桜庭一樹のレビュー一覧
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平成、それは輝かしき名探偵の時代。かつて名探偵四天王のひとりであった五狐焚風とその助手、鳴宮夕暮。二十年ぶりに再会したふたりはYouTubeで名探偵時代の活躍が糾弾されたのをきっかけとして、過去の事件を振り返り関係者を訪ねる旅へと出る...
桜庭一樹の作品はそれなりに読んでおり、「赤朽葉家の伝説」や「傷痕」などが特に印象に残っているが、少女小説系は読後感があまりにひりひり痛いので何冊かは長年積読のままになってしまっている。
今作は懐かしの新本格ミステリブームの後日譚的な設定に、ミステリ版「葬送のフリーレン」か、はたまた「ウォッチメン」かと楽しみに読み始めたが、さすがは桜庭一樹でひと筋縄ではいかない。
過去と現在を行き来して価値観の変遷を浮き彫りにしつつ、人間の多面性や青春の喪失、アイデンティティの回復などを描く中年成長小説となっている。
同じ設定で違う作者が書けばもっとトリッキーな仕上がりになったかもしれないが、これはこれで深く心に残る作品。 -
Posted by ブクログ
ネタバレかなり面白かった。
前半から中盤は歴史小説、少女小説のような作風でミステリーは後半からという構成だった。
まず、前半の歴史小説が面白い。戦後の日本の動きを追いつつ、赤朽葉家がどのように発展したかが描かれており、歴史の授業を受けた時のような面白さがあった。
次に少女小説のような中盤であるが、バブル前後の日本の大人や若者がどのような考えで過ごし、戦後の社会からどう変わったのかが描かれて、教科書では知れない人々の営み、文化を知ることができて非常に興味深く、面白かった。
最後のミステリーも良かった。ミステリーが本格的に始まるのは300ページ過ぎからなのだか、それまでの赤朽葉家の歴史の中にヒントがあり、伏線の回収も良かった。
間違いなく、桜庭一樹の代表作だなと感じた。
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Posted by ブクログ
もちろんタイトルで購入!www
はじめに、ばらばらの解体シーンがちょっとあって…
何か…
それからここまでに至る経緯みたいな…
えっ?ばらばら1個だけ?(もうええかw)
いやいや、ばらばらもっと!もっといっぱいばらばらちゃうの???
誰かと違って、そんなに、いっぱい死ぬのは求めてないけど…(-。-;
それはないんとちゃうの?
どう言うこと!!!
あっ!つい、興奮してしまった(^^;;
色んな経緯で、この事件って言われても、要はサラ金地獄、殺した側も殺された側も…幼少の頃から、貧乏なのと、急に、両親が亡くなって…
でもな!なんぼ、追い込まれても、ばらばらするか?
翻訳家だからか、色々、理屈というか厨二病みたいに、語るなや!
「悪いことをした人は、たとえそれを周囲に隠していても、因果の不思議で・・・・・・たとえば知らずに罪が顔に滲みでたり、その後の人生がおかしくなったりするのかなぁ。……」
(本文より)
因果応報ってことや!
回って来るねん!悪いことしたら!
……とも言い切れん現実がツラい.°(ಗдಗ。)°. -
Posted by ブクログ
2人の作家が共通する「七つの条件」にもとづき小説を執筆、その条件も読後ページに記されていました。斜線堂さんの作品が尖ってるのはもちろんのこと、桜庭さんも(まだ50代前半なんですね。昔から読んでいるイメージなのでもっと年配なのかと思ってました)今の中高生に刺さるような内容で驚きます。逆に言うと、若者向けの内容なので、歳を重ねた人ほど評価下がりそう。
同じテーマなので、すごく似ている世界のこともあるけど、ビックリするくらい違う話になってることが多かったです。
性的に踏み込んでいることもあるので、中学校以上。
※桜が咲いた日、七つの条件
「かわいそうに、魂が小さいね」桜庭一樹
「その春に用がある」斜線堂有紀
※「ゲームオーバー」からはじまる七つの条件
「場外戦」斜線堂有紀
「怪物のまま生きていく」桜庭一樹
※「自称犯人」から始まる七つの条件
「私は呪い、君は愛」斜線堂有紀
「アンチの恋」桜庭一樹
※斜光のさす場所、七つの条件
「譲:クリスマスツリー」桜庭一樹
「譲:門松 求:クリスマスツリー」斜線堂有紀 -
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2人の作家が、共通する7つの条件にもとづき執筆するマッチング競作。
4回のマッチングで各回2篇、計8篇を収録した1冊。
桜が咲いた日、七つの条件
「かわいそうに、魂が小さいね」桜庭一樹
「その春に用がある」斜線堂有紀
「ゲームオーバー」からはじまる七つの条件
「場外戦」斜線堂有紀
「怪物のままで生きてゆく」桜庭一樹
「自称犯人」からはじまる七つの条件
「私は呪い、君は愛」斜線堂有紀
「アンチの恋」桜庭一樹
斜光のさす場所、七つの条件
「譲:クリスマスツリー」桜庭一樹
「譲:門松 求:クリスマスツリー」斜線堂有紀
トラウマを抱える「君」を見守る存在とか、
カードゲームの世界で見下されない強さを求めた主人公を見守るプロモ版カードとか、
自分を騙した推しを憎悪を込めて呪い付きまとうファンのひとりとか、
娘の為に大晦日にクリスマスツリーを手に入れようとする父親を見守る母とか。
斜線堂有紀サイドは、なにがしかの対象を見続けている存在の物語で徹底されている。
そんなところも自ら縛りを付け加えているのかと驚いた。
なんとなく、
桜庭一樹→愛憎
斜線堂有紀→愛執
というイメージ。
もちろんどちらの作品も秀逸。
この2人をマッチングさせようと考えた人に拍手を送りたい。
条件の頭に「桜」と「斜」をつけたのもちょっとツボ。
ちなみにこれ読む前日に、用があって飯田橋駅すぐの牛込橋を渡ってたんですよ。
なので、あ〜!あそこで門松とクリスマスツリーが!と臨場感たっぷりに読めました♪