感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2013年09月28日
かの大スターへのオマージュ作品。
ああ、この作者はこうとるのか。実際にもそんな話があったんだろうか。
少しあの人への見方が変わった、そんな話。
Posted by ブクログ 2013年06月05日
キング・オブ・ポップの人生について、事実と虚構が交錯するお話。
特に最後のほうは本当にただ切なくて、胸が詰まって涙が出た。
彼は幸せだったろうか。
どうしてあんな終りが来てしまったのか。
でも、彼は家族を得て、そこで得た安らぎの時間を持てたことはすごくよかったんだろうな。
彼の音楽を愛した1人...続きを読むとして、この本が読めて良かったと思います。
Posted by ブクログ 2012年11月28日
世紀のスーパー・スター、キング・オブ・ポップが死んだ。たったひとり、「傷痕」と名付けられた娘を残して・・・
読んでいて涙が出てきました。うしなわれたものがどれほど大切で、多くの人の心をゆさぶってきたのか、というテーマが、実際にいた人間に重ねて描かれていく。その書き方が、おそろしくあたたかくて、き...続きを読むらきらしてて、のどがつまりそう。
わたしの知っているマイケル・ジャクソンはもう奇行を始めたころで、どちらかというと薄気味が悪いという印象しかもっていなかったのだけれど、彼の死後あふれる音楽に、ビデオに、目が釘付けになった。これが世界を震わせたスーパー・スターの姿なのかと、驚いたままテレビにかじりついていた。きらきら。光り物で飾り立てた輝きじゃなくて、本人の中からあふれでるエネルギーのきらきらが、すごくって。こんなものを青春に吸って吐いて過ごしていた大人たちはうらやましいとも思った。
個人的にはパパラッチさんの息子の言った「お父さんの大好きな人が死んじゃったよ」という言葉が大好き。正の感情でも負の感情でも、つよくて濃い感情がぎっしりつまった話でした。
彼が死んだとき、あるアメリカ人が「My hero was gone.」と言っていたのだけれど、その言葉がいつまでもひっかかってとれない。
Posted by ブクログ 2013年07月18日
Great ! やっぱり、桜庭作品は最高なのだ!・・・またもや、内容をよく知らずに読み始めた私。「あれ?これって、マイケル・ジャクソンがモデル・・・とか?」 参考文献を見ると、やっぱりそうらしい。私自身、彼に特に興味はないのだけど、そんな大スターをモデルに書いちゃって、大丈夫なのかなぁ?と、ちょっと...続きを読む心配しつつ読み進める。結果・・・やっぱり、桜庭さんは、桜庭さんなのだった!桜庭さん、マイケル・ジャクソン好きなんだなぁ~。と、私も今更ながら、ちょっと彼に興味を持った次第であります。それにしても、「傷痕」が彼の娘の名前だったとは・・・。でも、好きです「傷痕」♡
Posted by ブクログ 2017年01月11日
この国が二十世紀に生み落とした偉大なるポップスター、キング・オブ・ポップ。そんな彼のファミリーや娘、彼に関わったことで人生が大きく変わった人たちを描いた作品。
参考文献にマイケル・ジャクソンに関する書籍がずらっと並んでいることからわかる通り、実在したキング・オブ・ポップ、マイケル・ジャクソンをモチ...続きを読むーフにしています。
インターネットの発達によって人々の興味関心が細分化された今、いい意味でも悪い意味でも、誰もが認めるビッグなスターってもう現れないんだろうなぁ。
そんな稀有な存在を自分なりの解釈で描いてみたくなる気持ち、何となくわかる。
Posted by ブクログ 2014年12月03日
「伏」のときもそうだったがなんでこんなに誰も手を出さないようなド高いハードルのモチーフを持ってくるかね桜庭一樹は、ホントいつもヒヤヒヤさせられっぱなしである。だがあの零戦本みたく丸写しにならずそれなりに仕上げてくるところは流石かな。
マイケル、パリス、孔雀はラトゥーヤ、そして少女を描く事については一...続きを読む流の桜庭マジックで女の子となった復讐と傷痕の心情のコントラストが絶妙で知っている者はもちろん知らない者も充分に楽しめる内容になっている。
緻密な計算によりあえて在り来たりに纏められたエピローグも良かった。
ときにその軽さ故手を出してなかった桜庭作品、また読んでみようかなぁ
Posted by ブクログ 2014年01月15日
一人の世界的スターの死を巡るストーリー。
この話はどこがって言われてもうまく言えないけど好きだな。…このスターのについてスター以外の視点から語られて好印象だったのだと思う。だからこの話が好きって言うよりスターが好きなんだと思う。
Posted by ブクログ 2014年01月13日
