【感想・ネタバレ】東京ディストピア日記のレビュー

あらすじ

作家・桜庭一樹が記録するコロナ禍の東京・2020年1月~2021年1月。分断が進むこの世界で、私は、あなたは、どこにいて何を思考する、誰なんだろう――?

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

2020年が過ぎ去った今、あの時の世界はなんだったのか、あの時の世界が今、何を作ったのかを桜庭一樹さんが作家ならではの書きぶりで私たちに語りかけてくれる心に残る作品です。後世、コロナ禍を知る人も知らない人にも読んで欲しいと願っています。

0
2025年09月24日

Posted by ブクログ

何年後かにまた読み直すと忘れてることばっかりなんだろうなって感じだった。1年前なのに、あの時のヒリヒリ感みたいなの忘れかけてるし。

コロナ禍ってなんだったのか、必ず思いだしたくなる時があるはず。その時再読することになると思う。

0
2025年05月04日

Posted by ブクログ

読書日記が大好きで、擦り切れるほどに読み返していたので、このコロナ禍をどう感じていたのかを日記形式で綴ったこの作品は見逃せなかった。4年ほど経って、薄く忘れていっている緊迫感や恐怖がそこにはあった。実際、今も後遺症に悩まされてる人はいるだろうし、日々コロナに罹患してる人もいるだろう。でも、人は慣れるものなんだなと実感している。作家ならではの感性で感じ取った部分が心に突き刺さる。
いつも行っているカフェや喫茶店、ホテルのラウンジが魅力的で1度行ってみたいなと思った。過ごしやすそうな空気のいい場所たち。自分にもそんな場所があったらなーと思った。

0
2023年05月31日

Posted by ブクログ

想像以上によかった。桜庭一樹の日記が好きなので、また読めて嬉しい。が、とにかく内容は厳しい。改めて、こんな日常を生きてきたのかと思うと、みんな、ほんとうに頑張ってきたなあと。分断が生まれつつも、生きていることが素晴らしいと、とにかく思う。

0
2021年06月26日

Posted by ブクログ

1年後の今から振り返れば笑い話も多々あるが、作家の貴重な稗史の記録。志村けんの手話が「アイーン」なんて知らなかったし、身の回りだけでなく自治体の動き、世界史的な記録も丹念に追いかける観察力に頭が下がる。実はコロナはまだ続いていて、続編を期待するが、この稗史の裏取りも出版社の責任できちんとしてほしい。

0
2021年05月24日

Posted by ブクログ

ディストピアというからSFか何かかと思いきやコロナ禍での東京の生活を綴った日記だった。
桜庭の目にはこう見えているのかと楽しくもあり、ゾッとさせられる場面もあった。
報道でしか目にしない女性への暴力や、彼女の考えが述べられていて、押し付けがましくないのでスラスラと読めた。
文章が上手い人は日々の瑣末事ですら面白く書くのだなと感心した。

0
2024年04月25日

Posted by ブクログ

2024年16冊目
作家が綴ったコロナ禍の日記。
あの封鎖された、息苦しく、不安で押しつぶされそうだった日々が鮮明に蘇る。
ディストピア=暗黒世界…あまりにもどんぴしゃ過ぎるタイトルだ。

歴史に残る日々をどんな風に想い過ごしたのか。10年後、20年後コロナ禍を知らない世代がこの本を手に取ったらどんな事を感じるんだろう。

分断された世の中でも、他者に対し最大限のリスペクトを払うことを忘れてはならない、互いに寄り添い、議論をし、優しくなれ、想像力を持て。
しんどい日常を綴ったこの作品、前向きで希望が持てる言葉で締めくくられていた。
さぁ、いさましく歩いていこう。

0
2024年03月13日

Posted by ブクログ

コロナの始まりから、結果としてまだまだ渦中の1年の日記。
たった2年前のことなのに、かなり昔のことみたい。
この人ほんとに一人で生きてるなぁと感じた。意図的にしたのかもしれないけど。
コロナの記録的なの纏めるのまだ早いのかな。もっと長期に渡っての日記でも良かったかも。オリンピックも始まってないし。ワクチンも受けてない。後遺症に苦しむ人達のこともあまり触れられてない。
まだ渦中。
アフターコロナ?
仮面ライダーやプリキュアは、コロナ関係ないな。

