桜庭一樹のレビュー一覧

  • 少女七竈と七人の可愛そうな大人

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    人には人の地獄がある。女は特に美醜に振り回されて生きていく。共感はしたくはないけれど覚えておきたい節がたくさんある面白い物語でした。

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    2026年02月20日
  • 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet

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    ネタバレ

    好きなフレーズ
    ↓↓↓



    ・好きって絶望だよね

    ・この世界ではときどきそういうことが起こる。砂糖でできた弾丸では子供は世界と戦えない。あたしの魂は、それを知っている。

    ・彼女はさしずめ、あれだね。”砂糖菓子の弾丸”だね

    ・なぎさが撃ちたいのは実弾だろう? 世の中にコミットする、直接的な力、実体のある力だ。だけどその子がのべつまくなし撃っているのは、空想的弾丸だ

    ・こんな人生は全部、嘘だって。嘘だから、平気だって。

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    2026年02月20日
  • いつか、アジアの街角で

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    短編のオムニバス。個人的には、中島京子さんの筆致や「よしんば」の発想はさすが卓越してるなぁとか、やはり桜庭一樹は苦手なんだよだなぁとか、比較しながら楽しく読んだ。
    大島真寿美さんの作品は初めて読んだけど、「香港加油」のポストイットのくだりがたいへん良かった。他の作品も読んでみようと思ってググってみたり。こういう出会いがオムニバスの醍醐味だな、と思う。
    ちなみにアジアといっても、台湾や香港が舞台で、もっと東南アジアやインドなど、異文化感の強い舞台の作品も読みたかった。

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    2026年02月16日
  • 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet

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    助けてあげられない、どうしようもなさが続く切ない小説。
    暗いんだけど儚さと美しさがあるとてもいい小説です。

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    2026年02月12日
  • GOSICK V ─ゴシック・ベルゼブブの頭蓋─(ビーンズ文庫)

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    今までは一冊ごとに違う事件で、通底するストーリーはあるものの、巻を置いたときにはそれなりに満足感があったものだ。
    しかし今回は、連続殺人事件の途中、しかも自己紹介の目に3人目が殺されたっぽい。
    え?え?
    めっちゃ気になるじゃん。

    朝から校内でヴィクトリカを探す一弥。
    ヴィクトリカは父親の意向で、リトアニアにある修道院へ拉致され、幽閉されたのだと先生から聞かされた。
    傷心の一週間後、ヴィクトリカの兄から、彼女が何も食べずに徐々に衰弱していると聞かされ、一弥はヴィクトリカを連れ戻しに出かける。

    今回は一弥もヴィクトリカも、自分の気持ちに自覚的だ。
    しかし修道院はいかにも怪しいし、含みのある登場

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    2026年02月09日
  • 私の男

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    現在から過去へと逆行していくように物語が進むので、読者が強制的に花と淳悟、その他登場人物の関連性や過去を知りたくなってしまう。この構成ゆえに、ロリコンの淳悟とそれを受け入れ居心地良く感じる花との、禁断の許されてはいけない関係性に、私も思わず同情してしまった。
    暁と章子がどうなったのかも知りたかった…

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    2026年02月01日
  • 読まれる覚悟

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    ネットによる双方向性のコミュニケーション、ということを思った。

    特に、
     第3章 批評との共存の仕方 6〜10
    で感じたことだけれど、自分の意見を(立ち位置に関わらず誰でもが!)発信することが容易になったことの影響力というか、そういうもの。

    新書ならではの手触り、というか、
    物語を生み出す人が、読む・読まれるにまつわる「今」を真摯に記した一冊、といった印象。

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    2026年01月09日
  • 赤朽葉家の伝説

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    ネタバレ

    『桜庭一樹の読書日記』を読んでまた気になったので読んでみた。『読書日記』は好きなんだけど小説の方は今まであまり相性が良くなかった桜庭一樹さんだけど、これはかなり面白くて一気に読んでしまった。特に毛毬の章が面白すぎて次の章の前半に集中出来なくなってしまった…。あまり好みの感じではないけど『私の男』も読んでみようかな。それに『百年の孤独』を読みたくなってしまった。

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    2026年01月05日
  • 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet

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    短めの物語ではあるものの青春と死という関係性が余りにも遠くて近い。そんな一瞬の表情感情が限られた時の中流れ加速させていった
    冒頭から物語が悲劇なのは分かるが、どうにかその弾丸を誰でもいいから撃ち抜けんものだったかと思いそして歯痒い。自分がどの立場だとしても無力さを味わうように思う。
    言葉にできんけどなんか優しくなろうてなった

    好きなフレーズ引用
    そのべたべたの砂糖菓子について あたしはあまり怒る気になれずに ただ黙って歩き続けた
    魂はお金のことなんかで真実を曲げたりしないのだ

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    2026年01月05日
  • 読まれる覚悟

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    ここ最近、小説家の方が小説の書き方や手の内を明らかにする本がよく出ているが、「読まれ方」という視点にいったいどんなことが含まれてるんだろう、と思い手に取った。おそらく、発言する責任というようなことなんだろう、と予測はしていたけど。

