桜庭一樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シリーズ四作目は、学園でかつて研究を行っていた錬金術師にまつわる事件である。
彼自身の謎が非常にエモーショナルで、終盤のモノローグにはぐっとくるものがあった。一弥とヴィクトリカを別に動かしたことで謎解きが終盤までお預けされたために、推理物としても非常にまとまりのよい内容だった。
これまでの壮大な舞台装置と比べると、いくぶん小振りな舞台ではあったが、それだけに謎解きが中心に置かれていて推理物としては特に読み応えのある巻である。
シリーズを解き明かす流れは加速し、ヴィクトリカの立ち位置はかなりハッキリしてきている。どのような結末を迎えるのか、楽しみにしたいところだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「少女」とはなんぞや、をいくつかの時代を対比させながら考えさせる物語。時代や性の差を越えて通底する”少女的”なものにも焦点を当てていく。「少女的ななにか」を内に抱える大人や男性は、一見訳が分からなく見える少女達と自分とに、ある種の共通項があることを気づかせてくれるだろうし、自分はそういう読み方をした一作。ただ、肝心の少女たちはこの本をどう読むのかはわからず、そういう興味もそそられた一作だった。
また「少女」と「カルチャー」と「世界の崩壊」、それぞれが興味深いテーマなわけですが、それを一元的にまとめた考えは非常に衝撃的だった。
広範な知識と深い考察を元に、細やかな状況・心象表現を駆使して成立して