0
2023年08月31日

Posted by ブクログ

コロナと生きた生活史。つい1,2年前の出来事と世間の空気感の記述に、あったなぁという感覚になるのは色んな情報を受け過ぎた結果なのかもしれない。贅沢を言えば、作者の当時読んでいた本の記述があると嬉しかった。

0
2022年01月03日

Posted by ブクログ

誰もが今経験している、コロナ禍の物語
桜庭先生の日常の世界について語られる、2020年の1月からの1年間

読み進める
まだコロナ禍にも関わらず、あぁこんなことがあった!と懐かしく、随分と前のことのように感じてしまう
それだけ日常のものになってしまったのだろうなと
私自身の日常はコロナ前とそんなに変わらない
だからつい忘れてしまったこと、そして気が付かなかったことについて読んでいてハッとさせられた
そうか、こんなにも目まぐるしく変化していたのかと
そして心のあり方も、いつの間にか変化していくのかと

コロナが落ち着き古い記憶になった時、また読みたいと思う日記である

0
2021年11月12日

Posted by ブクログ

コロナ禍に見舞われた2020年の日記。
1年経った今も出口は見えず、ループする2020年に閉じ込められたような気がしてくる。

0
2021年08月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 去年の3月から1年間の日記をまとめたもの。新型コロナが流行りだし、様々な混乱と自粛の中で生きている普段の生活。いつかこれが歴史的価値のあるものに変わっていくんだろうな。
 こういう日記を今までは追体験をする側として読むことが多かったけど、今回は自分ゴトとして読んでいた。自分がリアルタイムで生きていてそれを体験していたからってのが大きいかも。そして自分も経験していたのに、すごく不安になって先に進めなくなってしまう時もあった。急激な感染拡大なんて今の方がずっとヤバいけど、後半読んでいくうちに怖くなった。そこにはキーワードとなっていた<分断>もあるのかも。
 そんな不安な中でも、なんとかしようとしたり、大丈夫だよって支えてくれたりする人もいて。この本が「大変なこともあったけど、こっちは大丈夫だよって伝えられたらいいな」って思える未来が来るように今出来ることを出来る分生きようと思う。

0
2021年08月22日

Posted by ブクログ

2020年1月から2021年1月までの日記。コロナの足音が聞こえ、流行して、緊急事態宣言が出て、ワクチンができ…。たった1年のうちに生活が変わる様子を、1人の市井に生きる人間の視点で描いている。読んでいる自分がまだコロナ禍にいるため、今後、どうなるのか分からないが、たった1年のうちに忘れていることも多く、記憶を新しく、生々しく甦らせることができた。今しか書けず、いつまでも読まれ続けるべき良作。

0
2021年08月01日

Posted by ブクログ

佳作。この人のエッセイは初めて。事実と、自分の感じたことと、はっきりと区別しながら、淡々と進めていく様子が良かった。実に。地方に住んでいる人間としては、東京の、下町の空気が、伝わってくるようだった。
表紙が鳥飼茜さん。最後まで読んで、クレジット?で気づいた。

0
2021年07月06日

Posted by ブクログ

コロナ下の生活を書いた本を読んだのは初めて
時系列で綴られる日本と世界の状況
読みながら「あーそんなことあったあった」と1年とちょっと前の事なのに忘れている自分に驚いた
刻々と変化するコロナ社会と作者の日常と心境の変化に共感

0
2021年06月08日

Posted by ブクログ

コロナ禍の日記、ではなく、ディストピア特集という依頼でコロナ禍の日記にしたという一冊。たしかに今の世界はディストピアでしかない。オンラインイベントのために今週中に読もうと思ってて、感染状況やいろいろな社会の動きをなぞるのはしんどいこともあったけど、でも読めてよかった。社会の一員として、考えなければいけないな。考えて、行動しなければ。優しくなりたい。

