桜庭一樹のレビュー一覧

  • 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない(下) A Lollypop or A Bullet

    購入済み

    原作からハマり

    原作を読んだのはもう10年ほど前です。コミカライズされているのを知り早速読みましたが、原作の雰囲気と、コミックスならではの余白が混じり合いとても良い作品になっています。

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    2021年09月19日
  • 赤朽葉家の伝説

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    戦後不死鳥のように生き返り、猛烈に成長し、そして行き詰まる現代までの日本の歴史を、ある旧家の3代の女たちを主人公に書き上げた長編。あとがきにも記されてるけど『百年の孤独』などのラテアメ文学の影響がよく見て取れるので、マジックリアリズムがどんなのか軽く知りたいって人にもおすすめ。沢山の登場人物が出てくるのに誰もが個性的で魅力を感じた。特に出目金おばさんの黒菱みどりはキャラが濃くて好き。マコンドは最後消し飛んでしまったけど、本作は私たち自身の未来に希望を持たせる締めくくりで、充実した読後感だった。

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    2021年07月30日
  • ファミリーポートレイト

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    ネタバレ

    わたしにとって初めての長編小説。
    いつもの薄いものではなくかなり分厚い。
    重くて指の筋が違えそうになりながらも、
    夢中で読み進めてしまう。

    マコのためのコマコ。
    絶対服従。
    共存ではなく忠犬コマコ。
    可愛くて愛しくてでもおっかなくて
    他人には不幸に見えることも
    2人には幸福でしかない。
    小さなコマコが大きくなり、
    罪悪感を抱くところが切なくて悲しかった。
    わたしはコマコの味方だよ。
    コマコに会いたい。抱きしめたい。
    と感じてしまった。

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    2021年07月18日
  • 東京ディストピア日記

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    想像以上によかった。桜庭一樹の日記が好きなので、また読めて嬉しい。が、とにかく内容は厳しい。改めて、こんな日常を生きてきたのかと思うと、みんな、ほんとうに頑張ってきたなあと。分断が生まれつつも、生きていることが素晴らしいと、とにかく思う。

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    2021年06月26日
  • GOSICK ──ゴシック──

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    ヴィクトリカが凄く可愛い。天才的頭脳を持ち、自信に満ちあふれた女王様のような態度を取りつつも、本心では一弥に心を許し、甘え、自分なりに守ろうとしている姿が意地らしくてたまらない。強さの中にほんのちょっぴりの弱さが垣間見える桜庭氏の少女像が大好きだ。ヴィクトリカの出生には多くの謎が残されているので、これからこの長いシリーズを少しずつ、味わいながら読み進めていきたいと思う。

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    2021年06月26日
  • 東京ディストピア日記

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    1年後の今から振り返れば笑い話も多々あるが、作家の貴重な稗史の記録。志村けんの手話が「アイーン」なんて知らなかったし、身の回りだけでなく自治体の動き、世界史的な記録も丹念に追いかける観察力に頭が下がる。実はコロナはまだ続いていて、続編を期待するが、この稗史の裏取りも出版社の責任できちんとしてほしい。

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    2021年05月24日
  • 推定少女

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    物語の最後に分岐があるのが珍しいなと思います。ゲームみたいで好き。
    少しどろっとしててでも描写は軽快でふわっとしてて。白雪は宇宙人なのか誘拐された娘なのか…でもきっと巣籠カナにとってはどちらでもいい気もする。
    「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」や「少女には向かない職業」と似た文体な気がしました。

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    2021年05月09日
  • GOSICKs III ─ゴシックエス・秋の花の思い出─(ビーンズ文庫)

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    いつもこんなふうに二人が穏やかに過ごせたらいいのにと思わずにはいられない。しかし最後にあの二人が出てきたということは、何かあるのだろうと思わざるを得ない。ビーンズで出ているのはここまで。もうビーンズでは続きは出ないのだろうか?出るなら待つが…。

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    2021年05月09日
  • GOSICK VI ─ゴシック・仮面舞踏会の夜─(ビーンズ文庫)

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    修道院から間をおかずに次の事件へと巻き込まれる二人。だんだんと嵐が迫ってきているのだろうか。今回はベルゼブブの頭蓋で出てきた形見箱が引き金となった事件。最後二人はあの後どうなったのか。気になるところである。

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    2021年05月09日
  • GOSICK V ─ゴシック・ベルゼブブの頭蓋─(ビーンズ文庫)

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    コルデリア遂に登場⁉︎の巻。名もなき村での大きな嵐が今回でないことに心底ホッとしつつ、次回のマスカレード号が気になる。読書が捗る。

