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Posted by ブクログ
思い出の中学時代の本です。ダークファンタジー系ですが、ボーイミーツガール系でもあります。
あらすじ
第一次世界大戦と第二次世界大戦の間の静けさの中、ソヴュール王国には一人の日本人留学生久城一弥が変わり者の天才、ヴィクトリカ・ド・ブロワの元へ通い詰めてプリントを渡していた。ある日村で占い師が殺されたという知らせを受けて困り果てた警部がヴィクトリカに助けを求めてやってくる。見事にその謎を解き明かしたヴィクトリカは久城と共に警部に誘われたクルーズ船で船旅を楽しもうとするが…。
何度も何度も読み返したため正直真新しさはありませんが、なんと言ってもこの作品から漂う不穏さに何度もやられます。曰くつきのクルーズ船、殺された占い師、二人は助け合って謎を解き明かそうと奮闘します。ヴィクトリカのツンデレさに中学の時は可愛げがないな〜と思っていましたが、今読み返すとめちゃくちゃ久城くんのことを思ってるじゃんとキュンキュンしました。
内容は濃いですし、明かされた謎の悍ましさに絶対背筋が凍るとは思いますが、文字数自体は多くなく読みやすいです。シリーズ復習しようかな。
Posted by ブクログ
ヴィクトリカかわいい!♡ 一弥くんかわいい!笑
アニメ版は、のちにブシロードと縁深くなる、安田猛さんの企画作品となり、桜庭一樹さんの独特な世界観を見事に描いてくれました。
本作はその最初の導入作品となります。
もうこの2人の遠回りな恋模様がいじらしくてかわいらしくて。
それでいて、世界一大規模な占いこそが、ユダヤ教以降の宗教だという風刺は大変に趣深いものがありました。直接名指しはしていないものの、中世から近現代に近づくにつれ、戦争の背後には、特定の人物が深く関わっていることをそれとなく伝えています。私たちの実在の世界においても、占いや大規模実験というのは、一部の資産家たちによって実際に行われています。
もちろん、OSSやCIAの達成率は案外に極めて低いことを思えば、世界は一部の人間の思惑「通り」にはなっておらず、間違いがあってはそのたび軌道修正しているのが実態だとは思いますが……それでも、大きな鰯の群れを、彼らの自覚がないまま操り、意に沿うよう動かそうとする小さな鰯の群れがいることもまた、事実であろうかと察しております。
具体的な人物名を挙げるなら、ハウス大佐は明らかにウッドロウウィルソンを操りました。彼が書いた小説・フィリップドルーは、共産主義と資本主義は、同じ人物(一族)が起草したものであり、これからその戦争ビジネスで儲けるつもりがあると、暗に記されています。もちろん、感動的なストーリーに隠されているゆえ、看破することは当時のアメリカ人にも不可能でした。※晩年、ウィルソンの手記に、ハウス大佐に騙されたと記されております。
それらの驚異的事実を、極めて早い段階から風刺していることが、桜庭一樹さんの着眼点の鋭さを物語っていると思えました。メタルギアシリーズの小島監督もすごいものがありますが、彼に並ぶか、あるいは上回る描写とも言えましょう。
※以下、ネタバレを含みます。
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それにしても、GOSICKは、本編完結後に、後日談も用意されております。一弥くんには姉がいるのですが、彼女の後日談は特に興味深いものがあるので———そちらもアニメ化してほしかったなぁと、今にして思うばかりです。ヴィクトリカの髪がなぜ銀髪なのか、彼女が一弥と再会するまで過ごした日々に何があったのか……そのあたりも、アニメと原作には若干の差がありました。もちろん、どちらも見応えがありますし、全てを映像化するより、読者の想像の余地があった方がいいのも理解できますが……個人的に安田猛企画作品のファンということもあり、ぜひ、彼の映像で、見どころあるシーンを見たかったという気持ちは今でも残っています。
その切なさが、かえって、原作小説にしかない味わい深さを、より楽しませてくれているのかもしれません。
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