Teamバンミカスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「真相は藪の中」という言葉の元はこの作品なんだと初めて知った。計3つの短編で登場人物が重複していて、1つの作品のようにも読めた。
「羅生門」と老婆のおどろおどろしさは絵でよく現れている。
「ちゅう盗」(ちゅうが変換できない、にんべんに周瑜の瑜)は兄弟愛以外に何を描きたかったのかがいまいち。
個人的にいちばん面白かったのは「藪の中」だ。検非違使(=読者に近い視点の人物)に「みんな違うことを言うのでどれが本当かわからない」と言わせたまま終わることで、いろんな解釈ができる。登場人物が少なく、ほとんど登場しない人物でさえ、逆に怪しい、とも読める。
小説「告白」の構成は、異なるモノローグが続き、一応結末は描くけれど、まさに「真相は藪の中」という読後感を残している。罪と罰、復讐をテーマにしている点もあるのだろうけれど、この「藪の中」にも構成が近いなと感じた。 -
Posted by ブクログ
この手の話はネタバレすると途端に面白みが半減するのでかなり注意しましょう。そしてネタバレします。
うん、読むと気が狂う話って言うからどんなものかと思ったらエンドレスでしかも誰も幸せになれない話だった。確かにこれは読後感が悪い。でもよく作りこんであるからそんなに嫌いな話ではないかな。そしてマンガにしてもこれだけ面白いのだから原作はさぞやリアリティがあることだろう。この作者はいつもミステリー系を書いてるんだったっけ。やっぱりどこかジャンルの書き方みたいなものをマンガからでも感じるなあ。
原作ではないので、内容よりも主にマンガの描き方について触れておきたい。一読してからもう一度読み返してみると主人公と若林教授の反応の仕方がそれぞれ非常に頷ける。ちなみに一ページ目を見たときからそれが分かる。冒頭に入る火と女の首と鍬の描写。そして「次こそこの事件を解決する」と意気込む若林教授。内容だけ追っていくマンガならばこれで十分に雰囲気が伝わってくるし、もう一度読み返したときに伏線が非常に上手く盛り込まれていることに気づく。これが原作でどう書かれているのかが気になるところである…が、私は遅読なので、読みきれるがどうかは分からない。 -
Posted by ブクログ
むかし岩波文庫版の小説は読んだけど、全然覚えていないし、面白かった記憶もない。
それに、このマンガはすごく短いけど、小説はすごく長い。
何が違うんだろう?手元にないので判らない。
再度、小説を読み直すべきだろうか?
このマンガを読んだのは、小説は面白くなかったが、ドンキホーテという話には興味があるので、面白さのエキスだけでも得たいと思ったから。
でも、このマンガ自体も中盤はあまり面白くない。なぜなら舞台は平和な世の中なんだから。突然騎士が現れても面白いわけがない。おそらく小説がつまらなかったのも同じなんだろうと思う。
とはいいつつ、マンガはやっぱり表現が豊かだから、風車に戦いを挑むシーンなんかは、すごくドラマティックで面白い。
またラストは、登場人物がセリフ以上に表情で語るので、それもまた面白い。
というわけで、全くドンキホーテを知らない人にはお勧めだと思う。
それにしても小説はなんであんなに長かったのかな。それが気になってきだした。 -
Posted by ブクログ
そもそもタイトルがかっこよすぎる! 「戒めを破る!」
人種差別の話でした。市民平等が唱えられている世の中でも結局残る身分差別。
自分の本当の身分を隠しながら生きていくことを決意する主人公が、結局最後はそんな世の中に対して戦う決意をするお話です。
そもそもそういうことに関わりのないゆとりな僕ですが、実際に自分がこういう状況だったら本当に戦えるだろうか?絶対無理だなと思わずにはいられないからこそ、矛盾を感じながらも自分の身分を必死で隠し通し、安泰に生きようとするこの主人公に感情移入できます。
ですが、この主人公もそうですが、結局頭でわかっていても行動に移していない限りそれはただの机上の空論でしかないわけで、なにも意味はないのかもしれませんね。
命を賭けてまでそうしたことが出来るかと言われれば絶対に出来ない僕なので何を言ってもそれこそ意味はないのですが、こうした人達のこういった熱い思いっていうのは少しうらやましいと思いました。
でも、自分の正しいと思うことをするっていうのはヒトラーの時もそうでしたが必ずしも正しいことではないかもしれないし、本当に難しいですね〜。
いまいち評価の良くない「まんがで読破」シリーズですが、これは全体的に評価が良いみたい。僕も良いと思う! -
Posted by ブクログ
原作から読もうと思ってちょっと読んだけど、難しかったからやっぱり漫画から。
戦時中は、お国のためにとか、天皇のためにとか、そういったもので国が一丸となって取り組んでいるということに美学を感じていて、それが「美しい」と言っているけど、そんなのはむなしい「美しさ」であって、真実の美しさではないと。じゃあいったい人間の正しい姿って何?ってことを言っています。
で、じゃあそれは?というと、欲しいモノを欲しいと言い、好きなモノを好きとい言い、嫌なモノを嫌いと言い、好きな人を好きと言う、という本当にしたいことをすることなんだよってことです。
戦争だって本当はしたくないのに、天皇の命令だから、それが国のためだからって言って、さもしたいことのように言っているけど本当は違うでしょ?そんなことやめようよ!って話でした。
それが安吾の言う「堕落」らしいです。深い。原作読んで深そうって思って漫画から読んでみたけどやっぱ深かった。耐乏の精神とか、神風とか、すべて歴史的大欺瞞だと。天皇制も歴史的カラクリでしかなく、天皇がしたから〜とか言って天皇を利用しているだけだと。
こんな考えしたことないわ〜。
そして最後の結論もおもしろい。この歴史的カラクリ、歴史的大欺瞞に気づいても、人間は落ちきれない存在で、結局このカラクリに頼ってしまうという。
だから歴史は繰り返されると!
漫画でも理解困難だったし。。。