佐藤優のレビュー一覧

  • トッド人類史入門 西洋の没落

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    家族の形を分類して考察するところが目新しく、面白かった。日本は長男が家を継いでいく的な直系家族だというのは今の時代たしかに違うけど根底として残っていると感じているし、ドイツが同じような家族形態であったこと、さらに直系型であるが故に社会が安定・硬直しがちで、英米の核家族型社会の破壊的創造と対比されるところはなるほどだった。
    また、ウクライナ戦争についてプーチンの方が多様性を重視していて西洋側が文化を押し付けようとしている、という部分は日本メディアでは聞かない話なのでもっとちゃんと知りたいと思った。

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    2023年04月19日
  • 激動 日本左翼史 学生運動と過激派 1960-1972

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    新左翼の時代について振り返る対談。
    「新左翼の離合集散に関する細かい経緯を理解する必要は全くありません。」
    と佐藤氏がいきなり述べているので、私としては拍子抜けであった。全体の流れを把握すれば十分、ということであれば本書に新たな知見を期待する必要が(個人的には)なくなってしまう。

    「閉ざされた空間、人間関係の中で同じ理論集団が議論していれば、より過激なことを言うやつが勝つに決まっている。」
    という池上氏の総括が新左翼の過激化を一言で言い表していて(ただし、ナショナリズムも同様であると述べている)、ほぼそれで済んでしまう。
    そもそも新左翼自体が左翼活動の先鋭化の表れであるわけなのだし。
    そうい

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    2023年04月14日
  • 官僚の掟 競争なき「特権階級」の実態

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    元外務官僚の佐藤優が、官僚の実態について書いた一冊。

    元官僚だけあって、その言説には説得力があった。

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    2023年04月10日
  • 見抜く力――びびらない、騙されない。

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    勉強が大事なことを再認識させられた本であったた。
    文系理系関係無く教養としてどちらも学ばなければならないし、大人になっても語学を継続して学ばなければならない。
    とりあえず子供の時に読むべきだと著者が挙げる本
    ・偉人伝
    ・二十四の瞳
    ・次郎物語
    これを読みたくなった。

    1日4時間のインプットを自分もやりたいと感じた。
    意識が高くなる本。
    素晴らしいと思った。

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    2023年04月06日
  • 僕らが毎日やっている最強の読み方 ―新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意

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    2016年に出版された本です。
    すなわち、コロナ前。
    加えて著者の池上さんは1950年、佐藤さんは1960年に生まれています。

    ですから、最後の「人から情報を得る」はそのまま使えないかな、と思いました。
    他の部分に関しては、納得できる方法ばかりでした。

    Chat-GPTなどで、間違った情報が最もらしく出てくることもありますから…
    今後、情報の判断はより慎重にしていく必要がありそうですね。
    そして、そのために最低限必要なのが、高校までの基礎知識。
    もう一度学び直しをしたいと思いました。

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    2023年04月05日
  • 40代でシフトする働き方の極意

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    相変わらず佐藤優さんの書籍は読みやすく、内容がすんなり頭に入る。
    表現が簡潔で、言葉のチョイスもよい。
    印象に残った部分としては、
    ・管理職の選別は早く終わっている。
    ・数学などの学習を通じての論理力を高める。
    ・40代からの学習は、単なる趣味でなく、「仕事」に役立つものをする。
    ・付き合いをことわる、SNSを断つなどの時間管理の重要性
    ・会社関係の人脈は「砂上の楼閣」だが、悪いわけではない。
    ・50歳を過ぎたら人間関係などを絞り込む
    ・豊かな50代を生きるために、予防医学、健康管理に投資する。
    ・ストレス耐性を見極める
    など。
    また、小説を読むことの重要さを感じた。
    もっともっと読書、映画芸

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    2023年03月31日
  • トッド人類史入門 西洋の没落

