桜庭一樹のレビュー一覧
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ネタバレ家族愛の話だと思った。歪み切ってはいるけれど……。ただの禁忌的な愛の話では終わらせない、受け入れざるを得ない説得力のある語りと設定の生々しさ。
淳悟も花も、自分に欠けていた血の繋がりのある家族愛を求めすぎた結果なのかなと思った。
淳悟は花に母の面影を重ねているというよりは母の血そのものを求めていると思った。亡くなった母の血が流れているのは、自分と、花だけだから。
6章で、花以外の家族が抱き合って津波に飲み込まれるシーンが1番残酷だった。一緒に死ねない自分だけが本当の家族じゃないとまざまざと分からせられる無慈悲で残酷な描写はこれ以上に無い。ここまで読んできた花の歪んだ感覚全てが、このシーンだ -
Posted by ブクログ
目次
・仔馬のパズル
・花降る亡霊
・夏から遠ざかる列車
・怪人の夏
・絵から出てきた娘
・初恋
長編と長編の間を埋める短編集。
今回は、二人が出会ってはじめての夏休みに起きた出来事を。
フェアにミステリを書こうと思うと、ヒントや伏線が隠しきれなくて難易度が下がるか、ヒントや伏線が生かされずに難易度が上がることが多いけれど、この作品集はどちらかというと前者。
でもまあ、ミステリ小説とはいえ、この作品のメインはキャラクター小説だろうから、これはこれでいいのだ。
一弥の姉や二人の兄たちも、愉快なキャラであることがわかったし。
セシル先生がなぜ学園のOGだった(つまり貴族だった)のに、教師なん -
Posted by ブクログ
ネタバレ今までは一冊ごとに違う事件で、通底するストーリーはあるものの、巻を置いたときにはそれなりに満足感があったものだ。
しかし今回は、連続殺人事件の途中、しかも自己紹介の目に3人目が殺されたっぽい。
え?え?
めっちゃ気になるじゃん。
朝から校内でヴィクトリカを探す一弥。
ヴィクトリカは父親の意向で、リトアニアにある修道院へ拉致され、幽閉されたのだと先生から聞かされた。
傷心の一週間後、ヴィクトリカの兄から、彼女が何も食べずに徐々に衰弱していると聞かされ、一弥はヴィクトリカを連れ戻しに出かける。
今回は一弥もヴィクトリカも、自分の気持ちに自覚的だ。
しかし修道院はいかにも怪しいし、含みのある登場