    本書は、
    ➀小説が出版されたときに起こること。
    ②一般的な読者の方にどう読んでもらうか。
    ➂批評家や書評家の方と共存する方法。
    ④ファンダムがある作品の原作者になること。
    から桜庭さんの考えや経験から得たもの、また他者の意見や実際にあった出来事を例にあげながら話されている。

    桜庭さんは文中で何度も人間だから間違ったり勘違いしたりすることは多々あるということを繰り

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    2026年01月02日
  • 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet

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    初めの1ページで結末がわかっている状態でストーリーが進むのに、ずっとドキドキしながら読んだし、めっちゃくらいました…

    主人公は13歳の女子中学生だけど、大人が読んでも感情を揺さぶられるかんじ。厨二感のある表現も物語の空気とガッチリあっていて素敵で、一気読みでした。

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    2025年12月30日
  • 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet

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    中高時代の自分に刺さった本を再読する試み 「友達の死を若き日の勲章みたいに居酒屋で飲みながら憐情たっぷりに語るような腐った大人にはなりたくない」

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    2025年12月28日
  • 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet

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    百合だよ〜って聞いて読んだけど、それどころではなかった。子ども、子ども時代を忘れた人、子ども時代を覚えてる人、全員が心の余裕のある時に読むといい本だと思う。

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    2025年12月25日
  • 少女を埋める

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    封建的な考え方がある環境から離れ、東京で仕事をこなす主人公が故郷で暮らす家族との会話から、その関係性を考え突き詰める話が主題と思えた
    主人公か著者自らを描き、ノンフィクションに近い物語のようだが、自身の印象や記憶から記述されていて物語性がある
    執筆した作品の話も出てくるが、呼んでいたほうがより理解できただろう
    また読んでいる間よりも、読んで暫くたってからの方が、作品への理解と評価が高まったように思う

    他に2作品が収録されている
    大手新聞の評論に、誤ったあらすじが掲載され、これに反論する活動が主体の話となっている(と読んだ)
    こちらも実話のようだ
    原因を推測し、深層を探っていく過程は、作家なら

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    2025年12月16日
  • GOSICK III ─ゴシック・青い薔薇の下で─(ビーンズ文庫)

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    一弥は日本に送ってほしいと姉に頼まれたいくつかの文房具を買いに、首都にあるデパートにやって来た。
    ソヴュール王国に伝わる秘宝〈青い薔薇〉を模したガラスの文鎮が、そこにしか売っていないと聞いたから。

    しかしデパート内で迷子になった一弥が見たのは、囚われているとおぼしき少女の姿。
    警察に届けたものの、デパートに戻ってみると、店員は誰も一弥を見ていないと言い、一弥の証言通りの部屋などどこにもないのであった。

    とはいえ読者には、絶対的にこのデパートが怪しいのがわかる。
    けれども、いつも謎をすいすいと解いてくれるヴィクトリカは、今回風邪でダウンしているため不在。
    一弥ひとりで謎を解くことができるか?

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    2025年12月10日
  • 少女七竈と七人の可愛そうな大人

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    美しい男女が青春の終わりを受け入れるまでの物語。

    ラストシーン、雪風と七竈が作中で唯一、互いへの感情を言葉にして伝え合う場面。

    「母をゆるさないことだけが、わたしの純情です」
    「そんなら、ぼくは父をゆるさないことにする」

    それは決別であり、同時に永遠の約束にも見えた。未来で交わることはなくとも、同じ傷跡で繋がっている。許さないという選択をとることで、思い出とともに沈む心中のような響きすら宿していた。

    あたり一面が真っ白な銀世界のなか、一際鮮やかに映える真っ赤な実――名は体を表す。それが七竈という少女だった。読後に残るのは、切なさとどこかやるせない余韻。そして微かに雲間から差し込むような

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    2025年12月06日
  • GOSICK ──ゴシック──

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    人形のように美しい少女・ヴィクトリカと、軍人家系の三男・一弥。この2人が事件に巻き込まれ、推理を通して距離を縮めていく物語。本格ミステリーでありながら、ヴィクトリカと一弥の微笑ましいやり取りが特徴的である。残酷な描写と可愛らしさのギャップが、この作品の独特の魅力だと感じた。軽やかに読めるが内容は薄くなく、物語の構造をしっかり味わいたい人にも手に取りやすい一冊。

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    2025年11月29日
  • 少女を埋める

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    大好きな桜庭一樹さんのエッセイ?私小説?
    冷たくてヒヤリとする物語を編む桜庭さんの感情や矜持が見えた

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    2025年11月29日
  • 私の男

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    大人の男の人を表す描写力がすごい。
    女の人と父親の関係性って、確かに恋人みたいに見えたりするときある。
    フィクションであればどんな禁忌の関係性の恋愛でも楽しく読めるタイプなので、魂で繋がりあう二人の間に誰も入れないこの特殊な環境を楽しんで読むことができた。
    おとうさんを表す擬音がカサカサカサ…なのちょっと面白い。

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    2025年11月28日
  • 私の男

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    初めての桜庭一樹。かなり繊細ながら読みやすい文章を書く方だと思った。親子の関係性の逆転が非常に巧みで、読めば読むほど、この歪んだ関係性に吸い込まれていった。また津波に飲み込まれていく人々の描写はかなり印象に残る。過去のあらゆる残酷さとそれを覆い隠す程の禁忌は、まさに直木賞に相応しいと思った。

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    2025年11月22日