桜庭一樹の作品一覧
「桜庭一樹」の「紙魚の手帖」「名探偵の有害性」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「桜庭一樹」の「紙魚の手帖」「名探偵の有害性」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
1999年『夜空に、満点の星』でデビュー。『推定少女』、『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』、『青年のための読書クラブ』など多数の作品を手がける。『赤朽葉家の伝説』で第60回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編部門)受賞。2008年『私の男』で第138回直木賞受賞。この作品は2014年映画化されている。
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Posted by ブクログ
酷いだけの親ならば、憎むのも難しくないだろう。
愛されるほど離れ難くなる、呪いのような絆。
もし今、自分の人生に少女時代の花が舞い込んで来たら、助けてあげられるだろうか。
彼女を淳悟から引き離して、その後は?
紋別の街の人々は暖かく接してくれる一方、余所者にだけ排他的で、古風なしきたりによって身内(特に女性)に課している苦しみには目もくれようとしない。
見知らぬ不審者にだけ警戒して家庭内虐待が見過ごされる児童性虐待のパターンに嫌に似ている。
どこに行けば、花は救われるのだろう…。
それとも幼い頃から既にもう取り返しのつかないほど歪められてしまったのだろうか?
だとすれは、いっそ淳悟と一緒の方が幸せなのでは?
絶対にそんなはずはないのにそんな考えが浮かんできてしまうのは、それほどの凄みが桜庭一樹の文体にあるからだえろう。
淳悟は間違いなく掛け値なしの悪人なのだが、なぜそんな人間になったのか、どんな心境で娘に触れているのか、読んでいるうちに痛いほど分かってしまう。
虐待の連鎖は誰かが終わらせないといけない。
何ともやるせないが印象的な傑作だった。
Posted by ブクログ
大好きなシリーズの完結巻(続きも出ているそうですが)なので、感想を。
ヴィクトリカが、痛がりなのに、何も持っていけないからと、身体に久城の日本の家の住所を刺青して、言葉もわからない日本で久城の家にたどり着くエピソードは忘れられません。
「金髪」が特徴として探されていたヴィクトリカが覆いを外したら、銀髪になっていたため助かった、というエピソードも読んで衝撃を受けました。
このシリーズの中でも私は2巻の占いのエピソードが好きなのですが、
自分たちがこの先もずっと一緒にいられるか、をそれぞれが相手のいないところで占って、大きな嵐で離ればなれになるだろう、だが、心はずっと離れまい、という占い結果だったわけですが、
二人の思いの強さで嵐を乗り越えて再会できるという結末に大感動でした。
過去に読んだ本の中でも最高の過去の巻からの丁寧な積み重ねと驚きのバランスが秀逸な納得のラストシーンでした。
Posted by ブクログ
父親の海野雅愛から家庭内暴力、虐待を受けて、最後には自分が買ってきた大きな鉈でバラバラ死体となって殺されてしまう海野藻屑。それでも、彼女は父親のことが大好きだった。
自分の家庭環境もあまりいいとは言えない藻屑の友達であり主人公の山田なぎさ。自分の足で藻屑の死を確認をするために蜷山に登っていく。
彼女たちは自分のために、そしてお互いのために一体何ができたのであろうか、周りの大人たちはどうやって彼女たちを救うことができたのか、考えさせられる物語だった。
藻屑が砂糖菓子の弾丸を必死に撃ち抜いて生きようとしたこと、藻屑と友達であったことをきっと一生忘れないであろうなぎさのことを考えると胸が締め付けられる。
Posted by ブクログ
桜庭一樹さんの本は、読むと18歳の自分に戻れる。高校生特有の、いろんな可能性と未来があるけれど、本人はその大きさに潰されそうになる感じ。
青くて爽やかで、でもこの本に限ってはパープル。
本当にお兄ちゃんの幽霊は現れていたのか?が主人公の視点でしか描かれていないから、実際のところ分からないのが良かった。
その辺の書き方にあとがきでも触れられてて面白い〜〜となった!一気にストーリーが浮かんでくるのすごいなぁぁ!
二度と会えないお兄ちゃんと、多分二度と会わない男の子が重なるのが素敵。
桜庭一樹さん特有の、不思議な名前と美しい男の子が存分に描かれていて最高でした。