桜庭一樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
独り身の男、淳悟とその養子である花の、禁断の恋を描いた恋愛小説、というとありがちなドロドロ話に聞こえてしまうが、その美麗な感情描写と比喩表現によって恐ろしく深くまで引き込まれる話。
物語の最初は花が結婚する場面から始まる。この時点では「結婚」というものの、父と娘の別れという側面が強調して描かれており、花自身もそれを望んでいる描写が多く記されている。
これが物語終盤になると、「最低で最高」な得体の知れない父親が実は脆い存在だったと分かる。
結局、最後まで淳悟がどういう人間で、なぜ花を引き取ったのか、そういうところまでは断片としてしかわからないのだけれど、淳悟が物語終盤で語った「自分と同じ血が流れ -
Posted by ブクログ
苦しみを持つ本人はその苦しみを365日24時間持っている。
誰かを助けたくても、それはパート制で、週に何回何時間とか、そのレベルでしか助けられなくて、それ以外は自分の時間に戻るために、誰かの苦しみは箱に入れてしまっておく。
それは自分だけじゃなくて他人もそう。
想像することが、誰かの切実な苦しみを無意味にすることになるかもしれない。知識も想像も多分限界があって、わかったと思うことは傲慢なのかも。だけど解決策はよくわからないから結局ずっと悩んだまま自分を疑っていくしかない?
沈黙と説明責任。どちらもいやなのは、すごくわかる。
自分が少数派になる出てくる苦しみ。黙ってやり過ごせるほど優しくない -
Posted by ブクログ
ネタバレ綺麗な本だと思った
汚い大人も出て来たけど綺麗だなと思わせてくれたのは語り口調や七竈や雪風を絶世の美形で想像していたからなのだろうか
変わっていく七竈も
変わるのが怖い後輩さんも
変わらず守っていく雪風も
みんな好きだ
七竈はその後どうなったんだろう
女性は特に男性からの見られる事での消費•搾取
見るハラスメントは絶対あると思う
彼女や奥さんと一緒だったとしても
振り向いたり追いかけてまで見てる人もいる
無意識ならなおさらタチ悪い
わたしも田舎の生きづらさから逃げてきた
都会の無関心さは存在否定されてるように寂しく感じる時もあるけど、自分のメンタルが安定している時は1人で自由で楽しい
旭川 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ1行目で心を奪われてしまった。
花が浮悟について語るとき、複数の呼称を使う。
状況、心情によって変わるものかと思っていたが、違うのかもしれない。私の男、淳悟、おとうさん、花にとってその全てが腐野淳悟なんだろう。
呼称の使い方が巧妙。
お父さん/おとうさん これは別の人物
お兄さん→名前呼び これは関係性の変化
複数回出てくる「お⋯⋯」の気味悪さと言ったらもう肺に吐瀉物が溜まるような気分。
・花の母と淳悟のこと
レイプなのか。そうだとしてどうして産んだのか。
『母』が恋しくて断れない程に縋ったのか。
・淳悟視点での淳悟が求めたもの
血の人形←愛しているとは思えない表現
あんなに