0
2021年05月13日

Posted by ブクログ

私の男など数々の著書を出されてきた桜庭さんのコロナ下での12ヶ月の記録。

これは今読みたい。自分が抱えている心の中のもやもやがなんなんだろう。桜庭さんのフィルターを通したコロナの世界を見てみたいといういろんな気持ちから購入しました。

淡々と世界中のコロナに関する事実が書かれているとともに、緩やかだけれども日常が終わりを告げて、少しずつ周囲の人、そして桜庭さん自身の変化が描かれていました。大きい世界と小さい世界。

自分はコロナ関係のニュースを見ると少し疲れてしまうのであまり意識的に見ないようにしてきたけれど、世界では各国様々なことが起きていました。それを知ることができただけでもよかった。
そして、最近オリンピックの聖火リレーと緊急事態宣言のニュースが並列されている猛烈な違和感を に対し、おかしいと思って良いんだよなと認識できました。

また、自分も困難な中だけれど互いに寄り添い、おかしいと思うことはきちんと思考停止せず考え、優しくありたいと強く思いました。

偶然にも今日読んだ2冊の本にミヒャエルエンデのモモに対する描写がありました。これは何かの縁を感じたので、小学生以来にモモを読み返してみようと思います。

今、読んでよかった。
淡々と進むので、合わない人には合わないかもです。。。

0
2021年05月03日

Posted by ブクログ

まだ記憶に新しい2年前。コロナ禍で、日々の報道に釘付けになり、デマ情報に翻弄され、刻々と日常を奪われていく恐怖、不安、不満…。
あの頃、じんわり感じていた不穏な感情が、作家の言葉で明確になった。
そうだ、自分があの時感じていた空気は、こんな感じだった、と、冷静に振り返ることができた。
今はまた第6波がやってきて、収束の目処はたっていない。でも、自分のやるべきことをしっかりやって、人ではなく、ウイルスと戦っていこう、と改めて決意した。

0
2022年01月19日

Posted by ブクログ

著者が好きで読んだエッセイ。

読み終わった今現在、コロナから2年が経とうとしている。

私が感じるのは出会うはずだった人との機会や大切な時間を奪われてるいる感覚と、政治への頼りなさや弱者切り捨ての政策へのやるせなさ。
マスクでニキビに悩まされ、せっかく綺麗にお化粧しても見せることもできない。
若く貴重な時間がぽっかり消える感覚に焦燥する。

この本を読んでいて改めて滅入るような気持ちにもなった。

今はしょげててもいいけど、考え前を向ける大人にならなきゃな。

モモ 読みたい。

0
2021年12月26日

Posted by ブクログ

2020年1月から2021年1月の記録。そういえばこうだったなと思い返しながら読む。閉塞感。敵愾心を持って向かってくる人。大きな影響がもたらされた。
不便さはあったとはいえものすごく大変だったという訳でもない自分の生活を振り返りありがたいなと感じた。寄り添ってくれる人の存在があったことが大きい。感謝。大事なことはなにかをこれからも考えていかなければ。
文楽の記録が何箇所かあり、羨ましかった。

0
2021年11月04日

Posted by ブクログ

コロナウイルスを信じる人、信じない人。何かと分断されて描かれていく2020年の1年間の日記。「極端な選択」という言葉には私は違和感を感じるけど、それ以外は概ね共感できるなと思いつつ、読んだ。それにしても、被害を訴える人の訴えを信じずに本人にぶつける無神経さ...。最後のZOOM会議の様子が不快だなと感じる。世の中の流れとともに桜庭さんの身近な世界の流れが描かれているのが興味深い。

0
2021年07月11日

Posted by ブクログ

タイトルは著者の小説ともリンクしているみたい。

コロナ禍のこの1年を振り返りながら、自分のあの時の状況や感情などを振り返り、そしてこれからを考えるうえで指針の一つとなった。

とはいえ、この1年は自分の小さな周りの世界しか考える余裕がなかったなと実感。
著者は、観劇や行きつけのカフェなどに行っていることを思うと、私は本当に狭い世界だったこの1年だとつくづく思う。
そりゃ、ストレスも溜まるわ(笑)

とはいえ、自分のペースで無理せず、もう少しこのディストピアをやり過ごせねばならぬ。

0
2021年06月15日

「エッセイ・紀行」ランキング