桜庭一樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2025.1.14〜2025.1.16
今年1番にこの新書選んでよかった!と思える本でした。
「あなたが小説家になったときに」と最初に記述がありますが、それを受け取る側である私達も読んでおいて損はない本だと思います。
ちなみに私は今、この本の感想を書くのをとても躊躇しています。作者である桜庭先生の主張されている内容と、私が読んで取り入れた内容に乖離があるのではないか、とヒヤヒヤしているからです。
読みながら思い返していたのは昨年、大好きな本のファンレターを書いたことです。とても面白かったことをたくさん伝えたくて。先生にとってデビュー作である作品だから、尚更特別なファンレターになる -
Posted by ブクログ
ネタバレ桜庭一樹先生の代表作の一つ。
1番大好きな作家さんなのに、なぜ今まで読まなかったのだろう。
桜庭先生独特の世界観が大好きです。
ミステリーと聞いていたけれど、1部、2部は全くミステリー色がなく、あれ?と思っていたところ、3部でミステリー色が出てきました。
3部の主人公が付けられるはずだった、「自由」という名前、これは「家」というものから「自由」になる世代という意味で付けられたのではないかと思います。
万葉も毛毬も生き方は違えど、「家」に属して、「家」を守っていた女たち。
瞳子はきっと「家」に縛られず、「自由」にこの物語が終わった後も生きていくのでしょう。
そして、きっと赤朽葉家は静かに終わり -
Posted by ブクログ
久しぶりにアンソロジーを読んだかも。中島さん、大島さんが初めて…かな?どれも日常な感じでスッと馴染んで読みやすくて、その中に何か引っ掛かるものがあって良かった。
隣に座るという運命について/中島京子
読み始めからスッと読めて、この本読みきれそうだなと思った。なんか途中ふわふわしてて迷子になりそうになったけど、サッと読み終えて面白かったな、と思えた。
月下老人/桜庭一樹
どこかにありそうなハチャメチャストーリー始まって面白かった。
停止する春/島本理生
途中までごちゃごちゃしててわけわからんくなりかけてたけど、後半でスッと収束して心に残った。
P95「生きたいと思うことと、死にたいと思う -
Posted by ブクログ
ヴィクトリカかわいい!♡ 一弥くんかわいい!笑
アニメ版は、のちにブシロードと縁深くなる、安田猛さんの企画作品となり、桜庭一樹さんの独特な世界観を見事に描いてくれました。
本作はその最初の導入作品となります。
もうこの2人の遠回りな恋模様がいじらしくてかわいらしくて。
それでいて、世界一大規模な占いこそが、ユダヤ教以降の宗教だという風刺は大変に趣深いものがありました。直接名指しはしていないものの、中世から近現代に近づくにつれ、戦争の背後には、特定の人物が深く関わっていることをそれとなく伝えています。私たちの実在の世界においても、占いや大規模実験というのは、一部の資産家たちによって実際に -
Posted by ブクログ
ネタバレ生きているとは何か。
日々をこなすのに精一杯で、ついおざなりになっていた生き方について優しく説いてくれる作品だった。
「心が動くこと。
誰かを愛したり、なにかを美しいと思ったり、成長したいと願ったり、自分をひどく恥じたり。
そしてなにかを強く感じること……。」
忘れずに心に留めておきたい。
全体を通して、未来へ進む、ということを3編異なる視点から描いている作品だと感じた。『ちいさな焦げた顔』は進む側の物語、『ほんとうの花を見せにきた』は置いていかれる側の物語、『あなたが未来の国に行く』は託す側の物語。ムスタァの「人間は、火だ」という台詞で分かった気になっていたけれど、最後の1編を読んで、バン