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    2021年05月09日
  • GOSICKs II ─ゴシックエス・夏から遠ざかる列車─(ビーンズ文庫)

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    今回の短編は、久城とヴィクトリカの二人がメインではなく、アブリルや瑠璃、グレヴィールのお話。壺の話は分かったが、吉良は…?なんだか放置気味で笑いそうになった。割と所々で登場してたのに。絵画を盗むあいつとはもしかして…⁉︎とかいいつつ、きっとみんな気づいてるかと。グレヴィールのドリルが増えた理由が分かった一冊だったが、なんとなく読む順番を間違えたか。ベルゼブブ読んでから読むべきだった気もする。面白かった。

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    2021年05月09日
  • GOSICK IV ─ゴシック・愚者を代弁せよ─(ビーンズ文庫)

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    リヴァイアサンと錬金術の謎を解く会。またアブリルが初めてヴィクトリカを見た回。アブリル嫌いじゃないけど、やはり苦手なキャラクターだ。これも以前富士見で読んだことがある巻。ブライアンロスコーの挿絵が懐かしい。リヴァイアサンの正体や賢者の石の在処など、読んでいるうちにそうだったなと思えるところや、忘れている部分などもあった。なんだかんだで今回も面白かった。

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    2021年05月09日
  • GOSICKs ─ゴシックエス・春来たる死神─(ビーンズ文庫)

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    長編とは別に小話のような感じ。しかし話は繋がっており面白かった。聖マルグリット学園に蔓延る怪談にちなんだタイトルで、それが解決されていくのは面白かった。本編(長編)とはまた違った感じで頁をめくる手が止まらず、一気に読んでしまった。

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    2021年05月09日
  • 荒野

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    尊い。

    キャラクターが活き活きと、そしてしっとりしているところや、思春期特有の心の成長を描きつつ、だらしなかったりさっぱりしていたりガッツリしている大人の描写もあってみたり、なにより一つ一つ選びぬかれた言葉がとても心地よかった。

    桜庭さんの本はまだあまり読んでいないけれど、この作者の日本語選びはとても好きになりました。

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    2021年03月29日
  • 桜庭一樹のシネマ桜吹雪

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    映画館って本当に都会と地方で差がありまくる。配信システムは助かるけど、やっぱり劇場で観たいもんです。シン・エヴァンゲリオン、いつ来るかな。

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    2021年03月13日
  • 無花果とムーン

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    ネタバレ

    すがたの見えない「お兄ちゃん」と彼に取り残された月夜。
    苺味のキスはお兄ちゃんにとってはアーモンド味のキスだったという残酷すぎる同時に訪れる恋のはじまりとおわり。
    お兄ちゃんの描写は月夜の美化された記憶の中でのものだったけれど、私も気づいたらイチゴのようにお兄ちゃんのことが好きになるお話だった

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    2021年02月14日
  • 赤朽葉家の伝説

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    三世代に渡る一族の物語。なかなかの名作。鳥取の旧家の土着的な雰囲気あり、ミステリアスな雰囲気あり、と思えばコメディタッチな部分もあり、楽しめる部分は多い。三世代それぞれが生きた時代の日本社会の描写がいささか表面的な気はするが、世代によって移り変わっていく時代を書くということが主眼であり、それ以外については瑣末なことであろう。三世代目の娘が同い年というのも共感を覚えた。

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    2021年01月03日
  • 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet

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    中学生の時に読んでもう何となくしか覚えてないけどこれはビビッとくる本
    休み時間に休みそっちのけで読んだ記憶は鮮明。

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    2025年12月08日
  • 私の男

    購入済み

    過去に遡る技法で読者に明かされていく。二人とも重い罪を背負っており、いつしか濃密な情愛関係を築くことになるが、それは、決して、いやらしさもなく自然な形で描写されているのは、作者の筆力所以だろう。

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    2020年09月26日
  • じごくゆきっ

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    ちょっと不気味で、怪しいお話が多いような印象の短編集。

    基本的に本を選ぶときは
    タイトルと表紙の印象で選ぶため(個人的に)
    読み始めてすぐから本の中にどっぷり引き込まれるものに当たるととても嬉しい。

    「じごくゆきっ」という表題のように
    不気味で怪しいながらも軽快なトーンで話が進み
    怖くないし、ねっとりしてない。
    さらっとしている感じ。
    でも、作中では怪しげな動きがあってどんどん読み進めてしまう。

    桜庭一樹さんの本は初めて読みましたが、
    どの短編も同じような雰囲気を感じられ面白かった…!

    「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」も近々読んでみたい。

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    2020年08月21日