【感想・ネタバレ】教養としての「病」(インターナショナル新書)のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年10月02日

名医とは片岡さんのような人をいうかもです。閉ざされた世界にJR経験者が飛び込む。
佐藤さんの個人の費用を使う話も勉強になります。

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Posted by ブクログ 2023年09月15日

佐藤優さんとその主治医で腎臓内科医の片岡先生との対談本で、内容も濃かった。JR西日本時代の経験を医師になってからも生かしているのはすごいことだし、片岡先生は、医師としてだけでなく、人間としてもとても立派な方だと思った。対談は多岐にわたるが、医師の現状の厳しさ、新自由主義について、平等の思想が結果責任...続きを読むにつながりやすいことなど勉強になることが多かった。

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Posted by ブクログ 2023年08月24日

駅員さんも医者も大変だと思うけど、想像よりすごかった。
片岡さんに共感も多ければ学ぶものも多かった。
必要だったり価値の高いことの報酬が低かったりボランティアだったりすると感じてるけど、医者もそうなんだな
Diosのたなかくんも制約のある自由について話していたが、何事も極論は上手くいかないものだな
...続きを読む古くたっていいものはいい、昔の全部が悪いわけじゃないし、今も全部が悪いわけじゃない、何事もバランス
勉強して国家試験通って実際に患者を見てきたお医者さんの方が自分より知ってるのはわかるんだけど、いろんな方がいる中で、お医者さんの力量やどういう考えで判断してるのかがわからないし、変な治療は受けたくない。だから話を聞きたい。でもそれは時間がかかるし、自分の頭の理解力が追いつかないこともあるだろうし。出来のいいお医者さんも変なお医者さんも同じ顔して言ってくるのが見極めが難しくて疑心暗鬼になるのもわかる。商業化が余計に。
たしかに横領がよくないというのを理解してる人は多いが、経費で落ちないことの問題は軽視されがち。遅刻に厳しいのに延びることには無頓着みたいな。
最近、受け入れにくいものについて考えているところだったから、考えさせられる本でした。

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Posted by ブクログ 2023年08月18日

どんな「病」であれ、誰だってできることなら避けて通りたい。でも、人間として生まれてしまったからには「生老病死」は避けられないのも事実。コロナ禍を通じて多くの人が「死ぬかもしれない」経験をされたかと思うが、長い人生において早いうちに自らの余命を意識する事は案外大事なことではないかと思う。私自身、母のキ...続きを読むーパーソンになり夢中で介護をしていた最中に「病の宣告と治療」が自分ごとになってしまった時には青天の霹靂とはこのことか!と慌てたけれど介護を通じて得た知識、例えば基本的な体調管理の方法や主治医や看護師、医療関係者との意思疎通がいかに大事かそして当たり前だけど命には限りがあること、それでも最期までできることが有るかもしれないと知ったことが自分の治療にも心の安定にも役に立っている。本書は(紹介は省くが)佐藤優さんと腎臓内科専門医になる過程を含めて片岡浩史医師だからこその経験も多々語られているけれど、そこにこそ誰にとっても大事な学びがたくさん含まれていると思った。
目次の充実ぶりとシンプルながら的確なタイトルもさすが!

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Posted by ブクログ 2023年07月23日

佐藤優さんの本を愛読しているが、昨年ぐらいから闘病を公にしておりすごく精力的に本を出していると思っていた。そんな佐藤さんが自分の病状について赤裸々に語った本。さすが知の巨人だけあり病気についての知識量も半端ない。主治医との対談という形を取っており、専門家としての見解をわかりやすくうまく引き出しており...続きを読む病気についてすごく考えさせられた。共著者の片岡医師も言っているが、この本を通じて一人でも多くの人が病気についての意識変革につながることを期待したい。私自身健康第一だと再認識し、生活の習慣を変えようと強く思った。

