桜庭一樹のレビュー一覧

  • 彼女が言わなかったすべてのこと

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    すっごい良かった。パラレルワールドの彼とLINEでだけ会話できる……というベタな設定。でも向こうの世界だけコロナ禍だったら……?というのに鳥肌。パラレルワールドのラジオに私もメール送りたいなあ。ハライチのターンにそんなコーナーあったね。

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    2025年04月29日
  • 東京ディストピア日記

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    何年後かにまた読み直すと忘れてることばっかりなんだろうなって感じだった。1年前なのに、あの時のヒリヒリ感みたいなの忘れかけてるし。

    コロナ禍ってなんだったのか、必ず思いだしたくなる時があるはず。その時再読することになると思う。

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    2025年05月04日
  • 少女を埋める

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    例の事件からずっと気になっていたのでようやく。めちゃくちゃ面白くて一気に読み。前半「少女を埋める」は、主人公と母親、祖母の関係性を自分と照らし合わせる部分もあったり。噛み合わない部分があることと、好き嫌いは別物だよね。きちんと尊重できるかって大切ね。

    後半「キメラ」「夏の終わり」は、文学を齧った者としては考えさせられる話だった。大学院にいた時に、多様な読みを支えるために精読が必要だというお話を思い出したり。あと、新聞に携わる人が新聞の影響力を疑ってるのは流石に拙いのでは……。

    『読まれる覚悟』に続きの話あり。

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    2025年04月29日
  • 名探偵の有害性

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    名探偵&女助手コンビが20年前の事をYouTuberに暴露されて昔の事件の足跡を辿るミステリ。平成感全開すぎてヤバい。名探偵が人気すぎてドラマになったとかキャストまで想像できるもん。平成のキャストで見たいなあ。この20年の桜庭一樹の変遷も感じて熱い。

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    2025年04月29日
  • 少女七竈と七人の可愛そうな大人

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    大好きな桜庭一樹先生の作品。これで4冊目!全部読みたいです。どの作品も先生のワールドか広がって、美しい、独特な言葉の使い方、雰囲気。どれもが私のタイプだ。独特な世界観の中に、いつも突きつけてくる切ない現実、そこがすごくいい。私の男、砂糖菓子の弾丸、本作も、母、父、
    決して切ることのできない恨みたいけど恨めない血の繋がりをどの作品も感じた。

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    2025年04月17日
  • いつか、アジアの街角で

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    大島真寿美さんの「チャーチャンテン」
    島本理生さん「停止する春」
    角田光代さん「猫はじっとしていない」
    が好きでした。
    桜庭一樹さん「月下老人」、続きが読みたい〜

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    2025年03月24日
  • 読まれる覚悟

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    本を読むことの案内書はたくさんあるが読まれることについての本は初めて読んだ。作家志望やジャーナリスト志望の若者向けにとどまらず、発信することの意義や難しさを教えてくれる深い内容だった。人権侵害やストーキングなどの犯罪の恐れは文筆家でも昔からある。裁判沙汰もよく聞いたものだ。大げさでなく「覚悟」が要る。作家の広範囲の研鑽には頭が下がる。作家さんとか編集者さんとか、職業にさん付けは不要だ。敬意の表れなのだろうが、この本でひとつ気に入らなかったところ。

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    2025年03月19日
  • 赤朽葉家の伝説

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    「その大屋敷は山の樹木や土になかば埋もれるようにして、巨人の手で押されてやわらかな山に押しこまれでもしたかのように、ちょっとかしいで、のっそりと建っていた。‥‥赤朽葉家はまことに、どこもかしこも、赤かった。それは暗い、腐りかけた紅葉の赤とでもいう色彩で、山の頂に、まさに王者の風格で堂々と、しかしちょっとかしいで、建っていた」

    この文章だけで充分ワクワクする!
    ワクワクゾクゾクしながら物語は進む
    日本の歴史の流れの中で赤朽葉家の歴史も流れる
    その中で生きる人々のなんとも愛くるしいこと
    どの登場人物も愛おしく好きになれる
    女三代
    やっぱり女は強し!だけれど
    その強さの中に必ず素敵な殿方がいたりし

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    2025年03月16日
  • 私の男

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    ネタバレ

    お互いがお互いを求め合っていて、淳悟も花も寂しい2人だなと思った。
    花の人に影響を受けやすいところとか遅刻しやすいところとか淳悟の育て方がよくなかったんじゃないかと思うけど、多分違くて淳悟の影響を受けたところはあるだろうけど、花の影響を淳悟が受けたところもあるだろうなって思って、花の元々の本質なんだろうなと思う。

    淳悟はいったいどこにいったんだろう。花はなぜ結婚したんだろう。いつまでも2人でいてほしかったけど、2人がずっと一緒にいたら死んでしまったろうなとも思う。

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    2025年03月08日
  • 読まれる覚悟

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    小説家(プロ・アマ問わず)だけでなく、二次創作書きにも、ネットでブログなりSNSなりなにか書いたり描いたりしてる人の「読まれる覚悟」としても大切な話なのではないでしょうか