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    トッドさんの最新の見解を対談形式を通して確認できるのでとても読みやすかった。またその見解が他国よりもここ日本で比較的受け入れられているというのは日本人の柔らかさなのかなと思う。
    そして距離人種如何に関わらず争いの早期終結を心から願っています。

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    2023年03月28日
  • 勉強法 教養講座「情報分析とは何か」

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    元外交官の佐藤優による、文字通りインテリジェンスについての一冊。

    インテリジェンス(情報機関)でなくとも勉強になった。

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    2023年03月20日
  • なぜ人に会うのはつらいのか メンタルをすり減らさない38のヒント

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    コロナで分かった人と会うこと。人と会うのは暴力である。よく分かる!でも、会わないと欲望が湧いてこない。うんうん。
    不登校の増加を心配してる斉藤先生。そうだよなあ。

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    2023年03月18日
  • 人生に必要な教養は中学校教科書ですべて身につく 12社54冊 読み比べ

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    教科書、かなり進化しているのですね、教える方々(先生や親御さんたちも)も、進化している教科書と一緒に勉強をして頂けると良いのにな、と思いながら読み進めております。★四つです。

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    2023年03月16日
  • 僕らが毎日やっている最強の読み方 ―新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意

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    幅広い知識と深い見識をもつ二人がどのように新聞や雑誌、書籍から学んでいるのかがよく分かった。複数の新聞を朝のうちにざっと目を通し、必要な部分だけ見分けるなど、質と量の両方に特化した読み方は、学んだことをすぐにアウトプットするこの二人の立場から生まれたものだと思う。全く同じようにはできないが、ある分野の基本の一冊は集中的に読み、三冊目くらいから同じところを飛ばして読む、というのは実践しやすそうに感じた。二人がおすすめしていた書籍や雑誌にも触れてみたい。

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    2023年03月01日
  • 長期政権のあと

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    ●最初はよくあるやつかなあと思っていたが、読めば読むほどよくまとまっていることに感心した。
    ●それぞれのパートが上手く繋がり、読みやすい。
    ●内外の政治状況についての説明もよく、できれば近代、自民党史についてもっと詳しく知りたくなった。
    ●この本は、まだ安倍さんが暗殺される前なんだなと思うと…
    ●安倍さんの後は菅さんが繋ぎ、岸田さんにバトンが渡されていくわけだが…野党も弱く、結果的に延命している状況…
    ●出生率もダダ下がる中、全ての問題が先送りになる中で、果たして日本はどこに向かうのか…

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    2023年02月21日
  • 漂流 日本左翼史 理想なき左派の混迷 1972-2022

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    20世紀末頃、自分が少しの間通っていた都内の大学では革労協が自治会を牛耳っていた。あさま山荘事件で学生運動がその支持を失い、低迷が決定的になっていた時代だったが、校門の前には角ばった文字で政治的主張をする立て看板が置かれていたものだ。(遠い目)
    当時革労協は狭間派と木元派に分裂、木元派が自治会を掌握していた。そんな中、学内から閉め出された狭間派がキャンパスに侵入し、旗竿持ってシュプレヒコールを上げたりしていた。安保闘争の頃ほどじゃないが、かなり不穏な時代だった。

    当時は学園祭も自治会が管理していて、まあおそらく学生から集めた学園祭の費用は革労協にも流れていたのだろう、それを快く思わない大学当

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    2023年02月23日
  • この不寛容の時代に―ヒトラー『わが闘争』を読む―

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    ネタバレ

    ちょっと駆け足で飛ばし飛ばし読んだが面白かった。
    以下個人的メモ。

    リベラルも不寛容になりうる
    「改革を認めない」も「改革を認めないを認めない」も不寛容
    不寛容とは、作られるものではなく土壌である
    理屈ではない、縄張り意識?

