佐藤優のレビュー一覧
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宇野弘蔵『経済学方法論』をもとに資本主義に関する分析を、とりわけマルクスが深堀しなかった「国家」を本書では扱う。宇野弘蔵の思想としては原理論、段階論、現状分析の「三段階論」がベースとなる。原理論は、19世紀半ばのイギリスといった自由主義国をモデルに資本主義の論理を明かしていく。段階論は、重商主義から重農主義、さらに資本主義から帝国主義というように、段階を経ていくという考え方である。現状分析は、現実にいま存在する資本主義を分析する。以上が宇野弘蔵の三段階論の特徴であり、これを念頭に資本主義をひも解くと、たとえ恐慌が発生したとしても崩壊せずに、むしろ資本主義の力が強まることがわかる。
また本書 -
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CIAを含めて、インテリジェンスには「芸術」と「技術」のいずれか、あるいはその両方が求められる。たしかに、インテリジェンスは理性や論理だけでなく、直観が時には必要となる。しかし、本書で提供されるスキルにはそのような才能は不要である。言い換えると、一定の訓練さえすれば、誰でも技術的に再現可能なのである。したがって、どのような組織に所属した人でも十二分に使える。
現在、インターネットの発展で、おおよその情報は得られる。とはいえ、なかには情報が一般的には公開されない、秘密裏のものもある。では、これらの情報をいかにしてする収集のか、それは直接的に人間から情報を得るのである。これはある特定の人物との -
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ウクライナ戦争について、一般的に民主主義対権威主義の戦いだと言われているが、実は西欧世俗キリスト教対ロシア正教という宗教戦争だという視点。
西側の民主主義における“人権”は“神権”が変異したもの。つまり“人権”は実は西側の世俗化キリスト教の価値観。それを押し付けられたプーチンが西欧の同性愛やLGBTQをサタニズム(悪魔崇拝)だと言っているのがその表れの一つ。
もともとはウクライナ東部にすむロシア系住民をネオナチから救うのが目的の戦争が、アメリカ、西欧が価値観戦争と位置付けたため宗教戦争になってきている。
単に領土の取り合いなら妥協点も見出しやすいが、価値観戦争は双方が譲るのが難しい。
この戦争 -
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ウクライナとロシアの戦争についてこれほど的確な見識を述べた書物は少ないと言える。メディアや一般の作家から出てくることはウクライナが善、ロシアか悪と描かれているが本当は異なることがこの作品を読むとよく理解できる。ウクライナ東部でのウクライナと親ロシア派の対立が、この戦争を引き起こしたことは明らかだが、それ以前の歴史を紐解けば結論を急ぐべきではなかったのである。犠牲になるのは平和に暮らしていた民衆達で、悪は権力を握るウクライナ政権の中枢の人々そしてアメリカである。プーチンが行っていることには賛成はできないが、これに関してはロシアに大義があると個人的に考える。
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プーチンを正当化できないが一応国際法上の辻褄合わせはしていること、日本のニウエ承認との比較、ローマ教皇の失言とウクライナ戦争へのバチカンの関与、戦争の経過でプーチンの考えが変わったこと、バラバラなウクライナ軍、情報源としてのISWの評価、ウクライナを勝たせるつもりもなく戦争を管理するアメリカ、今の悲劇の原点であるグルジア戦争、セヴァストポリ軍港を失えないプーチン、バイデンの開戦情報リークは失敗、劣化したイギリスのメディアや情報機関、ウクライナが西部と東部で全然違うこと、ポーランドに落下したミサイルの意味、プーチンがマッドマン的な要素を持ちつつ正気であること、中露が同床異夢ではないこと、停戦につ
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内村鑑三が1894年夏休みに箱根に若者を集め、講演した内容の書き起こし、「後世への最大遺物」。
それを現代でもわかりやすい言葉遣いにし、登場人物等にふんだんに注釈を加えた前半。
そして後半は元外務省主任分析官の佐藤優さんの解説。
時は明治27年。日清戦争開戦の時代。
黒人や女性軽視など、違和感のある部分もあるが
致し方ないのかもしれない。
内村鑑三の人間的な部分が垣間見える。
欧米の事業家、思想家の名前もたくさんでてきて
それに関する注釈を丹念に読むだけでも
当時の世界の勢いとか情勢が浮き上がるきがする。
生き方として
まずお金を儲けなさい
そして事業をしなさい(=働きなさい)
それができ