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    2025年03月01日
  • 私の男

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    最大の愛を解くと、共犯である。というところに落ち着くような作品だった。
    世間一般的な安心、安全、快適、健全というような生活が彼らにとって不健康で、退廃的な健康な生活を送っている様が美しかった。

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    2025年02月19日
  • 無花果とムーン

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    ここ最近ずっと桜庭一樹さんが続いています。不思議な魅力があってなかなか離れられないです。
    この小説はとても好みでした。激しいけど淡くて、切ないストーリーが好きな方におすすめです。

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    2025年02月19日
  • 読まれる覚悟

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    桜庭一樹氏の『読まれる覚悟』を読みました。よくこの内容を言葉にして1冊の本にまとめてくださったなあ、勇気が必要だったろうなあと
    キャリアのある小説家だからこそできたという面とキャリアのある小説家だからこそ言葉に重さが発生してしまうということを考えるとよくぞ世にだしてくれたという気持ちになる
    読み方や感想の持ち方は自由というのは、それはあるのだけれどやっぱり誤読というのはある、と私は思っている。小説家だけではなくあらゆるクリエイター(特に物語性が発生してしまうもの)にも言えることだと思うけどどんな感想も引き受けろというのはそれはかなり暴力的だと思う。明らかな誤読は誤読であるのだから、それまで引き

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    2025年02月17日
  • 少女七竈と七人の可愛そうな大人

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    ネタバレ

    この頃の桜庭一樹の美しい文体、単行本のときの美しい装丁
    自分が読んでいた時の年齢と環境
    今も大切に本棚にある。

    内容云々ではなく私が「美しい文体」が好きだと認識した作品。

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    2025年02月15日
  • 名探偵の有害性

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    ネタバレ

    個人差出ると思うけど、自分は好き。
    主人公の夕暮さんと同年代同性だからだとは思うのだが。

    名探偵が活躍していた時代があった。
    令和の時代になった今、その名探偵の有害性が問われる、という不思議な世界観のお話。
    かつて名探偵だった風くんとその助手だった鳴くん 。
    今では引退し、喫茶店のマスターの奥さんとなった主人公の夕暮さんが、
    かつての名探偵と共に過去の事件を調べに行く。
    50才という超同年代の彼女の悩みというかモヤモヤが、他人事とは思えず親近感。

    最後が特に好き。
    あの頃二人ぼっちだったとふりかえるシーンは、切なくて、でも少し前進した二人の成長?というかなんというかがとても良い!
    これは、

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    2025年02月12日
  • 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet

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    透き通っていて、美しくて、どこかさらさらとしている悲劇。
    ストーリーは少し乾燥度の高い悲劇。とても美しい話だと思った。主人公の感情描写が綺麗でとても好き。

    生き残った子だけが大人になる。大人と子供の狭間を揺れる私にとても刺さったお話でした。

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    2025年08月04日
  • ほんとうの花を見せにきた

    購入済み

    残酷で切ない物語

    残酷で哀しいけど救いもある小説。
    竹の妖怪バンブー、吸血を必要とし、120年の寿命を持つ。
    理不尽な世の中で生きていくこと、人の心変わり、人間が持つ残忍性が淡々と描かれているのと対象に、無性の愛をそそぐバンブー。
    寂寥と切なさを感じる一冊。

    #切ない #ダーク

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    2025年01月27日
  • 赤×ピンク

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    本当に桜庭先生の本は私のタイプだ。想像したこともない世界が広がっていて、でもどこかで現実感がある。3部で構成されてたけど、まゆが中心の3人の物語。

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    2025年01月25日
  • 読まれる覚悟

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    小説は、読まれてはじめて完成する。
    小説家はこのような思いで小説を世に出しているのか。批評というものの意味と力も改めて知る。小説を如何に読むか(受け取るか)の指針ともなろう。
    「大きな声は小さな声を可視化するために使われるべき」との言葉が胸に響く。

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    2025年01月21日
  • 私の男

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    桜庭一樹さん、ずっと読みたくて、ようやくこの作品で触れることができた。これが文章力、筆力というものかと圧倒された。何度も涙がこぼれた。素晴らしい作品。読む前はずっと男性だと勝手に思い込んでいたのだが、読んでてまさかこれを男性が書いてる?女性では、と思ってしまうような書き口が多々あり…。流石に女の方だったので納得。

    養父の淳悟と震災孤児である花の倒錯的で必然的ともいえる性愛の軌跡を、遡るように辿っていく物語。描写力、造形力もさることながら、その緻密に計算された全体の構成と随所に散りばめられたピースにあっぱれとしか言いようがない。ぐんぐん引き込まれて、もっと続きが読みたいのに、でも何度も何度も最

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    2025年01月21日