    不寛容の問題は「短絡現象」物事を短絡化し、単純化しようとする
    完全な悪も善も存在しないのに

    なにかに介入するということはすなわち革命
    それをやってもいいという既存の法律はなく、むしろそれは法と慣習に背いて行われる
    自分が耐え難いことを変えてしまうこと
    勝てば思い通りになるけれど、負ければ全責任を負わねばならない

    「耐えがたさを定義する連帯能力」

    ネトウヨがなんで

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    2023年02月18日
  • 読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門

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    読書の基本を教えてくれる一冊。基礎知識がいかに重要か教えてくれる。基礎知識の重要性はある程度分野について詳しくないと気づけなくて軽視してしまいがちだが、知識の巨人の佐藤さんが語ると説得力が増す。読んで満足せずに、佐藤さんの読書方法を実践していきたい

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    2023年02月13日
  • 働く君に伝えたい「本物の教養」 佐藤優の地政学入門

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    地政学的観点での各国の課題、歴史的経緯をダイジェスト的に学べる良著。深掘りしすぎぬ構成で、入門編として分かりやすいイラスト付きの解説書。

    地政学という言葉は、スウェーデンの政治学者アドルフ・チェーレンが第一次世界大戦中1916年に発表した『生活形態としての国家』という論文の中で登場。国家は隣接国と生命間を競い合う〝有機体”であるとする、国家有機体説を発展させた。さらにドイツの地理学者カールハウスホーファーが国家がその国力に応じた資源を得るための領土〝生存権”を提起。国体保持における安全保障のために参戦せざるを得なかったと主張する日本の論理にも通底する基本的な考え方なのだろう。

    それから、ア

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    2023年02月04日
  • 真説 日本左翼史 戦後左派の源流 1945-1960

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    スターリン批判が世界に及ぼした影響が、教科書的な知識よりも大きかったのですね。
    対談形式なので、語り手(佐藤氏)の口調に引きずられるのだけど。

    まあ1945年から1960年あたりは既知の話が多い印象。
    次巻で語られる1960年代以降、新左翼の話は佐藤氏も池上氏も地続きの時代に生活していたのでよりライブ感が出てくるのかなと楽しみ。私にとってはゴチャゴチャしているし。

    面白かったのはこのあたりの佐藤氏の発言。
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    「どんなものにも良いものと悪いものがある」というロジックは、共産党的弁証法の特徴です。「良い戦争」と「悪い戦争」があるように、「良い核兵器」と「悪い核兵器」もあって、ソ連や中

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    2023年02月04日
  • 仕事に悩む君へ はたらく哲学

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    仕事で出会う人とは学生時代に会った人と友人になるのとは違って、仕事の結びつきがなくなると友人関係もなくなるのいうのは印象に残った。必ずしも全員がそうなるわけではないと思うけど、そういうものなのかなと思った。努力して、うまくいかないこともあるけど前向きに考えることが大切だと改めて思った。

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    2023年01月30日
  • 僕らが毎日やっている最強の読み方 ―新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意

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    日々多忙を極めるビジネスパーソンを対象に、世の中の出来事や教養を磨くために、新聞や本をどのように読めばいいか、ネットとどのように付き合えばよいかを、池上氏と佐藤氏の体験談をもとに、対談スタイルでまとめた本。
    読むと知識欲が上がるのは、さすが著者の力、ですね。

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    2023年01月26日
  • なぜ人に会うのはつらいのか メンタルをすり減らさない38のヒント

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    リモート会議だと意思疎通がし難い人たちが一定層いる。できる限り対面にしたいと。自分なりにこの理屈を考えていた。一つは、表現能力。嫌だと言う顔、理解できていない表情が伝わらなければ、言語化して伝えるしかない。逆も然りで、相手の言葉を身振りや表情なくして理解する能力。これが足りない層、あるいは言外が読めない初対面では、リモートは向かない。もう一つは、会議時間外の雑談。言い過ぎをフォローしたり、根回ししたりが難しい。合意形成としての会議には、前後時間も戦略の一部になるからだ。理屈は分かる。しかし、正直に言うと個人的には、対面希望者にうんざりしている。これは性格による所が大きい。

    著者の二人は、対面

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    2023年01月25日