偉大なポップスターの死を残された人々の視点から描いた作品。
様々な人物の物語や想いが、最後の、彼の死から2ヶ月後に催された特別なセレモニーのシーンに繋がっていく。
彼を送るためのセレモニーはとても素敵だった。彼のことを知らない、一読者であるわたしも思わず彼の死を悼み、叫んでいる。そんな想像が頭の中...続きを読むで広がった。本の内容だけでなく、個人的な感情や思い出も押し寄せてきて、ゾクゾクっと背筋に何か走った気がした。GLAYの20万人ライブの熱狂や、小さな劇場で、卒業公演の後の挨拶を行い涙を流す演者を包み込む熱気。ZARDの坂井泉さんの突然の訃報やミスターこと長嶋茂雄が病で倒れたニュースを聞いた時。頑張っても報われないこともあると知ったあの日。憧れや慕うという感情に出会った瞬間。それぞれが大きく膨らんで混ざり合って物語を身近に感じることができた。
偉大なポップスターの名がこの物語の中で明かされることはない。まるで神の名のように。国民的スターも、長きに渡って国の統治に関わってきた一族も、幾多の宗教が奉じる神様も、身近にいる憧れのあの人も。遠い存在でありながら、一人一人の日々の生活に親しく寄り添っている点では同じでわないかと思う。
自分の歩みをふいに振り返るときそれらの存在はかけがえのない指針となるはずだ。”自分とは何者なのか”それを考えるときの”過去”の経験を切り離すのは難しい。桜庭一樹さんの作品を手に取ったのは『GOSICK』が最初だった。『私の男』『道徳という名の少年』『ばらばら死体の夜』そして『傷痕』。色々共通点はあると思うけれど”過去”との闘いの物語が描かれているのはその一つだと思う。今の自分を語るとき①まさに今この瞬間を切り取るのか②未来へのスタート地点として語るのか③過去の経験を再構成して説明するのか。全てが必要なのだろうが私はどうしても③が占める割合が大きくなってしまう。②のウエイトを高めれればもっと楽しい人生を送れるのではないかなどと思うのだけれどなかなか難しい。③から②への葛藤を感じられたからこの作品のセレモニーのシーンに共感できたのだと思う。過去に囚われ心に不安を抱えていたとしても、未来は描けるのだと。もう自分ではなに描いてるか分からないくらいグチャグチャになっても、他人からは落書きにすら見えないくらいクレイジーでも描き続けていいだよって。そんな気分になれた気がした。
Posted by ブクログ 2013年10月15日
マイケル・ジャクソンを現代日本で再現したら?という話。
桜庭一樹は父もしくは母との関係により、少女が健全に生きられないという話が多かった。
今回はスーパースターに性的いたずらをされた復讐と、彼の娘の傷跡が対照的に描かれている。
復讐はスーパースターの視界に入るために、また大人たちにのせられて、彼を訴...続きを読むえる。けれども、スーパースターは彼女に同情するだけ。一方、傷跡は彼が亡くなっても生きていけるように、自由になるように配慮される。保護される者とそうでない者。持つ者、持たざる者。
傷跡に対する彼の行動、傷跡が立ち上がる姿は今までの桜庭一樹にはなかったように思う。強い。
この対比は彼を取り巻く人間にも言える。才能の有無。愛情の有無。
Posted by ブクログ 2013年07月13日
あ、やっぱりマイケル・ジャクソンのことか!と参考文献のページを見て思った。
私は、作品の中で言えば、彼が死んでから、その偉大さを、色んなものを通してなんとなく感じた世代に属していて、
つまりは、私は繁栄の神がいなくなってしまった世界に生まれてきたということか、と気づくと同時に、傷痕がこれから生きてゆ...続きを読むく世界が、私達が生きてゆく世界でもあるのだなぁと感じた。
でも狂乱と繁栄の時代よりも、今の世界の方が静かでいいな、と私は思う。傷痕もきっとそうだったんだじゃないかと思う。
桜庭さんがかく、世界が年老いていくという表現がとても好きだ。
現代が、私がこれから生きていく世界が、年老いた世界であるという表現は、とても心にしっくりくる。
Posted by ブクログ 2013年05月22日
面白かった~
モチーフはこの夜を去ったキング・オブ・ポップ
彼の娘を中心に彼を取り巻く人々の心情を描いていく物語
印象的だったのは彼は子ども時代から働いていていて子どもの生活がなく、だからと言って大人になっても心は大人になりきれなかったってところ
私みたいだなって思ってしまった
私は働いてはない...続きを読むけど、幼い頃から妙にリアリストで子どもらしくなくて子どものくせに将来に希望なんかなくて、そのくせ大人になった今大人になりきれなかった
なんだか妙に共感しちゃった
大人になるのって難しいね
普通ってレールの上にいれば簡単なんだろうけど普通のレールから脱線しちゃった人はどうすればいいんだろう
彼みたいに仮面をつける?