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Posted by ブクログ 2023年06月28日

知の巨人・佐藤氏と10年来の腎臓内科主治医の片岡氏との対談形式で、現代日本の医療の問題点を抉る。この抜群のネーミングセンス含め、万人に読んでもらいたい傑作新書。もう7年前になる自身の肝移植手術の当時を思い出しながら拝読させていただいた。新自由主義と相容れない、パターナリズムが消滅してしまった医療現場...続きを読むの実態から、行き過ぎた個人主義が、他国に比較して強固だった日本の共同体(意識)を粉々に粉砕してしまう流れが手に取るように理解できる。私自身も悪化した腎臓を一所懸命維持している状況なので、身につまされる思いで読んだ。

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Posted by ブクログ 2023年08月01日

腎臓病を患う佐藤優氏が、担当の医師と、病や現在の医療体制などについて語り合った対談本。医師があまり儲かる職業とは言えないことや、使命感でやっていること、大学病院のメリットなどについて学ぶことが多かった。
この本のもう一方の著者である片岡医師は、患者に寄り添い、話を聞くことをモットーとしているとのこと...続きを読む。佐藤氏が本を出そうと思うくらいだから、人格、識見共に立派な方なのだと思う。
以前、自分の親類が入院した病院で、非常に権威的で高圧的な医師に遭遇し、驚いたことがある。このような医師が淘汰されていき、片岡医師のような人が増えることを祈りたい。

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Posted by ブクログ 2023年07月24日

予想外だったのは3点。
1つ目は、10年以上も前から既に佐藤優氏の治療が始まっていたこと。
2つ目、さすがというべきか、現役医師との共著でありながら、対談の中で佐藤優氏が主導で医療について語っていること。
3つ目、主治医と患者という組み合わせの斬新さに加え、医師である片岡氏の生き様や思想、文章がまた...続きを読むとてもドラマチックかつ重要な示唆に富んでいて、またその謙虚で真摯な人柄も相まってとても興味深く、共感を得たこと。

1冊の本ではあるが、ジャンルの異なる数冊の全く別の本を読んだかのような不思議な感覚を得た。

最初は佐藤優氏の病気の遍歴や現状について。
他の著書から、食べることが好きで、運動は好きじゃなく、またかつて超長時間労働を業務でこなしていたたこと、またショートスリーパーであることなどは知っていたため、生活習慣病のリスクが極めて高いのが気になっていた。
北方領土問題など、健康よりも仕事を優先してきた、という話が出ていて、なるほど佐藤優氏らしい。
ただ、健康第一、という基本的な部分が欠落していたのは意外で、その要因はなんだったのだろうと思ったがその明確な答えはなかった。

お次は主治医である片岡氏との対談。
医師が実は儲からない仕事であるだとか、大勢の医師たちのボランティア精神によって今の日本の質の高い医療がギリギリで維持できていることだとか、医療業界が新自由主義化していくことによる重大な危険性だとか、多くの面で目から鱗であった。

医師の年収は、少なくとも日本人の平均年収の中央値を超えているため、「儲からない」「高収入ではない」というのは素直に受け取りにくいが、考えてみれば多額の学費と長い学習や下積み期間を超えるという多額のコストを支払っての結果でそのリターンとすれば、確かにショッパイだろう。

とはいえ、重要なのはむしろそこじゃなくて、お金や報酬の多寡によって医師になるかどうか、どの分野を選ぶかという観点自体に問題があって、自発的な貢献の気持ちや、それに見合った社会制度の設計、そしてそのことの周知こそに意味があるのだった。

医者は優しく情熱に溢れながらも高給取りであくどい、という一般的なステレオタイプイメージは、ブラックジャックなどの古い国民的なコンテンツによる影響が大きいんじゃないだろうか。

後半は片岡氏による執筆で、医療や病に対する考え方や経験が述べられている。
これまで医師が書いた本と言えば大体が専門的な医学や健康情報、啓蒙的な情報を主張したものしか読んできていなかった。
なので、一医師としてのこれまでの診療経験談や思想のことを知れたのがとても新鮮だった。

とても良い本だった。
全ての一般の人にお勧めしたい。

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