【感想・ネタバレ】傷痕のレビュー

あらすじ

この国が20世紀に産み落とした偉大なるポップスターがとつぜん死んだ夜、報道が世界中を黒い光のように飛びまわった。彼は51歳で、娘らしき、11歳の子どもが一人残された。彼女がどうやって、誰から生を受けたのか、誰も知らなかった。凄腕のイエロー・ジャーナリズムさえも、決定的な真実を捕まえることができないままだった。娘の名前は、傷痕。偉大すぎるスターの真の姿とは? そして彼が世界に遺したものとは?

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Posted by ブクログ

ネタバレ

マイケル・ジャクソンをもとにした話。
娘・傷跡を引き取った大スターの生前から死後までを、色んな人の視点から見つめる。
ファン
被害者として名乗り出た女の子
スキャンダルを追う記者


…etc.

話により視点は変わっていくが、読みやすい。

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2013年02月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

桜庭さんの最新作。マイケルがモデルになってるとは知らなくて、読み進めていくうちに「もしかして...?」と思って確認した。その事実を知ってからは、何度も「彼」の姿がマイケルと重なってしまって、何度も「あ、違う、彼は日本人だ...」「あ、彼の故郷は日本なんだっけ...」と、何度も軌道修正をする必要があった。実際、私はマイケルのことは漠然としか知らない。ただ、裁判や遊園地のことは、彼の音楽やダンスの素晴らしさを知らない私にも、十分すぎるほどのインパクトを与えた。作中の彼、「銀狐」は、繊細で傷付きやすく、読んでるとこっちが泣きたくなるほどにかわいそうな美しいこども。恵まれないこどもたちのために、そして自分自身が父親と向き合うためにも、彼には「楽園」が必要だった。楽園と傷痕の存在は、彼を少しでも救うことができたのだろうか。そうだったら、良い。

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2012年10月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

M・ジャクソン(的な人)が亡くなった話。兄弟や一人娘が出てくる。
うーん、作家さんがマイケル好きで書いたのか。
ピンと来なかった。
この作家さんがよく使う言葉が出てくるたびに
「他に言い換えられなかったのかなあ」と悩んだり。

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2012年12月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み始めてすぐ「おや?」と気づく。これはマイケル・ジャクソンの物語だ。舞台を日本に置き換えてはいるけれど、その圧倒的な音楽性や奇行、スキャンダルなど丹念にマイケル・ジャクソンの人生をなぞっている。

印象的なのは子ども時代にきちんと子どもとして過ごせなかった者は大人になっても子どもの心のまま取り残されてしまう、というところ。
「キング・オブ・ポップ」の子どもとして取り残された傷痕が、きちんと、普通の子どもとして新たな人生に漕ぎだせることを祈る。
(現実のパリスちゃんはやっぱりそうはならないようだけれど……)

終盤の「新しい世界を生きるのだ」という一文がいい。
大きなものを喪失したあとで、でもそれを悲しむだけではなく、どこか希望に満ちて明るく新しく始まる世界がいいな、と思う。

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2012年10月30日

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