そんな器用な真似できたらいいのにね
子どもらしくいられる楽園が私にも欲しいな
Posted by ブクログ 2013年02月10日
マイケル・ジャクソンをもとにした話。
娘・傷跡を引き取った大スターの生前から死後までを、色んな人の視点から見つめる。
ファン
被害者として名乗り出た女の子
スキャンダルを追う記者
娘
姉
…etc.
話により視点は変わっていくが、読みやすい。
Posted by ブクログ 2012年10月24日
故マイケルジャクソンをモデルにした小説でいいのかな?
娘やファン、アンチのジャーナリスト、彼を訴えた少女など色んな人によって語られる彼。
どの視点でも『強烈なカリスマ性』というより「人を惹きつけてやまない」彼が描かれてました。
彼がどれだけ偉大で孤独だったのかわかる作品でした。
Posted by ブクログ 2012年10月06日
桜庭さんの最新作。マイケルがモデルになってるとは知らなくて、読み進めていくうちに「もしかして...?」と思って確認した。その事実を知ってからは、何度も「彼」の姿がマイケルと重なってしまって、何度も「あ、違う、彼は日本人だ...」「あ、彼の故郷は日本なんだっけ...」と、何度も軌道修正をする必要があっ...続きを読むた。実際、私はマイケルのことは漠然としか知らない。ただ、裁判や遊園地のことは、彼の音楽やダンスの素晴らしさを知らない私にも、十分すぎるほどのインパクトを与えた。作中の彼、「銀狐」は、繊細で傷付きやすく、読んでるとこっちが泣きたくなるほどにかわいそうな美しいこども。恵まれないこどもたちのために、そして自分自身が父親と向き合うためにも、彼には「楽園」が必要だった。楽園と傷痕の存在は、彼を少しでも救うことができたのだろうか。そうだったら、良い。
Posted by ブクログ 2017年02月11日
変わった題材だったなあ。
日本の話に置き換えられていたけど、ほぼほぼ、MJを思い浮かべながら、読みました。
結局、傷跡って、名前で呼ばれてるのは、なんで?で、終わってしまいました。
Posted by ブクログ 2015年05月09日
桜庭さんの作品は読んでなくてもだいたい知ってるつもりだったのに、この作品は知らなかったです。
マイケル・ジャクソンをモデルにしているというのは、読んでてなんとなく分かりました。
私にとっては、可も無く不可も無く、という印象の作品です。
Posted by ブクログ 2014年12月20日
モチーフがあのスター一家?
