源』なんてどうやって漫画化するのかなーと思っていたら、なんてことはない、ダーウィンの伝記的な漫画でございやした。
とはいえ、随所に『種の起源』での主張が解説されていたり、具体例におとしこんだ説明がなされていたりと、なんとなく『種の起源』を知るためにはヨサゲな本。っていうか「解説」まで漫画で描かれているんですねー、おどろきまんぼー。
そしてガラパゴス諸島に行ってみたくなった。どうやって行くんだろ? 誰かつれてってー! 現れて、私のフィッツロイ!!
【目次】
プロローグ
ダーウィン
エピローグ
種の起源 解説 -
Posted by ブクログ
「強行手段によって共産主義革命は達成されるのだ」
少々期待していたより内容が薄く、表面的なところをなぞる程度しか分からない。
そもそもその程度の入門を目指していると言われると続けようがないが。。
絶対王政→[市民革命]→資本主義社会→[労働者革命]→共産主義社会
19世紀当時の思想について、現在の日本の環境と比較した資本家と労働者の差を考えると納得はできる。
ただ、最後まで労働者革命後の共産主義が、本書中での失敗事例として出てきた貴族の返り咲きとしての革命後の半ば絶対王政的な共産主義との違いについては分からない。
その後についての描写がないからだ。
本書の事例中の、「公平を保つための規律」の問題は共産主義の中ではどうしてもぬぐえないだろう。
インプットとアウトプットが比例しない社会を統制するには力しかなくなってしまう。
その点で、「公平って・・・?」という一労働者の問いかけに対しては慎重に考える必要がある。
インプットとアウトプットの比例については、当時の資本家が君臨していた労働者の環境でもダメだし、改革後の共産主義でも結局はダメだろう。
そういう意味では現在の日本の環境はゆがみがあれどこれらに比べれば十分な環境にあると言えなくもない。
マルクスの再来はあり得ない。
時代が違う。
19世紀の状況に戻るならば、一考の余地もあるかもしれないが、何にせよ、労働者による労働革命後の社会からの考察が必要。 -
Posted by ブクログ
またまた古本屋で購入。帯で劇団ひとりが言っていますが、興味はあるけど絶対読まないと思っていた作品なので、こうして正確ではないけれど読めたことは大きかったです。
てか元々詩だし、読んでも絶対理解できないからちょうど良かった。
まぁそんなダンテの作品なんですが、地獄編、煉獄編、天国編がすべて一冊にまとまっているという奇跡の作品です(笑)
かなり急展開で進んでいきますが、「真実の愛とは?」、「神とは何か?」ということを探す主人公ダンテ(著者と主人公が一緒!)のお話です。
まぁ昔の人が考えていた、地獄とか天国とかってこういうことだったんだなと思いますが、今も昔もそういったものに対するイメージって言うのはそんなに変わるものじゃないんだなと思います。幽白みたいだったwww
まぁいろいろと深いことがこの作品には込められていると思うのですが、それはウィキペディアで調べましょう!
ベアトリーチェって人に対する愛情だけはひしひしと伝わってきたよ。やっぱ人生愛だね! -
Posted by ブクログ
まんがで読破シリーズ第二弾!
同シリーズの『ファウスト』を読んでみて気に入ったので続々と古本屋で購入していきます!
今回はヒトラーの『我が闘争』。これはぜひいつか読んでみようと思っていましたが、とりあえず漫画で。漫画で読むとぶっちゃけただのヒトラーの漫画って感じでそんなに意味のないものかもしれないのですが、個人的にヒトラーはなかなか興味深い人なのでまぁいいかなと思って読んでみました。
幼くして両親を亡くしたヒトラーがどんどんひねくれていくお話です。ユダヤ人に対する偏見などを植え付けられていくヒトラーを見ると、本当に教育の大切さを思い知らされます。
またいかにしてヒトラーが大衆を味方につけていくかという過程も非常に面白く、漫画ならではの迫力もありました。
戦争を語る上で非常に問題なのは「何が正義か?」と言うことだと思います。
ヒトラーはヒトラーなりに正義を掲げていたはずで、少なくともヒトラーの行動は当時のドイツにとっては「正義」であったはずです。皮肉にもヒトラーこそが誰よりも国と国民を愛した男だったわけです。今でこそ否定的な目で見れますが、自分が当時のドイツ国民だったらと思うと決して人ごとではなくなるのではないでしょうか?
「正しいかどうかは歴史が判断してくれる」という台詞がこの作品では非常に印象的です!
歴史は繰り返されると言いますが、今の日本こそ非常にこういった人が現れやすい状況だと思います。カリスマ性をもった人が現れるのは良いですが、きちんとした倫理観を持った人じゃないと、結局「正しくない歴史」として残ってしまうのだと思います。それはやっぱり悲しいことです。気をつけなくては!頑張れ日本!!!