もやもや感が否めぬまま進んでいき、やや疲れました。
ただ、桜庭作品は今の私にはなぜか心地良し。
満足です。
つぎ、いこ。
Posted by ブクログ 2014年08月06日
マイケル・ジャクソンの桜庭一樹ver物語。
と言いきってしまうには惜しいような。
復讐ちゃんのお話がいちばんらしくて好き。
やっぱり砂糖菓子の少女を書かせたらピカイチ。流石。
久しぶりにあの頃、少女だった頃に戻れた気がした。
桜庭さんがすべてだったあの頃の私に。
角砂糖や金平糖みたいに綺麗なお話だっ...続きを読むた。
いつもより痛さが少ないから、余計に不思議で硝子細工だった。
美しいなあ。どうしようもなく儚いなあ。
Posted by ブクログ 2014年06月22日
14/6/22
キングオブポップ/マイケルジャクソンをモチーフにしたお話。
「モチーフにした」だけどあまりマイケルジャクソンに詳しくない私にはドキュメンタリーのように感じた。
そして途中からマイケルジャクソンの曲が聴きたくて聴きたくてたまらなくなって何度も本を閉じて音楽を聴いてしまいました。
今更...続きを読むファンになったよ。それほど魅力的に描いてあった。
せっかく一緒に生きている時間があったのに勿体無かったな、もっと彼が生きている間に彼のこと知りたかったなー。
桜庭一樹作品としては少し物足りなく思ったけど。
キングオブポップに性的虐待されたとされる復讐という名の少女の描き方はとっても桜庭一樹らしかった◎
Posted by ブクログ 2013年10月17日
女の子の謎が知りたくてどんどん読み進めた点で、ミステリー小説としてはなかなかよかったと思う。
読んでる間は知らなかったんだけど、明らかにマイケルジャクソンの話しだよなぁ〜と思ってたら、やっぱり。
面白かったような、物足りなかったような・・・
Posted by ブクログ 2013年05月19日
MJへのオマージュだそうだ。題名や装飾からもっと悲劇的な話を想像していたが、桜庭さんらしくなんとなく甘さのただよう一冊だった。1人のスターの人生と、呆気ないほど切ない死は、いろんな人間の人生を動かしていた。人と人とのつながりって温かいと感じさせられた。
Posted by ブクログ 2013年01月16日
「ザ・キング・オブ・ポップ」のところへある日突然やってきた娘が「傷痕」。誰が母親はわからない。どうやってきたのかもわからない。
人前に出るときには木彫りの面をかぶっていたので、
誰もその顔を知らない。(とりまき以外は。しかしそのとりまきたちも守秘義務があるので明かさない)
設定が細かなところまでおも...続きを読むしろい。
人の寂しさや痛みでいっぱいの一冊だった。装丁がぴったり。
Posted by ブクログ 2012年12月28日
M・ジャクソン(的な人)が亡くなった話。兄弟や一人娘が出てくる。
うーん、作家さんがマイケル好きで書いたのか。
ピンと来なかった。
この作家さんがよく使う言葉が出てくるたびに
「他に言い換えられなかったのかなあ」と悩んだり。
Posted by ブクログ 2012年10月30日
読み始めてすぐ「おや?」と気づく。これはマイケル・ジャクソンの物語だ。舞台を日本に置き換えてはいるけれど、その圧倒的な音楽性や奇行、スキャンダルなど丹念にマイケル・ジャクソンの人生をなぞっている。
印象的なのは子ども時代にきちんと子どもとして過ごせなかった者は大人になっても子どもの心のまま取り残さ...続きを読むれてしまう、というところ。
「キング・オブ・ポップ」の子どもとして取り残された傷痕が、きちんと、普通の子どもとして新たな人生に漕ぎだせることを祈る。
(現実のパリスちゃんはやっぱりそうはならないようだけれど……)
終盤の「新しい世界を生きるのだ」という一文がいい。
大きなものを喪失したあとで、でもそれを悲しむだけではなく、どこか希望に満ちて明るく新しく始まる世界がいいな、と思う。
Posted by ブクログ 2012年10月25日
彼をモデルにしたんだろうなぁ…でも何故? 桜庭さんって彼のファンなんだろうか? とぼんやりと感じつつ、私自身に彼への思い入れがそんなになかった分、最後までするすると読めた。
彼の事を詳しく知ってたり、彼の熱狂的なファンだったりすると(この小説自体はフィクションだと頭ではわかっていても)読みづらかった...続きを読むだろうな、と、なんとなく思う。
とりあえず、傷痕、とか、孔雀、って名付けがやっぱり桜庭さんだと思った。普通にいたら変なのに、桜庭ワールドでは普通というかピッタリというか。
復讐ちゃん編は、読んでてなんだか切なかった。誰が悪かった、とかじゃないけど…誰が正しかった、とも言い切れず。
やっぱりほんのりエロスな匂いが漂ってるのが、桜庭さんらしかった。直接的じゃないけどね、なんか匂いがむあんと。